富士見パノラマリゾートと地元高校生が連携。地域資源を活かしたサステナブル教育を実施。

落ち葉が野菜に、野菜が食事に。地域と育てるサステナブルな食の輪。富士見パノラマリゾートで高校生が“伝える人”になるまで

展望台にて地域資源を確認

富士見パノラマリゾート（長野県富士見町）では、自然を守り、地域とともに未来を育てるサステナブルな取り組みを進めています。

落ち葉や調理くずなどの地域資源から堆肥をつくり、その堆肥で野菜を育て、料理や商品として提供する――。
さらに、その循環の一部を地元高校生が担い、伝える人として育っていく、全国的にもユニークなモデルがここにはあります。

この6月、富士見高校の生徒たちが「ネイチャーガイド」としての学びを深める勉強会を実施。
リゾートの自然とふれあいながら、“伝える力”を育てる場となりました。

富士見パノラマのサステナブル活動 ３つの特徴 

・地域の落ち葉や食品残渣を活用した循環型堆肥づくり

・高校生が参加する農業・商品開発・ガイド活動

・地域観光・教育体験・環境保全が連動する“育てるリゾート”の実践

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自然の中で、未来を育てるリゾートを目指して 

富士見パノラマリゾートは、長野県・入笠山の自然を活かした高原リゾートです。
春から秋はトレッキングやマウンテンバイク、冬はスキーと、年間を通じて多くの人が訪れるこの場所で、私たちは「訪れる人と地域の人が一緒に未来を育てていく」場づくりを進めています。自然を守ること。地域の恵みを活かすこと。
そしてそれを、誰かと“関わりながら”楽しむこと。
この想いをかたちにするため、富士見高校や地域の方々と共にさまざまな循環の取り組みを行っています。

地域課題に向き合い、「自分ごと」として学ぶ場づくり

富士見町を含む八ヶ岳地域では、人口減少・産業衰退といった課題が進む中、
自然資源を活かした地域循環型のしくみによって、人の関わりや経済を育てていく取り組みが求められています。

 富士見パノラマリゾートでは、落ち葉堆肥や生分解性資材を活用する「環境へのアプローチ」、
それを使って野菜を育て、加工・販売へつなげる「経済のアプローチ」、
そして、高校生が関わりながら伝える力を育てる「教育のアプローチ」を三位一体で推進しています。

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高校生が“自然を伝える人”に

～6月にネイチャーガイド勉強会を実施～

富士見高校生の「ネイチャーガイド活動」を目指して
現2・3年生を対象に、富士見パノラマリゾートでの勉強会を開催しました。

この活動は、ただ植物や地形を案内するだけではありません。
「自分の言葉で自然をどう伝えるか」「観光客にどんな体験を届けられるか」――そんな“伝える力”を育てる学びの機会でもあります。

当日は、場内の自然観察や案内ポイントの確認、接客マナーの共有などを通して、活動への意識を高めました。

落ち葉から野菜へ。高校生が育てる“循環の味” 

富士見パノラマリゾートでは、施設内で集めた落ち葉や調理くず、生分解性の容器（紙コップや弁当箱）に、地元酒蔵から出る米ぬかを加え、「循環型落ち葉堆肥」を製造しています。
これまでゴミとして処分されていたものを、自然に還る資源として活用する取り組みです。

 この堆肥を使って育てた野菜は、富士見高校の生徒たちが収穫・加工・販売まで手がけています。
2024年度には、赤いルバーブを使ったオリジナル弁当を企画し、都市部イベントで販売。
高校生たちが“育てたもの”を、自らの手で“届ける”ことを通じて、地域を越えた喜びの循環が生まれています。

場内で集めた落ち葉。高校生と共に集めていきます

高校生考案信州名物山賊焼き弁当。堆肥で育てた赤いルバーブをパウダー化。色味を出すのに試行錯誤。

今後の展望 

今後は、高校生が地域のサステナブルな活動を案内するツアーづくりや、企業・地域・学校が連携した商品開発の拡大も予定。
「関わる人」が増えるほど循環が育つ環境共生リゾートとして、富士見パノラマリゾートは自然と人の“めぐり”をひろげていきます。

三菱ケミカルで製造されている生分解性の容器など

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【施設概要】 

名称： 富士見パノラマリゾート
所在地： 長野県諏訪郡富士見町富士見6666-703
アクセス： 中央自動車道「諏訪南IC」より車で約7分／JR中央本線「富士見駅」より無料送迎バス運行
営業期間： グリーンシーズン（4月25日〜11月24日）、ウィンターシーズン（12月中旬〜４月上旬）※積雪状況により変動
公式サイト： https://www.fujimipanorama.com