ヤヱガキ醗酵技研(日本)と鎮安紅参研究所 (韓国)による農産物の高付加価値化のための国際共同研究を開始
グローバル市場を視野にした高付加価値新規製品開発のための国際共同研究
2023年12月19日、韓国の鎮安紅蔘研究所(所長:キム・テヨン)とヤヱガキ醗酵技研株式会社(兵庫県姫路市:代表取締役社長 長谷川雄介)の共同研究基本合意書(MOU:Memorandum of Understanding)の調印を行いました。これは日本と韓国の互いの発酵・乳化技術と素材を活かし、紅蔘や農産物の健康機能性を高めた世界に通用する新製品を開発するために行われます。
世界的な健康課題の中でも、高齢化に伴う心身の健康維持は社会負担の抑制や健康寿命の延伸の観点からも重要な意味を持ち、日本と韓国はこれからの先進国を中心とした超高齢社会のモデルケースとしてその課題に対する動向が世界から注目されています。その中で認知機能や運動機能の維持は健康寿命の延伸を左右する重要なテーマであり、紅蔘は古来より上記機能を含む様々な健康増進効果を持つ農産物として知られ、特に韓国産の紅蔘は世界中から評価され愛用されています。
一方で日本では、古くから独自の発酵技術を進化させており、当社はその先端会社として、50年の歴史の中で様々な微生物を用いた農産物の発酵、微生物大量培養技術を有し、農産物中の機能性成分を発酵により濃縮させる事などにより付加価値を高める事に成功してきました。また食用色素研究などに付随し独自の乳化技術、分離精製技術も有しており、それらを合わせた生体内での濃縮機能性成分の吸収性促進製品の開発なども行う事ができるため、本年6月より鎮安紅蔘研究所と協議を続け、この度日本と韓国による新たな世界に通用する高機能性食品素材の研究開発を行う事で合意いたしました。
世界では健康寿命延伸のための食品成分の健康機能性研究とその市場が拡大し、競争が激化する中日本・韓国国内のみならず世界で通用する新たな高機能素材の開発のための国際研究は両国にとっても有用であり、弊社では今後も国際的な課題解決に資する共創研究開発を推進してまいります。
ヤヱガキ醗酵技研株式会社と機能性素材研究開発について
ヤヱガキグループは日本酒の故郷である播州姫路市で350年の歴史を持つ日本酒の酒蔵であるヤヱガキ酒造株式会社を中心としたグループ企業であり、弊社は1979年に機能性食品原料と発酵技術の研究開発を目的としてヤヱガキ酒造より分社化したグループ企業の一社です。
弊社は天然系の食品着色料を製造するため天然素材から様々な色素を含めた成分を分離精製する技術の研究開発を行う他、有用なカビの仲間として知られる酵母や麹菌、担子菌(キノコ類)や乳酸菌などヒトの健康に役立つ有用菌の製造・研究開発も行ってきました。
近年では農産物の高付加価値化、高機能性化を目的とした有用な微生物による農産物発酵研究が注目されております。安全な食経験の十分ある素材をベースにし、有用で安全な微生物を用いた発酵工程からできるため、市場に投入しやすく消費者のナチュラル志向性の高まりからも今後様々なニーズが増加すると考えられています。
ヤヱガキ醗酵技研株式会社ホームページ
https://www.yaegaki.co.jp/bio/
鎮安紅蔘研究所と紅蔘
鎮安紅蔘研究所(Institute of JinAn Red Ginseng)は韓国で唯一の紅蔘専門の地方自治体研究所として鎮安郡紅蔘(高麗人参)、薬草産業の育成と技術支援のために2008年に設立登記された鎮安郡庁傘下の財団法人。主な業務は紅蔘、薬草分野の機能性物質の探索、抽出や未来技術研究探索。また紅参、薬草分野産業化のための機能性物質の商品化や製品の試験・分析・品質検査などを行っている。紅参、薬草分野産業化関連機関、大学、研究所、企業などと研究開発施設及び機器の共同利用と人材ネットワークを共有し鎮安郡地域の関連産業への技術及び研究支援・相互連携技術協力や業務委任・委託を行っている。
鎮安は単一地域で韓国最大の高麗人参生産地であり、鎮安高麗人参は機能性成分であるサポニンの含有量に優れるだけでなく、高原地帯の影響で高麗人参の組織が硬く、味と香りに優れたのが特徴。
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