福祉×クリエイティブ:就労継続支援A型・B型事業所を運営するTOMOS company、創業10周年イベントレポート【保存版】

【業界初】グループホーム併設の「オープンファクトリー」2026年末(予定):宇都宮市で開業を発表

株式会社TOMOS company

2025年10月11日、就労継続支援A型・B型事業所を運営する株式会社TOMOS company(本社:栃木県宇都宮市、代表取締役:飯島 亮)は、創業10周年記念イベントを開催しました。ゲストとの特別セッションや経営陣からの発表、事業所スタッフによる現場レポートなどこれからの挑戦について発表しました。

会場にはこれまで交流を重ねてきたアーティストが全国から集まり、就労継続支援A・B型事業所の利用者も参加してイベントを盛り上げ、TOMOSが目指す、障がいの有無を越えて、ともに働き、ともに暮らす「境目のない世界」を体感できる一日になりました。

会場には、利用者・ご家族・スタッフ、クリエイターなどのコラボ関係者、行政・メディア関係者、音楽関係者など、300名超が来場。

本イベントでは、過去10年の歩みを振り返りつつ、グループホーム併設の「オープンファクトリー」を2026年末(予定)に宇都宮市で開業することを発表。さらに、海外取引の加速に向けて海外ポップアップの開催にも取り組む方針を共有しました。

10周年を節目に、TOMOSは「会社はローカルに、モノはグローバルに」をテーマにさらに挑戦を続けます。オープンファクトリーとグループホームを軸に、モノづくりを通じて新しい就労機会を創出し、誰もが誇りを持って働ける未来をデザインしていきます。

SPECIAL LIVE 出演者

Spinna B-ILL/韻シストBAND/宮 武弘 バンド/上鈴木兄弟/団長 iku


イベントのセッションハイライト

①これからのビジョン

②特別セッション「TOMOSが宇都宮でできること」

③TERASの現在地

④TOMOSの福祉(現場レポート)

①これからのビジョン

【業界初】グループホーム併設オープンファクトリーの開業を発表 (※1)

スピーカー:飯島 亮(株式会社TOMOS company 代表取締役)

業界初 “魅せる”拠点、宇都宮で始動

飯島:

「重大発表です。グループホーム併設の“オープンファクトリー”、拠点が決まりました。長年、福祉という業種ゆえ内見すら断られる壁がありましたが、地域のみなさんの協力でやっとここまで来られました。

『見学』ではなく『魅せる』。障がいのある人たちを“見せ物”にする話ではありません。(参加は利用者の任意・同意のもと、運用していきます。) 働く・暮らす実像を社会に開示することで、企業の障がい者雇用イメージのネガティブさをほどき、ラフに見に来られる場をつくります。また、保護者の『自分がいなくなったら』という不安にも、住まい×仕事が同じ地平にある場を用意することで応えていきます。」

TOMOSが描く「境目のない世界」

東武宇都宮駅から徒歩約10分のオープンファクトリー予定地 (右側3階建て物件)・近隣説明会も実施予定

飯島:

「オープンファクトリーでは、TERASのモノづくりを体験できるワークショップや見学を用意します。単なる見学施設ではなく、利益を出しながら共に働く未来に挑戦します。

何をもって“境目がなくなる”のか。障がいの有無を越えて、ともに働き、ともに暮らす。それは、就労継続支援A型・B型(※2)の売上を2〜3倍に伸ばし、事業拡大に連動して賃金・待遇が上がる構造を実装することだと考えています。日本での前例は少ない領域ですが、必ず形にしていきます。」

飯島は、「この先20年、30年と挑戦を続け、現在の文化を大切にしながら、まだ存在しない世界をつくっていく」と結びました。

※1 当社調べ

※2

・就労継続支援A型:事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の賃金が支払われます。労働関係法令が適用され、勤務時間や社会保険(要件充足時)も一般就労に準じます。主な目的は、一般就労に近い働き方の定着です。

・就労継続支援B型:雇用契約を結ばず、体調やペースに合わせて生産活動に参加します。作業量・成果に応じた工賃が支払われます(※賃金とは法的性質が異なります)。主な目的は、就労訓練・社会参加・能力向上です。

・TOMOSでの位置づけ:A型・B型の双方が同一ブランド「TERAS」の制作・販売に参画し、“境目のない”現場づくりを進めています。

②特別セッション「TOMOSが宇都宮でできること」

スピーカー:

けづか 幹人(都市経営アドバイザー・元つくば副市長)

飯島 亮(株式会社TOMOS company 代表取締役)

右からけづか氏、中央に飯島

与えられる福祉から、与えるクリエイティブ

けづか氏:

「最初に現場を見て、こんなに温かくて、そこから生まれるものが本当にかっこいいって驚きました。宇都宮にこんな場所があるんだって。

TOMOSのモノづくりは、“欲しいから選ばれる”クオリティです。多様性と寛容さを育てる取り組みは、若者に選ばれる街づくりにも直結します。

まずはオープンファクトリーで、作る現場で体験することが一番の理解につながります。

TOMOSが、売上だけでなく地域の人が誇りに思える“宇都宮を代表する企業”になることを期待しています。

飯島:

「“境目のない世界”へ — 与えられる福祉から、与えるクリエイティブに向けて、TERASを軸にコラボ・商談会・実演で社会との接点を広げていきます。

A型事業所は日本に約4,400事業所ある(2025年10月時点)と言われていますが、自社ブランドで収益化しているのは1%未満です。僕らはいま、その1%の中にいます。革命を起こしたいわけじゃない。ただ、“きっかけ”や“選択肢”になりたいんです。」

