「問い合わせを待つ」だけだった生成AIチャットボットが、自律的に営業活動を始めた

顧客対応チャットボットを“攻めの営業支援AI”へ拡張。人手不足に悩む中小企業の新規開拓を自動化する『TABKiS』β版を公開

有限会社サージクラフト

生成AIチャットボットは、これまで「質問されてから答える」存在でした。

しかし、顧客との対話を重ねてきたチャットボットには、「どのような顧客から、どのような相談や要望が寄せられているのか」という、営業にも活用できる情報が蓄積されています。

そしてWebサイト、Google Drive、FAQ、商品情報などから構築された企業知識を組み合わせれば、AIは「顧客が何を求めているのか」だけでなく、「自社が何を提供できるのか」も理解できます。

TuneAIBotは、この顧客の声と企業知識を営業活動に活用する新機能「Knowledge into Sales」(TABKiS)のβ版を公開します。

AIが営業先候補を探索し、相手企業を分析。「この企業には、自社の何を提案できるのか」を考え、企業ごとの営業文面まで作成します。(図1参照)

ただし、AIが勝手に大量のメールを自動配信する営業活動を行うわけではありません。

TuneAIBotでは、AIが営業先や提案内容、営業文面を立案し、人が確認・承認することを基本としています。また、営業に利用する顧客との会話履歴からは、個人を特定できる情報(PII)を除去します。

顧客対応のために蓄積してきた知識と顧客の声を、今度は営業へ安全に利用します。

TuneAIBotは、企業知識を顧客対応だけでなく、営業企画、営業先探索、社内マニュアルなど企業活動全体で活用する「営業支援AI+企業知識プラットフォーム+カスタマーサポートAI」へと展開します。

「Knowledge into Sales」β版公開に合わせ、5社限定で1か月無料体験を開始します。

図1:営業先候補の探索から提案内容・営業文面の作成までを支援する営業支援AI『TABKiS』のイメージ

本文

有限会社サージクラフトは、AIが活用しやすい「ナレッジベース」※1を、人が管理・制御・承認できる企業知識プラットフォーム「TuneAIBot」の新機能として、営業支援AI「TABKiS(タブキス、TuneAIBot Knowledge into Sales)」β版を公開しました。

TuneAIBotは、企業が日々更新するWebサイトやGoogle Drive上のドキュメントをクローラーが定期的に巡回し、最新の情報をAIが検索・活用しやすいナレッジベースとして構築します(図2参照)。さらに、AIが利用する知識を人が確認し、管理・修正・承認できる仕組みを提供しています(図3参照)。

これまでTuneAIBotでは、このナレッジベースをメール、LINE、SNSメッセージ、Webチャットなどの自動応答に活用し、主にカスタマーサポート業務を支援してきました。今回、その同じ企業知識を営業活動にも活用する新機能が「TABKiS」です。

TABKiSは、自社の商品・サービスに適したターゲット層を具体化し、営業先候補の探索から、相手企業に合わせた企画・提案内容の検討、営業文面の作成まで、一連の営業活動を支援します。企業がすでに持っている知識を営業に活かし、限られた人数でも営業活動量を増やすことを目的とした営業支援AIです(図4参照)。

※1 ナレッジベース:商品・サービス情報、FAQ、業務上のノウハウなど、企業内に散在する情報を、人やAIが必要なときに検索・活用できるよう整理・蓄積した知識の集合。

図2:ナレッジベースをAIの脳に見立てて説明した図
図3:AIが利用しやすい形(左) vs 人が管理するためのプラットフォーム(右)
図4:ナレッジベースを中心にAIが営業部門、顧客対応部門、等へ企業知識を活用

「問い合わせ対応業務を軽減」だけでは、中小企業が直面する課題と一致しない

TuneAIBotはこれまで、ナレッジをAIチャットボットとして顧客対応目的のみで提供してきました。

しかし、当社がお客様と話すなかで、別の課題が見えてきました。

問い合わせ数が1日数件、多くても10件程度という企業では、「問い合わせ対応の負担を減らす」こと自体に意味はあっても、それが優先度の高い経営課題とは限らないということです。

むしろ、

「問い合わせを減らしたいのではなく、問い合わせを増やしたい」

「営業担当者を増やすことは難しいが、営業活動そのものは増やしたい」

という課題があることです。

この問題意識から、TuneAIBotで構築するナレッジを顧客からの質問に答えるためだけではなく、企業側から新しい顧客へ働きかける営業活動にも利用する「TABKiS」の開発を進めてきました。

