FDAがアデュカヌマブを承認(英文リリース翻訳版)
Neurimmuneの抗体治療薬がアルツハイマー病の主な原因である脳内のアミロイドを除去
スイス、シュリーレン-チューリッヒ発、2021年6月7日 – Neurimmune社は、米国食品医薬品局(FDA)がバイオジェン社によるアルツハイマー病治療へのアデュカヌマブ使用申請を承認したとの知らせを歓迎します。
高齢者の認知症の大きな原因であるアルツハイマー病は、脳内にアミロイドと呼ばれるタンパク質が数十年にわたり蓄積することを特徴とします。アミロイドは脳の神経細胞を破壊し、記憶、学習、空間と時間の認識、言語、および計画的な行動を妨げる可能性があります。患者の脳内のアミロイドは容易に検出することができ、その除去がアルツハイマー病治療の目的となっています。
アデュカヌマブは脳からアミロイドを除去します(※1)。これはNeurimmune社のReverse Translational Medicine™(リバース・トランスレーショナル・メディシン)により発見されたヒトモノクローナル抗体であり、エーザイと共にその開発を行っているバイオジェン社にライセンス供与されています。
Neurimmune社での研究はチューリッヒ大学と共同で行われ、認知が徐々にしか進行しない健康な高齢者から、アルツハイマー病からの保護作用を持つ抗アミロイド抗体を発見するに至りました。この抗体は患者の脳内のアミロイドに結合します。アデュカヌマブの発見はこの抗体の研究から生まれました。静脈注射されたアデュカヌマブは血液脳関門を通過し、脳内アミロイドに結合し、免疫系の助けを借りてそれを除去します。
Neurimmune社のCEOであるロジャー・ニッチ(Roger Nitsch)は次のように述べています。「3つのそれぞれ独立した臨床試験からのデータは、アデュカヌマブの生物学的活性によりアルツハイマー病患者の脳からアミロイドが除去されたことを明確に示しています。この疾患に関するこれまでの理解によれば、アルツハイマー病の進行を遅らせるためにはアミロイドを大規模に除去しなければならないことが判明しています。バイオジェン社との14年間にわたるすばらしい協力を通じ、患者さんやその医師にこの新しい治療手段をもたらすことに成功しました。」
バイオジェン社は臨床試験において、アデュカヌマブが脳内アミロイドを投与量と時間に依存した形で減らすことを示しました。治療開始から18か月の時点では59%から71%のアミロイド減少が見られました。臨床的ベネフィット、すなわちこの場合は疾患進行の遅延をもたらすと合理的に判断可能な効果である、アデュカヌマブによるアミロイド減少に基づき迅速承認が認められました。
ハーバード大学メディカルスクールの神経内科学教授であり、Neurimmune社の上席臨床アドバイザーも務めるジョン・グロウドン(John Growdon)博士は、「アデュカヌマブの発見と開発は、大学研究室で実験を重ねていた小さな研究チームから、スタートアップのバイオテクノロジー企業設立、そして熱意あるパートナーとなった医薬品企業や臨床研究者とのグローバルな協力までにわたる心躍る旅路でした。本日のアルツハイマー病を対象としたアデュカヌマブ承認は、患者さん、家族、および社会にとって歴史的なブレークスルーとなるものです」と述べています。
アデュカヌマブについて
ヒトモノクローナル抗体であるアデュカヌマブ(ADUHELM)は、脳内のアミロイド ベータ プラークを減少させることで、アルツハイマー病に対処する最初で唯一のアルツハイマー病治療薬で、アルツハイマー病の治療が適応となります。この適応は、アデュカヌマブで治療された患者のアミロイドベータプラークの減少に基づく迅速承認の下で付与され、適応症の継続的な承認は、確認試験での臨床的ベネフィットの検証を条件とする場合があります。
Neurimmune社は2007 年に、共同開発およびライセンス契約に基づき、バイオジェンにアデュカヌマブの使用ライセンスを供与しました。2017年10月以降、バイオジェンとエーザイは全世界的にアデュカヌマブの開発と商品化に共同で取り組んでいます。
Neurimmune社について
Neurimmune社は、ヒトの免疫記憶を革新的な抗体治療に変換するバイオ医薬品企業です。アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、ATTR心筋症など、CNSおよび関連するタンパク質凝集疾患の新薬候補を開発しています。Neurimmune社は、凝集したアミロイド ベータを標的とするヒトモノクローナル抗体であるアデュカヌマブをチューリッヒ大学の研究者チームと共同で発見し、バイオジェンにライセンス供与しました。Neurimmune社は、リバース・トランスレーショナル・メディシンの技術により、アルツハイマー病に対する抗タウ抗体BIIB076、ALSに対する抗miSOD1抗体 AP-101、ATTR心筋症に対する抗ATTR抗体 NI006 も発見し、これらは現在臨床試験が行われています。Neurimmune社は、前臨床開発において3つの追加の抗体プログラムを有しており、最近では小化学分子やヒト抗体遺伝子のベクター発現に関するプログラムにより、治療法スペクトラムの拡大を実現しています。
