線虫の嗅覚で「早期すい臓がん」の特定が可能に! N-NOSE 次世代がん種特定検査の開発成功に関する記者会見

11月16日(火)11:00-12:00 時事通信ホールで実施

 株式会社 HIROTSU バイオサイエンス(本社:東京都千代田区、代表取締役:広津崇亮、以下当社)は、次世代型N-NOSEである”がん種特定検査”の開発に成功したことを報告する記者会見を11月16日(火)に実施いたしました。
 この会見では、尿を採取するだけという非侵襲な方法で「早期すい臓がん」を調べることが可能となったことを発表。がん種特定検査は2022年中に実用化する予定であることを報告いたしました。
 

 当社が開発、実用化した「N-NOSE(エヌノーズ)」は、生物の嗅覚を活用することで「簡便」・「高精度」・「安価」を実現したがんの一次スクリーニング検査です。今回、当社では、線虫 C.elegans(シーエレガンス)に遺伝子組み換え技術を用いて”すい臓がんの匂いにのみ特別な反応を示す”特殊線虫を創ることに成功、非侵襲な方法ですい臓がんの特定(がん種特定)ができる次世代検査を開発しました。

 最新のがん統計によると、すい臓がんはがん死の第4位であり、年間約3万人もの方が亡くなっています。すい臓がんは早期発見が非常に難しく、肺がん(第1位)、大腸がん(第2位)、胃がん(第3位)のような検診も確立されておらず、有効な検査の開発・実用化が望まれています。

下線部の出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

 この会見で、弊社代表の広津崇亮は、今回開発した特殊線虫が「すい臓がんとそれ以外のがん種を識別」する能力が非常に高い精度(感度100%、特異度91.3%)であること、またこの検査の実用化を2022年中に予定していることを発表しました。
 研究チームのリーダーであるEric di Luccioは、すい臓がん特定検査に使用されている「cr-4
遺伝子」に関して、どのような仕組みで「すい臓がん」の匂いにのみ反応しないのか等を線虫の図と共に説明し、「cr-4」がすい臓がんの匂いの検知に関与していることをデータとともに発表しました。さらに現在も見つけにくいがん、死因が高いがんを特定するための特殊線虫の開発を行っていることを報告しました。

〈広津社長の主な発言〉
・線虫がん検査「N-NOSE」はいよいよ新時代へ。
・2015年に「N-NOSE」を開発してから6年。今年になって国内外の研究機関が追試に挑み再現性の確認に成功し、「N-NOSE」は世界でも注目されている。
・早期発見が最も難しいとされる「すい臓がん」の特定は、医学界の長年の夢である。そこで他のがん種に先んじて、「すい臓がん」の特定検査の開発を急いだ。
・検討に十分な症例数において、感度100%(22/22)、特異度91.3%(42/46)と非常に精度が高く、他のがん種と見分けることが分かった。
・すい臓がん特定検査の実用化は2022年中を予定している。早期膵がんが特定できる時代がすぐそこに!

【質疑応答について】
Q.今回発表された線虫「cr-4」はすい臓がんの匂いに対して逃げていくのか、もしくは反応しないのでしょうか。
A.やや逃げていくという表現が正しいです。

Q.「cr-4」が、すい臓がんの匂いに対して逃げていく要因はなんでしょうか?
A.元々の「N-NOSE」に使用している線虫は、健常者の方の尿の匂いからは逃げ、がんの匂いには近づきます。「cr-4」は、すい臓がんの匂いを感じることができず、健常者の尿から逃げるのと同じく、逃げていると考えられます。

Q.この会見で公表されたCSDSスコアに使用された検体は、何かしらのがんに罹患している方でしょうか。
A.はい。すい臓がんと他の5がん種(胃、大腸、肺、乳、子宮)のがん患者検体で比較しています。ちなみに、cr-4株は健常者の検体には反応性は変わりません。

Q.CSDSスコアにて算出されている感度と陽性的中率はどちらが大事になるのでしょうか。
A.検査の精度の指標という意味では、感度と特異度に注目頂くのが良いと思います。陽性的中率と陰性的中率は、がん患者と健常者の割合によって数値が変わります。つまり、母集団の構成によって数値が変わってしまうため、考察には注意が必要です。

Q.すい臓がんを特定できる次世代がん検査の費用感を教えてください。
A.まだ価格を決めてはいませんが、「N-NOSE」で提出いただく検体をそのまま使用するため、受診者には負担がない形で、他のがん検査よりは安く提供できると思います。

Q.次世代がん検査に関して、2022年中の実用化となっていますが、具体的にはいつ頃になるのでしょうか。
A.現在提供している「N-NOSE」において検査システムは出来上がっているため、基礎検討・臨床研究の結果を受けてからすぐの実用化が可能です。そのため2022年後半よりも早い時期での実用化を目指しています。

Q.他のがん種特定に関しては、いつ頃の実用化になりますでしょうか。
A.その他のがん種に関しては研究中で細かい点には触れることができません。すべてのがん種の特定が目標ですが、現在「N-NOSE」の適応範囲内の15種のがん種特定を目指しています。死因の高いがんや女性特有のがんなどニーズの高いがん種から実用化を目指していきます。

〈がん種特定検査の開発成功に関する記者発表会 開催概要〉
日時:2021年11月16日(火)11:00~12:00
場所:時事通信ホール(東京都中央区銀座5-15-8 2階)
内容:本研究に関する発表
      HIROTSU バイオサイエンス 代表取締役 広津崇亮
      当社湘南R&Dセンター     センター長 エリック デルクシオ
  :ビデオメッセージ
   大阪大学大学院医学系研究科 最先端医療イノベーションセンター 石井秀始特任教授(常勤)
   埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 良沢昭銘教授
   戸田中央総合病院 名誉院長 消化器内科 原田容治先生
   上尾中央総合病院 副院長 消化器内科 西川稿先生
  :質疑応答

【参考】線虫の嗅覚を使用したがん検査「N-NOSE」について
嗅覚に非常に優れた線虫という生物が、人の尿中に含まれるがん特有の匂いを検知することを利用した検査です。
生物の能力を活用したこの新しい検査は簡単で痛みがなく、以下6つの特長を有しています。
 1.簡便:健康診断と同じく、わずかな尿で検査可能
 2.安価:線虫の飼育コストが安いため、検査料金を安価に提供可能
 3.高精度:感度は86.3%*
 4.早期発見:早期がん(ステージ0、1)にも反応
 5.非侵襲:尿で検査できるので、痛みなどの苦痛を伴わない
 6.全身(**)網羅的:一度の検査で全身**のがんリスクを調べることが可能
*日本がん予防学会(2019年6月)、日本人間ドック学会(2019年7月)、日本がん検診・診断学会(2019年8月)で発表のデータを集計
**線虫が反応することが分かっているがん種:胃、大腸、肺、乳、膵臓、肝臓、前立腺、子宮、食道、胆嚢、胆管、腎、膀胱、卵巣、口腔・咽頭(15種類)


■会社概要
社名:株式会社 HIROTSU バイオサイエンス
所在地:〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート 22階
資本金:¥5,080,470,000(資本準備金を含む)
代表取締役:広津 崇亮
事業内容:生物診断 研究線虫および線虫嗅覚センサーを利用したがん検査の研究・開発・販売
設立:2016年8月
関連サイト:https://lp.n-nose.com/






 
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