TABKiS ― 提案の背景

企業の経営課題では「販路開拓」が60.5% 

帝国データバンクが2026年に実施した「企業の経営課題に関するアンケート」では、「人材強化」が90.2%と最も高く、「既存顧客との取引深耕」が66.0%、「販路開拓」が60.5%と続いています。

同調査では、規模が小さくなるほど「販路を広げたいが営業力がない」「新規事業を立ち上げる人材がいない」といった人材面の課題が壁になっていることが明らかにされています。

企業にとって、「営業活動を増やしたいが、そのための人員を簡単には増やせない」という問題、それこそがAIを経営へ有効活用する重要なテーマだと考えています。

営業部門の課題1位は「新規顧客の獲得が難しい」

ソフトブレーン株式会社の「esm sales report 2025」では、営業部門が抱える課題として、

1.  新規顧客の獲得が難しい:35.8%

2.  営業人材の採用・育成が進まない:32.0%

3.  営業活動の生産性が低い:29.0%

が上位となっています。

また、営業部門の課題解決にAIツールが「役立つ」と回答した割合は84.2%でした。

AIが役立つと考えられている課題では、「営業活動の生産性向上」が33.3%、「提案力や提案の質」が30.6%、「新規顧客の獲得」が22.1%となっています。

TABKiSも、営業担当者の代わりになることではなく、営業担当者一人あたりが行える営業活動を増やすことを目指しています。

TABKiS ― 方向性

営業担当者をAIに置き換えるのではなく、「営業担当者を強くするAI」

Gartnerの調査では、AIによる「次に取るべき行動(Next Best Action)」を営業担当者に提供する営業組織は、そうでない組織と比べて商業的成長を達成する可能性が2.6倍高いと報告されています。

またGartnerは、2027年までに営業担当者の調査ワークフローの95%がAIから始まると予測しています。2024年時点では20%未満としており、営業におけるAI活用が急速に広がると見ています。

同社はAIが適する営業業務として、顧客企業の調査、パーソナライズされたメッセージ作成、顧客シグナルの監視、次に取るべき行動の提案などを挙げる一方、共感、判断、文脈理解、顧客への価値説明などでは人間の営業担当者が重要な役割を持つとしています。

TABKiSも同じ方向を目指し、

-   自社の商品・サービスに適したターゲット層を具体化

-   Web上の公開情報から営業先候補を探索、リスト化

-   相手企業について調べ、自社の企業知識と照合

-   相手企業ごとの提案内容を考案

-   営業文面の案を作成

を支援し、最終的な判断や承認、顧客との関係構築は人が行う設計です。

TABKiS ― なぜカスタマーサポートと関係があるのか?

人間の組織でも、カスタマーサポートと営業の情報共有は重要です。
「お客様から何を聞かれているのか」「何に困っているのか」「どんな要望が増えているのか」。こうした現場の情報を営業がリアルタイムに把握できれば、次に誰へ、何を提案すべきかを考える重要な材料になります。

TABKiSも同じ考え方です。

ナレッジに加え、カスタマーサポートで得られるお客様の質問、要求の傾向、購入意思決定要素、客層をAIが活用できる形で蓄積・共有します。※2

つまりTABKiSは、「カスタマーサポートが知った顧客の声」を「営業が活かす」という、人間の組織で行われてきた情報共有をAI上で実現します。

これが、TABKiSが単なる営業文面生成AIではなく、企業知識と実際の顧客ニーズをもとに営業を支援できる理由です。

一度探索して終わるのではなく、営業活動で得られた情報を基に見込み客情報を継続的に蓄積・更新し、営業活動を継続・持続可能とします。(図5参照)

※2 個人情報はAIに見えない仕組みです。

図5:営業担当者の調査・提案作業をAIが支援し、営業活動そのものを増やす (図中の数値は設定によって異なります)

CRMがなくても、会社がすでに持っている情報から始められる

営業AIの多くは、CRM ※3 やSFA ※4 などに蓄積された顧客データの利用を前提としていますが、

TuneAIBotは、

「CRMを整備してからAIを導入する」のではなく、「会社がすでに持っている知識から営業支援AIを始める」

ことを、現実的なAI活用方法の一つとして提案します。
※3 CRM(Customer Relationship Management):顧客情報や顧客との関係、対応履歴などを管理する仕組み・システム。
※4 SFA(Sales Force Automation):営業活動、商談、案件の進捗などを管理し、営業業務を支援するシステム。

