宿泊事業の承継から地域観光の未来をつなぐ ― 阿蘇山麓の離れの宿『SHIJIN 南阿蘇』リニューアルオープン
南阿蘇村のペンションを事業承継し、1日5組限定・1棟貸切のヴィラタイプの離れの宿へ。地域資源を活かした宿泊事業再生モデルを南阿蘇から発信します。
熊本県阿蘇郡南阿蘇村 — 2025年9月 —
合同会社アソウト(本社:熊本県阿蘇市、代表:石垣圭佑)は、旧「ペンション ジクウ舎」(熊本県南阿蘇村)を事業承継し、新たに「SHIJIN(シジン)南阿蘇」としてリニューアルオープンいたしました。
当社はもともと空き家を扱う不動産事業を手がけてきましたが、その中で「年齢や環境の変化で事業を手放さざるを得ない」という相談を受ける機会が増えていました。単なる物件の仲介にとどまらず、地域に根ざした事業を未来につなげることこそが、地域の持続可能性に貢献する道と考え、新たに事業承継の取り組みを始めました。本件はその第一歩であり、宿泊事業承継のモデルケースとして位置づけています。





『ジクウ舎』の事業承継
「SHIJIN(旧ジクウ舎)」は、2004年に前オーナーの小西氏が南阿蘇村で開業しました。地域食材を活かした料理と静寂の時間を提供するヴィラタイプの“ぺンション”として、20年以上にわたり多くの宿泊客に親しまれてきました。
しかし、オーナーの年齢や、ご家族のライフステージの変化に伴い、宿を手放し帰郷されることを決断。そこで南阿蘇村商工会をはじめとする支援機関の仲介により、合同会社アソウトとの事業承継が実現しました。
アソウトは、空き家の不動産事業から地域づくりを進めてきた阿蘇地域に根ざした企業であり、既に空き家を活用した宿泊施設運営を行っていました。また、代表・副代表ともに旧「ジクウ舎」に個人的な思い出や縁があり、小西氏の想いを受け継ぐ形で今回の承継に至りました。
本件では、南阿蘇村商工会・熊本県事業承継・引継ぎ支援センターなど複数の支援機関が、事業計画策定やファイナンス面を含め全面的に伴走。地域資源や文化の担い手を次世代へとつなぐ取り組みとして、阿蘇地域における宿泊事業承継のモデルケースになると考えられています。

四神相応の思想を新たな宿名に込めて
リニューアル後に冠することとなった「SHIJIN(シジン)」という名は、小西氏から「この場所は四神相応(しじんそうおう)の地」という話を聞き、着想を得たものです。
平安京が還都された際、四神相応(しじんそうおう)の思想に基づいて造られたことは広く知られており、「SHIJIN南阿蘇」の地も、北に阿蘇五岳の山々、東に白川に注ぐ川の流れ、西に広域農道、南には南郷谷の田園風景と、古来より「理想の地形」とされる四神相応(しじんそうおう)の地相を体現しています。

SHIJIN 南阿蘇の特徴
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全5棟の独立したヴィラ形式:プライベートな空間を重視した客室設計
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南郷谷の景色とゆったりとした時間:雄大な田園風景を眺めながら、阿蘇ならではの静けさと解放感を味わえる滞在
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自炊可能なキッチン設備:備え付けキッチンまたはシェアキッチンが利用可能
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ペット同伴可・宿泊客専用ドッグラン:多様な旅行ニーズに対応
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事業承継を通じた地域再生のモデル化:行政や観光事業者、金融機関とも連携しながら発信予定
四季と阿蘇の情景を映す5棟のヴィラ(離れ)
今回のリニューアルにあたり、全5棟のヴィラ(離れ)にはそれぞれ四季や阿蘇の自然を象徴する名前を冠しました。前オーナーがこだわりをもって建てた1棟1棟の個性を生かす形でリノベーションを行い、それぞれの季節感や土地の魅力を感じられる空間へと整えています。
1号棟:湧水(Yūsui)
阿蘇の象徴である豊かな湧水にちなんだ客室。ダブルベッドを配した洋室タイプで、清涼感あるデザイン。窓の外には木々が揺れ、南阿蘇らしい水と緑の調和を楽しめます。
2号棟:六花(Rikka)
雪の異称から名づけられた冬の部屋。和室スタイルで、落ち着いた雰囲気が特徴。凛とした冬の阿蘇を想起させる、静謐な時間を過ごせる空間です。
3号棟:萌黄(Moegi)
野焼き後の新緑を表す春の部屋。キッチンを備えた洋室タイプで、ペット同伴可。春に芽吹く阿蘇の力強さを感じさせる一棟です。
4号棟:草丘(Soukyu)
草原と青空を象徴する夏の部屋。8帖の和室で最大4名まで滞在可能。草千里や大観峰の雄大な風景をイメージさせる開放的な設えとなっています。
5号棟:花穂(Kasui)
ススキや稲穂が陽に輝く秋の部屋。1LDKの間取りでキッチン付き、ペット同伴可。大きな窓からは阿蘇の秋らしい光と影のコントラストを楽しむことができます。
※全棟、屋根付きのテラス席あり
※キッチンのない棟(1号棟、2号棟、4号棟)は、シェアキッチンをご利用いただけます
※オプションでBBQセットの貸し出しも行っております









代表コメント
このたび旧『ジクウ舎』を引き継ぎ、新たに『SHIJIN 南阿蘇』として開業する運びとなりました。長く親しまれてきた宿の想いを大切にしながら、これからの時代に合った形で磨きをかけ、地域の魅力をさらに伝えていきたいと考えています。
私たちはこれまで空き家の活用を通じて、地域に眠る遊休資産を次世代につなぐ取り組みを続けてきました。今回の承継もその一環であり、阿蘇地域で持続的に観光を育んでいく挑戦でもあります。
訪れる方には、この場所ならではの四季の景色や澄んだ空気、静かな時間、プライベートな空間を味わっていただきたいと思っています。心に残る体験となり、また帰ってきたいと思っていただけるような宿を目指してまいります。
合同会社アソウト 代表 石垣圭佑
施設概要
名称:阿蘇山麓のヴィラ SHIJIN南阿蘇 ※SHIJINの読みは「シジン」
所在地:〒869-1504 熊本県阿蘇郡南阿蘇村一関1497-7
客室数:離れ形式 5棟(うち2棟はペット宿泊可)
チェックイン:15:00〜18:00/チェックアウト:10:00
公式サイト:https://shijin-minamiaso.jp
会社概要
合同会社アソウト
代表者:石垣圭佑
所在地:〒869-2301 熊本県阿蘇市内牧205-5
事業内容:不動産(空き家)事業、宿泊施設運営、暮らしメディア運営
公式サイト(暮らし・不動産メディア 阿蘇hi暮らし):https://asouto.jp/
2016年熊本地震をきっかけに南阿蘇で出会った若手3人により、阿蘇の地域課題の解決と復興の後押しを目指して2018年に設立。阿蘇地域をフィールドに、空き家の不動産業・移住支援を中心に、暮らしメディア運営、古民家を生かした一棟貸しなどを行う。

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