両者は、福祉の現場を社会の新しい“選択肢”にする重要性を共有し、障がい・性別・年齢などのあらゆる“境界”を溶かす未来像を示しました。企業・行政・市民が連携し、誰もが参加できる地域文化の大切さを共有しました。

③TERASの現在地

スピーカー:

山中 知博(株式会社TOMOS company 取締役/TERAS A型 商品企画・営業)

“欲しいから選ばれる”ブランドへー成長の軌跡

山中:

僕らのモノづくりは“きっかけづくり”です。人と人、福祉と社会をつなぐために、一針ずつ積み重ねてきた10年でした。続けること自体を目標にして、10年を通過点にここからまた新しい階段を登っていきます。

TERASは2017年、就労継続支援A型としてスタートしました。最初は刺し子に出会って手探りで、600円のコースターやブローチから始め、いまは15万円のコートまで手がけられるようになりました。

ローカルのマルシェから動き出して、百貨店やセレクトでの展開、原宿〈ハラカド〉の常設につなげてきました。海外のお客さまも多く、アパレルや生活雑貨、ホテルまでコラボが広がっています。

関西にも広がりましたし、アメリカ・オーストラリア・上海にも出荷しています。Forbesなどのメディアにも取り上げていただき、ビリー・アイリッシュのジャパンツアー関連のサステナブル系セレクトでもピックしていただきました。」

“福祉だから買う”ではなく、1つのブランドとして“欲しいから選ばれる”——その当たり前を、これからも積み重ねていきたいと語った。

2024年 東急プラザ原宿 TERASハラカド店 オープン
2025年:Forbesに掲載
2025年:ビリーアイリッシュ JAPANツアーガイドに掲載
オーストラリア シドニー HONOURでの販売
アメリカ イリノイ大学 ファッション科の視察

④TOMOSの福祉(現場レポート)

スピーカー:

吉田 佳祐(株式会社TOMOS company 取締役)

相澤 哲洋 (TOMOS/施設長・サービス管理責任者)

Tomomi (TOMOS/施設長・サービス管理責任者)

楽しく、真剣に——“続けられる現場”が自信を育てる。

事業所メンバーからは、10年の歩みと現場の価値観を共有しました。就労支援においては、本人の将来像を共に描き、必要な場面では“甘やかさない支援”で自立を促す点が重要ということを強調しました。

現場づくりでは、「まずスタッフが楽しむ」「チームで支える」を徹底し、離職を低く抑えることで継続的な支援を実現しています。

原宿では、刺し子の実演に加え、接客・販売までを自分たちで経験しました。華やかで人の多い原宿は、利用者にとって足を運ぶこと自体が不安になりやすい場所ですが、実際に行き、役割を担い、やり遂げた体験が大きな自信につながりました。私たちはその「行けた・できた」を丁寧に設計し、繰り返し実現してきました。この積み重ねは、本人の自信と家族の安心につながっています。

「手を抜かず手間をかける」「製品を通じて自信をつける」を軸に、毎日の現場から障がいの有無を越えて、ともに働き、ともに暮らす“境目のない世界”を形にしていくと結びました。

TOMOSは挑戦をさらに前へ進めます——これからに、どうぞご期待ください。


▪️未来に挑戦する仲間を募集します

株式会社 TOMOS companyは、次の10年に向けて、共に未来をつくる仲間を募集します。

TOMOSの活動に共感し、共に未来をつくる皆さまからのご応募をお待ちしています。

募集職種

・EC担当(経験者/正社員)

・営業(経験者/正社員)

・営業サポート(パートタイム):事務・請求書対応など

・一般就労担当(正社員):利用者の一般企業への就職に向けた本人のサポートと企業様窓口

・ミシンスタッフ(外国人可/パートタイム)

▪️就労継続支援B型の利用希望者を募集しています

見学・体験は随時、お気軽にお問い合わせください


株式会社TOMOS company

株式会社TOMOS companyは、就労支援事業所の運営を基盤に、伝統工芸「SASHIKO・BORO」を軸にしたブランド「TERAS」を展開しています。地域発のクラフトを現代のライフスタイルに合わせて発信し、国内外のコラボレーションや販売を広げてきました。これにより、「福祉からブランドをつくる」モデルをいち早く実装してきました。

事業内容:

  • 就労継続支援A型・B型事業所を運営

  • 障がいのある方々の就労支援と一般就労への橋渡し

  • SASHIKOや100年以上前の古布・BOROを活用したブランド「TERAS」の企画・制作・販売

  • 福祉とデザイン、アート、ファッションを融合したプロジェクトを企画・運営

  • オープンファクトリーやグループホームを通じた地域交流・教育活動を推進

会社名:株式会社 TOMOS company
所在地:栃木県宇都宮市
代表者:代表取締役 飯島 亮
URL:https://tomoscompany.com/

設立:2015年7月

総合お問い合わせ:info@tomoscompany.com

※取材、採用のお問い合わせもこちらへお願いいたします。

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会社概要

株式会社TOMOS company

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URL
https://tomoscompany.com/
業種
医療・福祉
本社所在地
栃木県宇都宮市松原2丁目5-14
電話番号
-
代表者名
飯島 亮
上場
未上場
資本金
100万円
設立
2015年07月