長野県・白樺湖 旧「すずらんの湯」、茅野市から白樺村へ譲渡契約を締結 地域拠点として再生へ
Community Plus社と協業し、”50年先も続く地域”をめざす
株式会社白樺村(本社:長野県茅野市 / 代表:矢島義拡、以下「白樺村」)はこのたび、旧「白樺湖温泉すずらんの湯」の正式譲渡を受け、2026年4月のオープンを予定しておりますことをお知らせします。
また、同施設の運営をはじめとする地域課題の解決に向けて、テクノロジーとコミュニティの力で国内外の企業や地域の成長支援を行う「株式会社Community Plus」(本社:東京都調布市 / 代表:栗山友理、以下「Community Plus」)と協業を開始いたします。
◾️旧「すずらんの湯」譲渡について
旧「白樺湖温泉すずらんの湯」は白樺湖のほとりに立つ日帰り温泉施設で、観光客や住民、別荘利用者から広く親しまれてきました。施設は茅野市が所有し、指定管理制度により運営されてきましたが、入浴施設単体での収益確保が難しく、2024年3月に営業を終了しました。
市では、老朽化した施設の撤去に多額の費用が見込まれることから、解体ではなく民間譲渡の方針を決定。公募型プロポーザル方式により譲渡先の募集を行いました。2024年12月に実施された第二次公募型プロポーザルにおいて、白樺村が提案を行い、第一次優先交渉権者として選定されました。譲渡にあたっては、将来発生が見込まれる解体費用1億4,660万円(茅野市査定額)を織り込み、2回の公募を経て譲渡額が設定されています。2025年4月末に茅野市との条件交渉を経て譲渡契約を締結し、6月末までに譲渡前設備点検を実施、同月末の譲渡を予定していました。
しかし、4月から6月にかけての点検・調査の過程で、公募説明時点では問題がなかった配管・ボイラーなど主要設備が冬季凍結により損傷していることが発覚。このため6月末に予定していた譲渡日が延期され、修繕対応を行う運びとなりました。修繕等にかかる費用は約5,900万円(茅野市による見積額)となり、そのうち4000万円を茅野市が、残りを白樺村が負担することが10月22日の茅野市議会にて可決されました。これを受け、10月29日に財産有償譲渡契約を再度締結。修繕工事は茅野市の責任のもと、白樺村と協議しながら進めています。
施設は「灯湯 すずらん」(あかりゆ すずらん)という名称に変更し、2025年4月の開業をめざし現在準備しています。入浴単体の運営では収益が困難であったこれまでの経営背景や、地域全体にとって公共性のある場所を目指すために飲食や物販など幅広いサービスが受けられる拠点にしていくことなどを盛り込んだ名称の変更となっています。
運営はCommunity Plusが担い、温泉としての機能に加え、防災・避難拠点、観光案内、地域産品の紹介など、白樺湖地域だけでなく、周辺地域全体と連携し、住民や周辺施設、利用者とともに広く開かれた拠点として育てていきたいと考えています。
◾️Community Plusとの協業
白樺村では、白樺湖に訪れる人々を大きく「観光客」「別荘ユーザー」「住人(=大半が事業者)」の3層で捉え、地域課題をヒアリング・分析してきました。その結果、白樺湖地域が地域として長く続いていくためには、土地や不動産などのハード(インフラ)面と、施設運営や交通、コミュニティ形成といったソフト(インフラサービス)面の両輪での対応が不可欠であると私たちは考えています。
Community Plus代表の栗山氏は、別荘ユーザーとして長年白樺湖に通い、この地域の魅力と課題を肌で感じてきました。その経験を背景に強い想いと意欲を持ち、温浴やコミュニティ施設の運営、地域内交通、相互扶助の仕組みづくりなど、地域コミュニティの活性化に向けた取り組みをめざして活動していただけることとなりました。
白樺村は主にハード(インフラ)の整備・管理を、Community Plusはソフト(インフラサービス)を担い、両社の強みを生かし補完しながら、地域の課題解決に取り組んでまいります。

◾️現状の課題(一例)
白樺湖地域には、交通や生活環境に関する複合的な課題があります。交通面を例に挙げると、地域内のバス本数の少なさ、最寄駅からの距離やタクシーの呼びづらさ、レンタカー不足といった制約により、移動の自由度が低い状況です。さらに飲食店の数が限られており、現在夜間営業のあるエリアまでは車で約20分を要するため、滞在中の選択肢が狭まってしまっています。こうした環境は現状、観光客・事業者・住民それぞれに影響を及ぼしています。
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観光客:夜間に外食しづらい、アクセスの難しさから宿泊をためらう、免許がないと来訪ハードルが上がるなど
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事業者:顧客対応や送迎負担の増加、宿泊施設の売上への影響など
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住民:移住や子育てのしづらさ、気軽な外出や飲食への制約、子どもの送迎を前提とした居住地選択の制限(街エリアに住まざるを得ない等)など
こうした具体課題に対して、この度の協業・分担により、解決に取り組んでまいります。
◾️白樺湖地域について
白樺湖は、標高およそ1,400m・北八ヶ岳山麓に位置し、白樺の木に囲まれた明るい湖。湖畔を車山や蓼科山に囲まれ、冷涼な風が心地よいリゾートエリアで、湖沿いには全国的に知られたドライビングコース・ビーナスラインが走ります。
長野県茅野市と立科町にまたがる白樺湖周辺地域では、2022年に両行政が合同で「レイクリゾート構想」を発表し、蓼科・白樺高原が日本のレイクリゾートの象徴的エリアを目指す取り組みが進められています。
◾️株式会社Community Plusについて
株式会社Community Plusは、“挑戦する人や企業の成長支援”を使命に、Web3プロダクト開発や国際マーケティングのほか、地域社会や地方創生にも取り組むプロデュース企業です。地域の魅力や課題を発信・解決するためのイベント企画、コミュニティ構築、テクノロジー活用を通じて、都市と地域をつなぐ新しい価値を創造しています。
◾️株式会社白樺村について
株式会社白樺村は、茅野市・立科町にまたがる白樺湖周辺地域において、”50年先も続くレイクリゾート”をめざし、地域課題の解決に取り組む地域アセットマネジメント会社です。私たちは、地域に関わる一人ひとりの要望や想いを汲みながら、地域の未来につながる形で課題解決を図ることを目指しています。
「株式会社 白樺村」公式サイト:https://shirakabamura.com/
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