営業支援AIを実現するには、企業知識を継続的に更新する仕組みが欠かせない

生成AIモデルがいくら優秀でも、一般知識だけを基に営業文面を書かせては、AIは会社商品、サービス、価格、対応範囲、方針については知らないため、その出力結果の有効度は限定的です。

そして企業情報は常に変化します。商品が追加され、料金が変わり、サービス内容が更新され、対応方針が変わる。AIの記憶を継続的かつ、人が承認できる企業知識管理プラットフォームが不可欠で、ナレッジ内の矛盾や重複を人が確認する診断機能等々を搭載しています。(図6参照)

図6:TuneAIBotの企業知識管理画面の一つ。AIが自動で作成した知識候補を担当者が確認・修正し、承認。ナレッジの健全性を診断。

Webサイトを登録すると、クローラーが企業知識を収集

TuneAIBotは、企業がWebサイトを登録するとクローラーが定期巡回して企業知識の材料を収集します。Webサイトに掲載されている商品・サービス、会社案内、FAQなどの情報を収集し、AIが企業知識として利用できる形へ整理します。

Webサイト側でページの追加や更新、削除が行われた場合も変化を検知し、企業知識を更新するための対象として扱います。

これにより、営業担当者がAIを使うたびに資料を集め直したり、古い営業用プロンプトを人手で書き換え続けたりするのではなく、普段行っているWebサイトの更新をAIが利用する企業知識の更新へつなげています。

Google Driveの指定フォルダもスキャン。普段の資料更新を企業知識へ

TuneAIBotに共有を許可したGoogle Driveフォルダを定期的にスキャンし、対象となる資料を企業知識の材料として読み込みます。ファイルが追加・更新された場合も検知し、企業知識の更新につなげます。

つまり、AI専用のFAQやデータを別に作り続けることを前提にしません。

普段の業務でWebサイトを更新する。資料をGoogle Driveへ保存する。その情報を企業知識へつなげる。

この継続性を、営業支援AIと顧客対応AIの双方を支える基盤としています。

AIに提案させるが自動確定させない、人が承認。AIガバナンス対応性を重視

TuneAIBotでは、AIが抽出・作成した内容を、そのまま無条件に正式な企業知識として利用することを前提としていません。

AIは企業知識を作成しますが、人がその内容を確認して承認します。具体的には下記の変化をもたらします。

普通のAI:「AIだから知っているハズである」でも「AIがどう理解しているかはかわからない。」

    ↓

TuneAIBot:「AIはこう理解している(記憶レコードを直接可視)」

記憶レコードの一括承認など、運用負担を軽減する仕組みを用意しながらも、最終的に何をAIに記憶させ、利用させるかを企業側の人間が管理する設計です。たとえるなら、文責を負う編集長が人間で、AIは執筆者です。

そのためTuneAIBotは、生成AIモデルの幅広い知識とライブラリ、解析性能だけではなく、企業知識を利用するためには

-   どの記憶レコード(ナレッジ)を回答根拠としたか

-   誰が確認・承認したか記憶か

-   情報が更新されたときにどう扱うか

-   古い知識をどう管理するか

といった、企業がAIを継続運用するための企業知識管理プラットフォームを重視しています。

問い合わせへの人の返答も新しい企業知識へ

AIだけでは回答できずに人が介入して回答した返答文にこそ、蓄積すべき企業知識が詰まっているものと考えています。多くの場合、文書化されていないベテラン社員の知識であったり、お客様へ与える印象を向上させる言い回しであることが多いからです。これらの回答はワンクリックで記憶レコード(ナレッジ)化します。

人が返答・承認した知識は、その後の顧客対応や営業活動に利用されます。

これにより、

    営業支援

       ↓

    新しい顧客接点・問い合わせ

       ↓

    AIによる顧客対応

       ↓

    必要に応じて人が回答(多くの場合、ナレッジになかった情報)

       ↓

    新しい企業知識として蓄積

       ↓

    次の営業・顧客対応へ活用

という循環を作ります。(図7参照)

営業支援AI顧客対応AIは別々ではなく、同じ企業知識を利用します。

図7:営業支援と顧客対応を一つの企業知識で循環させる仕組み

営業のために整備した知識を、会社全体で使う

営業支援AIを利用しながら整備した企業知識は、そのまま、

-   顧客対応AI(メール、LINE、フェイスブック、インスタグラム他)

