東芝とDeNAライフサイエンスがゲノムデータを含む ヘルスデータの利活用に関する協業検討を開始
株式会社東芝(本社:東京都港区、代表執行役社長CEO:島田 太郎、以下 東芝)と株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村 信悟)の子会社である株式会社DeNAライフサイエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:砂田 真吾、以下 DeNAライフサイエンス)は、両社がそれぞれ蓄積してきたゲノムデータを含むヘルスデータの利活用の協業に向けた検討を開始しました。
背景と目的
ライフサイエンス・ヘルスケア企業において、健康診断やレセプト(診療報酬明細書)データなど、実世界から得られるリアルワールドデータ(RWD)の収集・利活用は、研究開発の効率化やコスト削減につながることが期待されています。東芝が保有するゲノムデータに結びついた健康診断結果・問診結果・レセプトデータ、および、DeNAライフサイエンスが保有するゲノムデータに結びついた生活習慣アンケートデータを、両社それぞれが保有するヘルスケアサービスなどと相補的に連結し、製薬・食品・健康分野などでの利活用の可能性を検討します。
協業内容
東芝は企業コホート(*1)という形で、1万人超えのゲノムデータおよび過去10年以上の従業員の健康診断、問診結果およびレセプトデータを蓄積しています。さらに、産業分野で培ってきたビッグデータ解析技術を応用し、将来の生活習慣病の発症リスクの予測に関するAI「生活習慣病発症リスク予測AI」(*2)の開発実績を有しています。
DeNAライフサイエンスは遺伝子検査サービス「MYCODE」(*3)を展開し、約12万人の会員が利用しています。「MYCODE」は、研究参加同意があった会員とオンラインでリコンタクト(サービス参加者への再コンタクト)が可能なパネルを持ち、ゲノムデータと生活習慣に関するアンケート回答などを元に企業やアカデミアと共同研究をするプロジェクト「MYCODE Research」でも成果を上げています。
両社がそれぞれ保有するヘルスデータを基盤として、互いのデータを統合した仕組みを構築し、それを利活用するサービスの提案を検討していきます。
両社は具体的に以下の4テーマに関して検討を進めていきます。(図1)
・創薬プロセスの支援
独自の遺伝的背景を有する集団を見出し、病気のタイプに合わせた創薬標的の探索や、既存薬剤の再活用(リパーパシング)などへのデータ利活用の可能性を調査すること。
・薬剤上市後の分析支援
薬剤の副作用や合併症等の発症メカニズム、および個人差を見出すため、ヘルスデータの複合的分析を見据えたデータ利活用の可能性を調査すること。
・健康増進を支援するサービス開発
ヘルスデータを組み合わせて解析し、糖尿病や心血管疾患などの生活習慣病予防のための行動変容プログラムを構築すること。
・リコンタクトパネル参加型の臨床試験・研究の運営
データベースの構築に参加いただいた方々から研究への参加の同意を取得し、食品・化粧品・製薬メーカーなどの臨床研究を受託し被験者募集やデータ収集を共同で実施すること。
今後の取り組み
東芝とDeNAライフサイエンスは、両社が持つデータを活かし協業することで、様々な企業へデータの利活用サービスを提供し、課題解決につなげることを目指します。
例えば、医薬品分野において、新薬の研究開発や市販後の調査などへ活用する場合、疾患への新たなアプローチ法の創出や投薬量の適正化などにつながり、治療の選択肢が増える可能性があります。また、ヘルスケア分野においては、健康に資するアプリ開発などにヘルスデータを活用することで、行動変容、さらには予防・未病の取り組みにつなげ、個人のQOL向上に寄与できると考えています。また、食品分野においては個人毎に最適な食習慣のアドバイスをするといった色々な応用が考えられます。さらに、企業のみならずアカデミアとの共同研究、バイオバンクとの連携も視野に入れ社会的経済的に価値のあるサービスの創出・社会実装を同時に目指してまいります。
株式会社東芝の精密医療分野について
東芝は、「超早期発見」「個別化治療」を特徴とした精密医療の実現を目指し、一人ひとりに寄り添った最適な医療の提供による新しい価値創造に挑みます。その中でも、予防領域においてはデジタル技術を活用した3つの取り組みを進めます。
1.一人ひとりのクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上を応援します
2.積み重ねた技術力と、新たなパートナーシップで、これからの先進医療、ライフサイエンスを支えます
3.次の世代も見据えた予防医療に、デジタルの力を活かします
株式会社DeNAライフサイエンスについて
個人向け遺伝子検査サービス「MYCODE」や、ゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」などを提供しています。DeNA がゲームやスポーツ事業で培った、継続的に楽しくサービスを使い続けてもらうノウハウである 「エンゲージメントサイエンス」や、サービスとユーザーの皆様がコミュニティを介して繋がり続ける「community-derived science」を活用して、人々の健康寿命の延伸を目指しています。
*1 企業コホート
コホートとは、共通した因子を持ち、観察対象となる集団のこと。この場合、同じ企業に属することを共通因子とした観察対象集団を指す。
*2 生活習慣病発症リスク予測AI
1年分の健康診断データから、糖尿病・高血圧症・肥満症・脂質異常症・肝機能障害・腎機能障害の6つの生活習慣病リスクについて、6年先までの予測結果を提供し、日々の健康改善活動をサポートするサービス。このサービスは、利用者様の個別の健康状態を踏まえた診断の結果ではなく、かつ、特定の疾患の発症リスク等の予測・判断を提示するものでもありません。
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/news/2020/0713.html#id01
*3 MYCODE
