SDGs未来都市の山形県米沢市が主催した「SDGsカンファレンス」白熱! 内閣府と環境省の後援により、ローカルSDGsのプラットフォームづくりを討議
SDGs未来都市の米沢は、いかにしてローカルSDGsプラットフォームを立ち上げたのか?
SDGs未来都市の山形県米沢市(市長:中川勝)は、内閣府と環境省の後援を得て、2022年11月28日(月)夜に「米沢SDGsカンファレンス」をオンラインで開催しました。ローカルSDGsのプラットフォームづくりをテーマとして、BBT大学 教授の谷中修吾氏、環境省 地域循環共生圏推進室長の佐々木真二郎氏をゲスト登壇者に迎え、米沢市内の実践的な取組からKOMFORTA 代表の志賀しず香氏、はまだ牧場 代表の濱田篤氏を招聘し、本市よりSDGs推進参与の伊藤夢人、政策企画課の尾崎悠樹が登壇しました。米沢市は、令和3年度に内閣府「SDGs未来都市」、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム」の取組団体に選定されており、日本全国に向けてSDGsプラットフォームづくりの知見の共有を目指しています。
米沢SDGsカンファレンス2022 〜ローカルSDGsのプラットフォームづくり〜
【主催】米沢市
【後援】内閣府、環境省
【日程】2022年年11月28日(月)19:00〜20:30
【形式】Zoomウェビナー
以下、当日の様子をレポートします。
▼開会あいさつ「米沢SDGsのビジョン」
中川 勝(なかがわ・まさる)|米沢市長
開催挨拶に登壇した中川勝米沢市長は、SDGsの先駆けとも言える上杉鷹山公の精神性を生かしながら、米沢の地域づくりに取り組んでいくことの必要性を訴えました。
また、米沢市内でSDGsに取り組む各社の事例や米沢市の取り組みを広く発信することで、全国各地でのSDGsのプラットフォームづくりに取り組む方々に参考としていただきたいと述べました。
開催挨拶に登壇した中川勝米沢市長は、SDGsの先駆けとも言える上杉鷹山公の精神性を生かしながら、米沢の地域づくりに取り組んでいくことの必要性を訴えました。
また、米沢市内でSDGsに取り組む各社の事例や米沢市の取り組みを広く発信することで、全国各地でのSDGsのプラットフォームづくりに取り組む方々に参考としていただきたいと述べました。
▼キーノート「SDGsプラットフォームづくりのKSF 〜マルチステークホルダーをつなぐ秘訣とは?〜」
谷中 修吾(やなか・しゅうご)|BBT大学 経営学部 教授/BBT大学大学院 経営学研究科 MBA 教授
令和3年度から米沢市でSDGs推進協議会のアドバイザーを務めるビジネス・ブレークスルー大学の谷中修吾教授が「SDGsプラットフォームづくりのKSF(キーサクセスファクター)」と題して基調講演を行いました。日本全国のSDGsプラットフォームづくりの事例を解説するとともに、米沢市の取り組みを取り上げながらローカルSDGsの構想策定プロセスを明らかにしました。
谷中教授は、地域の中でどういう方向を目指してSDGsの場づくりをするのかという構想を持つことが重要であると説き、「事業計画のような固いものではなく、みんながワクワクするような『こうなったらいいね』『これは面白そうだね』というビジョンを共有することがプラットフォームづくりの秘訣です」と話しました。
▼プラクティスTALK① 「こだわりの米粉メニューを通じたローカルSDGs」
志賀 しず香(しが・しずか)|KOMFORTA 代表
米沢市内で人気のカフェ「KOMFORTA」を経営する志賀しず香氏は、2011年、腸が弱った方や小麦アレルギーの方も食事が楽しめるように米粉メニューを扱うお店をオープンしました。米沢産の規格外米をはじめとする地元食材へのこだわりや、食を通じて米沢のすばらしさを多くの人に知ってもらいたいという地域への思いを語りました。また、SDGsプラットフォームに対しては、市からの情報に対してアクセスしやすくなることがポイントであることを示唆しました。
