サキノ精機が、異業種-鉄工所マッチングサービス「鉄ログ」を通じ、生産量2年連続全国1位の兵庫県の海苔漁を支援
小松水産と共同で、「海苔漁専用船(ハコブネ)」「網巻き取り機械(アバ巻機械)」といった海苔漁の中核機材を製造し、海苔漁における労働負荷軽減を実現し、働き方改善を支援
株式会社サキノ精機(兵庫県明石市)は、異業種-鉄工所マッチングサービス「鉄ログ」を通じ、小松水産と共同で、「海苔漁専用船(ハコブネ)」「網巻き取り機械(アバ巻機械)」といった海苔漁の中核機材を製造し、生産量2年連続全国1位の明石の海苔漁を支援しました。
鉄ログとは?
「それ、鉄ログでつくれます。」をコンセプトに、今よりもっと気軽に金属製品の製作依頼を可能にするサービスが「鉄ログ」です。
「鉄ログ」は、「金属製品を作りたいが、どこに頼めばいいかわからない」「メーカー品は高くて手が出ない」などのお困り事がある場合、鉄工所に直接相談&製作依頼することができるマッチングサイトです。
海苔漁師が抱えていた課題
兵庫県は海苔漁にて2年連続全国1位の生産量を誇ります。しかし、昨今の海苔漁は自然環境の変化のみならず、業界の人手不足や高齢化も深刻な状況にあり、兵庫県下の海苔業者も同じ課題を抱えています。
当社では、県内屈指の海苔漁獲量を誇る林崎漁協に所属する小松水産とともに、働き方改善の目的で、以下の労働負荷軽減策を実行しました。
①収穫時に使用する海苔漁専用の船(ハコブネ)の仕様変更
ハコブネは一般的にFRP樹脂製であり、これらの船は常に厳しい作業環境下に置かれています。このため、FRP樹脂製のハコブネは経年劣化が進むと、割れ目や隙間から海水が侵入し、船体の重量が増加することがありました。この重量増加は作業性や船員の身体への負担を増大させ、運航面や作業効率にも悪影響を及ぼしていました。
②収獲用の網の巻き取り方法の手動からの脱却
地域の海苔漁では、手作業によるロープの巻き取り作業が主流なので、漁師たちの身体への負担が大きく、海苔漁の期間はわずか5日間と短いため、より効率的な作業も求められました。
課題の解決策(ハコブネとアバ巻機械)
①海苔漁専用船(ハコブネ)
海苔漁の大型船には、一般的に作業船が一つ以上積み込まれています。特に明石の海苔漁では、これらの作業船が重要な役割を果たしています。 この作業船は、オールアルミ製で製作されています。アルミは軽量かつ耐久性があり、海洋環境にも強く、長時間の使用に耐えることができます。また、作業船の設計は漁師の作業効率や体の負担を考慮したものです。
例えば、広い作業スペースや船体の安定性を確保することで、作業中の移動や操作がスムーズに行えます。さらに、エルゴノミクスを考慮したデザインや快適な座席など、漁師さんの作業環境を改善するための工夫も施されています。 漁師さんのニーズに合わせた設計や機能を提供することで、海洋漁業の効率性や安全性を向上させることが可能になりました。
https://tetsulog.work/achievement/show/gZ029
②網巻き取り機械(アバ巻機械)
「アバ巻機械」は、海上で使用する海苔漁のロープを効率的に巻き取って回収するための専用機械です。この機械には強力なエンジンが搭載されており、海苔漁の作業を自動化することで労力を大幅に軽減します。ロープを自動で巻き上げることができるように設計・製造されているため、作業者の負担を減らし、効率的な作業を実現します。 さらに、海上での過酷な環境に耐えられるように設計されており、ロープ巻き上げ部には耐久性に優れたステンレスを使用しています。これにより、錆や腐食の心配がなく、長期間にわたって安定した性能を発揮します。
また、ロープの巻き上げ容量は約5キロメートル分と大容量であるため、一度に大量のロープを回収することが可能です。手動での巻き取り作業と比較して、時間と労力を大幅に節約できるため、漁業の生産性向上に貢献します。操作も簡単で、安全性も考慮されているため、誰でも安心して使用することができます。
https://tetsulog.work/achievement/show/gZ038
課題解決の効果
アルミ製のハコブネは、FRP樹脂と比較して修理が容易で、船体の耐久性が向上し、作業環境の安定性も高まりました。
また、廃棄費用についても、FRP製のハコブネの廃棄費用は約8万円程度かかる一方、アルミ製のハコブネはリサイクルが可能なため、廃棄時に約2万円程度のキャッシュバックを得ることを実現しました。
網巻き取り機械は、自動化によって作業が効率化され、身体への負担が軽減されたことで、漁師の仕事に対するモチベーションも高まりました。この専用機械は、漁業における効率性と安全性の向上に貢献し、漁師たちの生活をより良いものにしています。
当社は、鉄ログを通じて、全国にある鉄工所と様々な業種をマッチングするサービスを目指します。
連絡先・問い合わせ先
【報道関係のお問い合わせ】
株式会社サキノ精機 担当:鄭(てい)
住所:〒674-0064 兵庫県明石市大久保町江井島844
TEL:078-946-2255(受付時間9時~17時)/090-8253-0762(担当者直通)
FAX:078-946-2465
メールアドレス:tei@sakino.co.jp
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