-   AIチャットボット

-   マーケティング

-   社内マニュアル・チャット

などへ再利用されます。

逆に、顧客対応で蓄積された知識も営業へ利用します。人間社会におけるカスタマーサポート部門と営業部門のタイムリーな情報共有です。

AIのためだけに企業知識を整備するのではありません。整備した企業知識を、営業・顧客対応・マーケティング・教育・マニュアルなど会社全体で繰り返し活用できる形にします。

TuneAIBotは、「何ができるか」を営業支援AIや顧客対応AIとして分かりやすく提示し、その裏側を企業知識プラットフォームで支える構成です。

一つの企業知識から、8言語で顧客対応

企業知識は日本語または英語のどちらか一つの基本言語で管理し、顧客からの問い合わせには8言語で対応します。(図8参照)(※2)

言語ごとにFAQやマニュアルを作り直す方法ではなく、一つの企業知識を基盤として多言語の顧客対応へ展開します。

海外からの問い合わせや、外国語での顧客対応が必要な企業でも、言語ごとに企業知識を二重、三重に管理する負担を抑えます。
※2 受信メッセージから言語を判断し、日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、スペイン語、ドイツ語、フランス語 で返答します。

図8:どのような言語に対しても、管理は日本語にて

TABKiS β版 の詳細 ― AIが営業先候補リスト作成と企画・立案、人が承認

TABKiSの想定する流れは次の通りです。(図9参照)

1.  自社の商品・サービスと企業知識から、営業提案の方針を作成

2.  過去の成約事例、お客様の声、最近の質問・回答傾向などを必要に応じて参照

3.  商品・サービスに適したターゲット層をAIが具体化

4.  AIの知識とWeb上の公開情報から営業先候補を探索

5.  見込み客候補をリストアップ(図10参照)

6.  見込み客ごとに提案内容と営業文面を作成

7.  コンタクト方法を含め、AIの提案を人が確認・承認

8.  承認された内容だけを営業活動へ利用

AIが独断で営業先を決めて大量の営業メールを送信する仕組みではありません。

AIは「誰に、何を、どのように提案するか」の候補を作り、人が確認・承認したものだけを営業活動へ利用します。

図9:TABKiSの営業支援フロー
図10:TABKiSが作成した営業先候補

5社限定、1か月の無料体験を開始

今回、TABKiS β版を含むTuneAIBotの利用を検討される企業様を対象に、5社限定で1か月の無料体験を実施します。

無料体験では、自社のWebサイトやGoogle Driveなど、実際に保有している情報をもとに企業知識を構築し、TuneAIBotが自社の業務でどのように利用できるかを確認できます。

TABKiSはベータ版として提供し、実際の利用企業から得られた意見をもとに機能と運用方法を改善していきます。

※無料体験の適用条件、対象機能、申込方法などの詳細はTuneAIBot公式サイトで案内します。

今後の展開

生成AIモデルの性能は日々向上し、その優秀さがもてはやされ、また逆にエージェント型AIのサイバー攻撃も世間を騒がせています。

一方で、企業がAIを業務に役立たせるには、「どのAIモデルを使うか」ではなく、

「AIが活用できるデータを構築できるか」

「そのデータをどう更新し、誰が文責を負うのか」

という仕組みこそが必要です。

営業活動を増やすために導入したら、顧客対応や社内業務にも利用できた。

TABKiSは営業活動を通じて見込み客情報を継続的に蓄積・更新し、営業資産として育てながら継続的な営業活動を支援します。構築した見込先リストなどは、CRMとの連携も想定しています。

営業AI・顧客対応AI を支える企業知識プラットフォーム(AIの記憶を管理する基盤)を中心に据え、中小企業が安心して利用できるAIを目指していきます。

会社概要

会社名:有限会社サージクラフト

サービス名:TuneAIBot

営業支援AI:TABKiS(タブキス / TuneAIBot Knowledge into Sales)

公式サイト:https://www.tuneaibot.com/ja

※〒731-0302 広島県安芸高田市八千代町勝田1293

email: info@tuneaibot.com
代表者:原田 昌信

参考調査・出典

本リリースで引用した市場・営業課題に関する調査:

帝国データバンク「企業の経営課題に関するアンケート(2026年)」
(https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260304-management-issues/)


ソフトブレーン「esm sales report 2025」
(https://www.softbrain.co.jp/news/release/2025/20251113_1418/)

Gartner「The Role of Artificial Intelligence (AI) in Sales」

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URL
https://www.surgecraft.com
業種
製造業
本社所在地
広島県安芸高田市八千代町勝田1293
電話番号
070-6658-0613
代表者名
原田 昌信
上場
未上場
資本金
600万円
設立
2002年09月