▼プラクティスTALK② 「牧場からスタートした米沢の地域循環型SDGs 〜酪農、バイオガス発電、堆肥づくり、野菜づくり〜」
濱田 篤(はまだ・あつし)|はまだ牧場 代表/株式会社リアクト米沢 代表取締役
オンラインで別会場から登壇した濱田篤氏は、100頭余りの乳牛を飼育し、2年前から乳牛の糞尿と農業廃棄物を活かしてバイオガス発電事業を展開しています。今年は、その副産物として生成される有機肥料を活用して、アスパラガスの生産・販売も開始されました。濱田氏は、来年にはジェラートのお店を立ち上げるプランを紹介するとともに、その先の未来ビジョンについても熱く語りました。また、SDGsプラットフォームに対しては、横のつながりが生まれやすくなるような場づくりへの期待を寄せました。
▼協議会TALK「SDGs推進協議会の立ち上げストーリー」
尾崎 悠樹(おざき・ゆうき)|米沢市企画調整部 政策企画課 企画調整主査
米沢市の尾崎悠樹主査からは、「SDGs推進協議会の立ち上げストーリー」と題して、令和3年に地域循環共生圏の取組団体、SDGs未来都市に選定されて以降の米沢市の取り組みについて紹介がなされました。円滑に進められたことのみならず、直面したチャレンジについても本音で紹介し、SDGsプラットフォームづくりに取り組む他地域の皆様にも示唆があるように背景と経緯を発表しました。
▼政策TALK 「環境省が推進する地域循環共生圏づくり」
佐々木 真二郎(ささき・しんじろう)|環境省 大臣官房地域政策課 地域循環共生圏推進室長
環境省 地域循環共生圏推進室長の佐々木真二郎氏は、高校生の教科書にも掲載されているという地域循環共生圏について分かりやすく説明しました。課題が山積する地域において、目的意識を持って人々が集まり、事業を次々と生み出す地域プラットフォームの役割の重要性について、身近な事例を用いながら紹介しました。カンファレンスの流れを受けて、プラットフォームの中で事業が生まれてくる際に必要になるのがワクワク感であると指摘し、ローカルSDGsを運営していく上でヒントを伝えました。
▼パースペクティブTALK「米沢SDGsの展望」
伊藤 夢人(いとう・ゆめと)|米沢市SDGs推進参与
2015年にSDGsが国連で採択された際に、外務省職員として携わっていた伊藤夢人氏は、米沢市でSDGs推進参与として民間と市役所をつなぐ役割を果たしています。外務省時代の話を交えながら日本のまちづくりの可能性を語るとともに、米沢の民間事業者と様々な取り組みを行う中で、自治体が尖った取り組みを応援していくことの重要性について語りました。
▼クロスTALK 「ローカルSDGsのプラットフォームづくり」
カンファレンスの総括として行われたクロストークでは、「市役所って入りづらい」という濱田氏の発言から、プラットフォームの「場づくり」の重要性について意見が交わされました。基調講演を務めた谷中教授からは、ローカルSDGsのプラットフォームを作っていくには、「みんなが楽しく集まって、一緒にワクワクできる雰囲気づくりも重要だ」との指摘がなされました。
国内外から参加された皆様からは、ポジテイブな声を数多く頂戴しました。カンファレンス終了後のアンケートでは、「事例発表者の取り組みを今後も応援したい」といった声や、「集まりやすい機会が作られ、沢山の情報交換ができると取り組みが加速していくのではと感じた」といった声が寄せられました。米沢市では、全国各地でSDGsに取り組んでいる皆様方とつながりながら、今後もSDGsプラットフォームづくりを発展させていきます。
▼お問い合わせ
米沢市企画調整部政策企画課
メール:kikaku-t@city.yonezawa.yamagata.jp
電話:0238-22-5111(内線2702)
FAX:0238-22-0498
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