検査キットを使い自宅で唾液採取をして送付する一般消費者向けの遺伝子検査サービス。検査を受けた方の遺伝子情報を調べ、病気のかかりやすさ、体質など最大で355項目に関する遺伝的傾向が分かる。
https://mycode.jp/
ライフサイエンス・ヘルスケア企業において、健康診断やレセプト(診療報酬明細書)データなど、実世界から得られるリアルワールドデータ(RWD)の収集・利活用は、研究開発の効率化やコスト削減につながることが期待されています。東芝が保有するゲノムデータに結びついた健康診断結果・問診結果・レセプトデータ、および、DeNAライフサイエンスが保有するゲノムデータに結びついた生活習慣アンケートデータを、両社それぞれが保有するヘルスケアサービスなどと相補的に連結し、製薬・食品・健康分野などでの利活用の可能性を検討します。
協業内容
東芝は企業コホート(*1)という形で、1万人超えのゲノムデータおよび過去10年以上の従業員の健康診断、問診結果およびレセプトデータを蓄積しています。さらに、産業分野で培ってきたビッグデータ解析技術を応用し、将来の生活習慣病の発症リスクの予測に関するAI「生活習慣病発症リスク予測AI」(*2)の開発実績を有しています。
DeNAライフサイエンスは遺伝子検査サービス「MYCODE」(*3)を展開し、約12万人の会員が利用しています。「MYCODE」は、研究参加同意があった会員とオンラインでリコンタクト(サービス参加者への再コンタクト)が可能なパネルを持ち、ゲノムデータと生活習慣に関するアンケート回答などを元に企業やアカデミアと共同研究をするプロジェクト「MYCODE Research」でも成果を上げています。
両社がそれぞれ保有するヘルスデータを基盤として、互いのデータを統合した仕組みを構築し、それを利活用するサービスの提案を検討していきます。
両社は具体的に以下の4テーマに関して検討を進めていきます。(図1)
・創薬プロセスの支援
独自の遺伝的背景を有する集団を見出し、病気のタイプに合わせた創薬標的の探索や、既存薬剤の再活用(リパーパシング)などへのデータ利活用の可能性を調査すること。
・薬剤上市後の分析支援
薬剤の副作用や合併症等の発症メカニズム、および個人差を見出すため、ヘルスデータの複合的分析を見据えたデータ利活用の可能性を調査すること。
・健康増進を支援するサービス開発
ヘルスデータを組み合わせて解析し、糖尿病や心血管疾患などの生活習慣病予防のための行動変容プログラムを構築すること。
・リコンタクトパネル参加型の臨床試験・研究の運営
データベースの構築に参加いただいた方々から研究への参加の同意を取得し、食品・化粧品・製薬メーカーなどの臨床研究を受託し被験者募集やデータ収集を共同で実施すること。
図1 東芝とDeNAライフサイエンスのヘルスデータ利活用に関する協業検討
今後の取り組み
東芝とDeNAライフサイエンスは、両社が持つデータを活かし協業することで、様々な企業へデータの利活用サービスを提供し、課題解決につなげることを目指します。
例えば、医薬品分野において、新薬の研究開発や市販後の調査などへ活用する場合、疾患への新たなアプローチ法の創出や投薬量の適正化などにつながり、治療の選択肢が増える可能性があります。また、ヘルスケア分野においては、健康に資するアプリ開発などにヘルスデータを活用することで、行動変容、さらには予防・未病の取り組みにつなげ、個人のQOL向上に寄与できると考えています。また、食品分野においては個人毎に最適な食習慣のアドバイスをするといった色々な応用が考えられます。さらに、企業のみならずアカデミアとの共同研究、バイオバンクとの連携も視野に入れ社会的経済的に価値のあるサービスの創出・社会実装を同時に目指してまいります。
株式会社東芝の精密医療分野について
東芝は、「超早期発見」「個別化治療」を特徴とした精密医療の実現を目指し、一人ひとりに寄り添った最適な医療の提供による新しい価値創造に挑みます。その中でも、予防領域においてはデジタル技術を活用した3つの取り組みを進めます。
1.一人ひとりのクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上を応援します
2.積み重ねた技術力と、新たなパートナーシップで、これからの先進医療、ライフサイエンスを支えます
3.次の世代も見据えた予防医療に、デジタルの力を活かします
株式会社DeNAライフサイエンスについて
個人向け遺伝子検査サービス「MYCODE」や、ゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」などを提供しています。DeNA がゲームやスポーツ事業で培った、継続的に楽しくサービスを使い続けてもらうノウハウである 「エンゲージメントサイエンス」や、サービスとユーザーの皆様がコミュニティを介して繋がり続ける「community-derived science」を活用して、人々の健康寿命の延伸を目指しています。
*1 企業コホート
コホートとは、共通した因子を持ち、観察対象となる集団のこと。この場合、同じ企業に属することを共通因子とした観察対象集団を指す。
*2 生活習慣病発症リスク予測AI
1年分の健康診断データから、糖尿病・高血圧症・肥満症・脂質異常症・肝機能障害・腎機能障害の6つの生活習慣病リスクについて、6年先までの予測結果を提供し、日々の健康改善活動をサポートするサービス。このサービスは、利用者様の個別の健康状態を踏まえた診断の結果ではなく、かつ、特定の疾患の発症リスク等の予測・判断を提示するものでもありません。
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/news/2020/0713.html#id01
*3 MYCODE
検査キットを使い自宅で唾液採取をして送付する一般消費者向けの遺伝子検査サービス。検査を受けた方の遺伝子情報を調べ、病気のかかりやすさ、体質など最大で355項目に関する遺伝的傾向が分かる。
https://mycode.jp/
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