注1:Sevignyら、Nature, 537, 50-56 (2016)
アデュカヌマブは脳からアミロイドを除去します(※1)。これはNeurimmune社のReverse Translational Medicine™(リバース・トランスレーショナル・メディシン)により発見されたヒトモノクローナル抗体であり、エーザイと共にその開発を行っているバイオジェン社にライセンス供与されています。
Neurimmune社での研究はチューリッヒ大学と共同で行われ、認知が徐々にしか進行しない健康な高齢者から、アルツハイマー病からの保護作用を持つ抗アミロイド抗体を発見するに至りました。この抗体は患者の脳内のアミロイドに結合します。アデュカヌマブの発見はこの抗体の研究から生まれました。静脈注射されたアデュカヌマブは血液脳関門を通過し、脳内アミロイドに結合し、免疫系の助けを借りてそれを除去します。
Neurimmune社のCEOであるロジャー・ニッチ(Roger Nitsch)は次のように述べています。「3つのそれぞれ独立した臨床試験からのデータは、アデュカヌマブの生物学的活性によりアルツハイマー病患者の脳からアミロイドが除去されたことを明確に示しています。この疾患に関するこれまでの理解によれば、アルツハイマー病の進行を遅らせるためにはアミロイドを大規模に除去しなければならないことが判明しています。バイオジェン社との14年間にわたるすばらしい協力を通じ、患者さんやその医師にこの新しい治療手段をもたらすことに成功しました。」
バイオジェン社は臨床試験において、アデュカヌマブが脳内アミロイドを投与量と時間に依存した形で減らすことを示しました。治療開始から18か月の時点では59%から71%のアミロイド減少が見られました。臨床的ベネフィット、すなわちこの場合は疾患進行の遅延をもたらすと合理的に判断可能な効果である、アデュカヌマブによるアミロイド減少に基づき迅速承認が認められました。
ハーバード大学メディカルスクールの神経内科学教授であり、Neurimmune社の上席臨床アドバイザーも務めるジョン・グロウドン(John Growdon)博士は、「アデュカヌマブの発見と開発は、大学研究室で実験を重ねていた小さな研究チームから、スタートアップのバイオテクノロジー企業設立、そして熱意あるパートナーとなった医薬品企業や臨床研究者とのグローバルな協力までにわたる心躍る旅路でした。本日のアルツハイマー病を対象としたアデュカヌマブ承認は、患者さん、家族、および社会にとって歴史的なブレークスルーとなるものです」と述べています。
アデュカヌマブについて
ヒトモノクローナル抗体であるアデュカヌマブ(ADUHELM)は、脳内のアミロイド ベータ プラークを減少させることで、アルツハイマー病に対処する最初で唯一のアルツハイマー病治療薬で、アルツハイマー病の治療が適応となります。この適応は、アデュカヌマブで治療された患者のアミロイドベータプラークの減少に基づく迅速承認の下で付与され、適応症の継続的な承認は、確認試験での臨床的ベネフィットの検証を条件とする場合があります。
Neurimmune社は2007 年に、共同開発およびライセンス契約に基づき、バイオジェンにアデュカヌマブの使用ライセンスを供与しました。2017年10月以降、バイオジェンとエーザイは全世界的にアデュカヌマブの開発と商品化に共同で取り組んでいます。
Neurimmune社について
Neurimmune社は、ヒトの免疫記憶を革新的な抗体治療に変換するバイオ医薬品企業です。アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、ATTR心筋症など、CNSおよび関連するタンパク質凝集疾患の新薬候補を開発しています。Neurimmune社は、凝集したアミロイド ベータを標的とするヒトモノクローナル抗体であるアデュカヌマブをチューリッヒ大学の研究者チームと共同で発見し、バイオジェンにライセンス供与しました。Neurimmune社は、リバース・トランスレーショナル・メディシンの技術により、アルツハイマー病に対する抗タウ抗体BIIB076、ALSに対する抗miSOD1抗体 AP-101、ATTR心筋症に対する抗ATTR抗体 NI006 も発見し、これらは現在臨床試験が行われています。Neurimmune社は、前臨床開発において3つの追加の抗体プログラムを有しており、最近では小化学分子やヒト抗体遺伝子のベクター発現に関するプログラムにより、治療法スペクトラムの拡大を実現しています。
注1:Sevignyら、Nature, 537, 50-56 (2016)
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。