スパンション、産業・民生・家電用途向けにボイス・グラフィックス対応の新MCUを発表、HMIソリューションを拡充

スパンションのFM4ファミリ、ボイスとグラフィックスに対応する高性能かつ完全なHMIツールキットを提供

Spansion（スパンション）は本日、グラフィックスディスプレイコントローラを統合したS6E2DHシリーズと、内蔵型ボイスコマンド制御のS6E2CCxxF/MB9BF568Fシリーズを含む2種類のARM®社製Cortex®-M4搭載マイクロコントローラ製品を発表

Spansion（Spansion Inc. NYSE:CODE、以下、スパンション）は本日、グラフィックスディスプレイコントローラを統合したS6E2DHシリーズと、内蔵型ボイスコマンド制御のS6E2CCxxF/MB9BF568Fシリーズを含む2種類のARM®社製Cortex®-M4搭載マイクロコントローラ製品を発表しました。スパンションは、これらのMCU製品の投入により、産業・民生・家電アプリケーション市場におけるリーダーシップを強化します。

スパンション、マスマーケット・産業・民生ビジネスユニット担当シニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャ、ディラジ・ハンダ（Dhiraj Handa）は、次のように述べています。「これらの新製品ファミリは、優れた価値と柔軟性を提供することで、お客様が直感的な次世代ヒューマンマシンインタフェース（HMI）システムを開発できるよう支援します。IoT機器の普及が進むなか、スパンションはMCU、フラッシュ、エナジーハーベスティング技術の提供において豊富な経験・実績を蓄積・提供することで、この市場におけるリーダーシップを一層強固なものにしています」

グラフィックスディスプレイコントロ

マスマーケット・産業・民生ビジネスユニット担当シニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャ、ディラジ・ハンダ

製品デモ

 

ーラを統合したS6E2DHシリーズ
S6E2DHシリーズは、高性能ARM Cortex-M4コア搭載のMCUです。2Dレンダリンググラフィックスディスプレイコントローラ（GDC）、専用ビデオRAM、豊富な通信やデジタルペリフェラルを統合して業界最先端の組み合わせを実現しています。本シリーズは、産業・民生・家電アプリケーションにおけるディスプレイの一体化を実現する統合型の組み込みプロセッサです。GDCは、リッチなグラフィックス処理が可能で、マイクロコントローラCPUのグラフィックス処理への負荷を大幅に低減することができます。S6E2DHシリーズは、NANDやNORフラッシュおよびSDRAMへの高速インタフェースを提供します。またスパンションのHyperBus™インタフェースがグラフィックスサブシステムの一部となっており、コード実行を阻害することなく、高速で画像データを転送することが可能です。

GDCは、ズーム、スケール、回転、ミラー、移動など複数の画像処理機能に加え、2D形状のドローイングや高速でのレンダリング用の低レベルのライブラリを搭載しています。また、GDCは、レイヤ間のアルファブレンディング（透過処理）や圧縮画像を展開しながら実行することで画像取込速度を改善し、ビデオメモリ使用量を低減できます。S6E2DHは、これらの機能を高度に統合することで、リッチなグラフィックス機能を提供すると共に、BOMコストの最小化が求められるスマートなコンシューマ/家電機器にとって最適な製品です。

主な特長：
ARM社製Cortex M4、160MHz動作
- 384KBフラッシュ、36KB SRAM
- USB 2.0（ホスト/デバイス）、DMAC、DSTC、CAN-FD、I2S x 2、SDカードインタフェース
- 外部バスインタフェース（SRAM、SDRAM、NORフラッシュ、NANDフラッシュ）
- 24チャネル2Msps 12ビットADC
- 8チャネルベースタイマ（PWC/リロードタイマ/PWM/PPG）
- 最大6チャネルまでの多機能タイマ（A/D起動コンペア、IC、OC、波形ジェネレータ、フリーランタイマ、プログラマブルパルスジェネレータ）
- 8チャネル多機能シリアルブロック（UART/CSIO（SPI）/I2C/LIN）

