新木質素材「BSボード(現・DLT)」で 2020年度グッドデザイン賞を受賞−東京木場の材木屋(株)長谷川萬治商店・(株)長谷萬
木材100%・接着剤不使用の新木質素材 DLT(Dowel Laminated Timber)
■『DLT』とは?
■活用事例
■『DLT』商品概要
- 材質:木材 樹種:杉、桧など
- サイズ例:厚さ120mm、幅480mm、長さ4000mm (標準サイズ時。サイズはカスタムオーダーに対応。)
- 用途:建築物の構造用パネル(床、壁、屋根など)、意匠用パネル
- 販売価格: オープンプライス
■商品化の背景
1)現在日本では人工林が収穫期を迎え、国産材活用がここ 数年増えつつあります。さらなる森林資源の活用に向けて、構造・意匠の両方に使用でき、多様なニーズに答えられる新しい木質素材の提供を目指しました。
2)現在、日本国内の製材事業者は大規模化が進みつつありますが、今後、多様な木材活用を進めるうえで、各地域の中小製材事業者の特性を活かした木材製品が求められます。DLT(Dowel Laminated Timber)は、木材の穴開けや木ダボ挿入といった簡単な工程で製造できるため、接着剤で積層する構造用面材に比べると、簡易な設備で製造が可能な木質素材です。そうした点が評価され、ヨーロッパ山間部で生産網が築かれ、中小製材所や工務店で活用がなされています。
こうした背景から、株式会社長谷川萬治商店/株式会社長谷萬では、網野禎昭氏、宮田雄二郎氏とともに、国産材を用いたDLTの商品化を進めてきました。
■『DLT』の特長
1)シンプルな製造工程
板を並べて、穴をあけ、木ダボを差し込むという、とてもシンプルな工程で作れる木質素材です。
接着剤を使用しないため製造時や廃棄時の環境負荷が小さい点も特長となります。
この製造の容易さと、木材の加工性の高さを活かし、製品を構成する木材の断面形状を予め切削加工し、後から木ダボで接合することで、多彩な表面デザインを可能としており、中小の製材事業者に適した、高付加価値型の多品種少量生産に適した木質素材になっています。
2)多彩な表面デザイン
製品木材の断面形状や配列によって、多彩な製品の製造が可能となります。「丸身(まるみ)」など、B級材もこれまでの木材製品とは逆の発想で、木材のラフ感が魅力の意匠材として活用するようにいたしました。「丸身」とは、丸太の丸い皮つき部分が一部に残る製材で、昨今、建築用材で好まれないグレードの木材です。こうした部分はバイオマス向けのチップ材などに活用することが多いですが、意匠材などより高単価の材料として利用が可能となり、製材の歩留り向上や高付加価値化につながります。また、顧客やデザイナーの要望に合わせた、あえて鋸目が残る仕上がり感や、不揃いな色あいに板材を配列するなど、構造材でありながら、デザイナーの意匠面の要望に応えやすい素材です。
株式会社長谷川萬治商店/株式会社長谷萬では、この受賞を契機に、『DLT』の受注拡大に向けて、DLT(Dowel Laminated Timber)の認知拡大を進め、中小製材事業者と連携しながら、多様な木材活用に貢献してまいります。
□グッドデザイン賞とは
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、日本を代表するデザイン評価の活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。
BSボード(現・DLT)の受賞についてはこちらからご覧いただけます。
https://www.g-mark.org/award/describe/50545?token=XHMxvfqmLn
■会社概要
- 所在地 東京都江東区富岡2-11-6
- 設立 1921年(大正10年) 代表取締役 : 長谷川健治
- 事業内容 製材品・原木の輸入販売/国産材の販売/木造軸組工法プレカット加工販売/2x4工法のパネル加工販売/各種金物工法プレカット加工販売/不動産の売買・賃貸管理
- URL https://www.haseman.co.jp/
□株式会社 長谷萬(ハセマン)
- 所在地 東京都江東区富岡2-11-6
- 設立 1956年(昭和31年) 代表取締役 : 長谷川健治
- 事業内容 建築工事の設計・施工・監理/木製品版売/不動産の賃貸及び管理
- URL https://www.haseman.co.jp/
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