統合型2Dレンダリンググラフィックスディスプレイコントローラ
- 最大512KBまでのビデオRAMおよび2MB SPIビデオフラッシュ
- 高速クアッドSPI、HyperBusインタフェースおよびSDRAMインタフェース
- 内部VRAMで最大WVGAまでの解像度（8ビットカラー）に対応
- 外部SDRAMで最大SVGAまでの解像度（24ビットカラー）に対応

スパンションは、グラフィックスオーサリングツール（無償）およびスターターキットを来月より提供する予定です。

ボイスコマンド制御を統合したFM4シリーズのS6E2CCxxFおよびMB9BF568F
S6E2CCxxF/MB9BF568Fシリーズは、コスト重視するアプリケーションやホームIoT市場へのWi-Fiを介した無線ファームウェアアップデートサポートによって、ボイスコマンド制御を可能にしています。ARM Cortex M4プロセッサを搭載したS6E2CCxxFは、2つのバンクに分けられた最大2MBオンチップフラッシュを搭載することで、デバイスの動作中にファームウェアアップデートを可能にします。

ボイスコマンド制御ソリューションのライブラリ機能：
話者独立型ボイス制御
- 100以上のコマンドに対応
- MCUフラッシュに保存、およびリアルタイムにデコードされたコマンド
- テキストファイルを使って定義されたユーザコマンド
- コマンドをライブラリ機能に変換するために提供されたソフトウェア

ノイズ低減機能を内蔵
複数の言語に対応（英語、中国語、ドイツ語、日本語）
ボイス区間検出、ウェイクアップワード
利用者の発音認識サポート

S6E2CCxxFの主な特長：
ARM社製Cortex M4F、最大200MHzまでの動作
- 最大2MBまでのフラッシュ、最大256KBまでのSRAM
- デュアルフラッシュバンク、1バンクにつき1 MBブロック
- USB 2.0（ホスト/デバイス）2ch、DMAC、DSTC(256ch)、CAN(3ch)、I2S, SDカードインタフェース、
イサネットMAC
- 外部バスインタフェース（SRAM、SDRAM、NORフラッシュ、NANDフラッシュ）
- 最大32チャネルまでの2Msps 12ビットADC、2チャネル12ビット DAC
- 16チャネルベースタイマ（PWC/リロードタイマ/PWM/PPG）
- 多機能タイマ3unit（A/D起動コンペア、IC、OC、波形ジェネレータ、フリーランタイマ、プログラマブルパルスジェネレータ
- 16チャネルUART/CSIO（SPI）/I2C/LIN

MB9BF568Fの主な特長：
ARM社製Cortex M4F、最大160MHzまでの動作
- 最大1MBまでのフラッシュ、最大128KBまでのSRAM
- USB 2.0（ホスト/デバイス）1ch、DMAC、DSTC(128ch)、CAN(2ch)、SDカードインタフェース、
- 外部バスインタフェース（SRAM、SDRAM、NORフラッシュ、NANDフラッシュ）
- 最大24チャネルまでの2Msps 12ビットADC、2チャネル12ビット DAC
- 8チャネルベースタイマ（PWC/リロードタイマ/PWM/PPG）
- 多機能タイマ2unit（A/D起動コンペア、IC、OC、波形ジェネレータ、フリーランタイマ、プログラマブルパルスジェネレータ
- 8チャネルUART/CSIO（SPI）/I2C/LIN

コマンドプログラミングソフトウェアが付属されたボイス制御対応スターターキットは、来月から提供開始となります。

品揃えおよび価格：
グラフィックスディスプレイコントローラを統合したS6E2DHシリーズは、120/176ピンのLQFP/TEQFPパッケージ、および161ピンのFBGAパッケージにて提供されます。S6E2DHシリーズの価格は、1万個単位で5.05USドルからのご提供となります。ボイスコマンド制御を統合したS6E2CCxxFとMB9BF568Fシリーズは、144/192ピンのFBGAパッケージ、および176ピンのLQFPパッケージでの提供となります。価格は、1万個単位で6.95USドルからのご提供となります。