触感-AIで“触感覚”をデジタル化――ヒューマンエラーを見える化する新製品『RH600シリーズ』をロボセンサー技研が発表

ロボセンサ-技研が触感センサーの海外展開を強化、RH600シリーズによりグローバル企業における手作業品質の課題に挑む

ロボセンサー

ロボセンサー技研株式会社(本社:浜松市、英語社名:Robosensor Technologies, Inc.)は、製造現場のヒューマンエラーをリアルタイムで検知・削減する統合型「触感センシング&触感AIシステム」(※-1)の新製品『RH600シリーズ』を発表し、2025年7月より国内外でのサンプル提供を開始いたします。

『RH600シリーズ』は、人の指先で感じる微細な振動や圧力変動といった“触感”を、独自開発の超高感度センサーとAIによりリアルタイムで数値化・判定することで、手作業による工程の見える化と標準化を実現します。

作業者の動きを妨げない無線設計により、10時間以上の連続使用が可能。組立や検査といった工程において、目視や経験に依存していた判断をAIが即時かつ高精度で支援し、不良品の流出防止、品質の安定化、作業教育の効率化に貢献します。

特に、自動車部品、精密機器、医療機器など、グローバルで高度な品質管理が求められる製造業界において高い評価を受けており、国内外の大手メーカーへの導入が進んでいます。

また、同社は導入支援として、販売パートナーを通じた製品デモ、技術トレーニング、活用提案まで一貫したサポートを提供しています。

グローバル化されている”ものづくり”において、新たな感覚データの活用が求められる今、ぜひ「RH600シリーズ」をご活用ください。

"Robosensor Technologies Launches RH600 Series to Digitize Touch and Eliminate Human Error in Global Manufacturing"

"Transforming Manual Work into Data—A New Standard for Global Quality Control"

Robosensor Technologies, Inc. (headquartered in Hamamatsu-city, Japan) has announced the launch of its new integrated “Tactile Sensing & AI System” – the RH600 Series – aimed at reducing human error and enhancing quality control in manual production lines. Sample shipments are scheduled to begin in July 2025.

The RH600 Series features ultra-sensitive, wide-bandwidth sensors that capture subtle fingertip vibrations and tactile sensations in real time. With a wireless design that allows for over 10 hours of continuous operation, this system supports natural worker movement while enabling immediate AI-based evaluation of assembly accuracy, defect detection, and quality assurance.

The solution replaces subjective judgment based on experience or visual inspection with standardized, high-precision AI analysis. It has been highly evaluated by leading global manufacturers in sectors such as automotive, precision machinery, and medical devices—where high manual accuracy is critical.

Robosensor Technologies offers comprehensive support including product demonstrations, technical training, and integration assistance via its partner network.

Now is the time to incorporate cutting-edge tactile sensing and AI into your global manufacturing toolkit.

【RH600シリーズ 触感センサーシステム 商品概要】

【商品の概要】

ロボセンサー技研の「触感センサー RH600シリーズ」は、革新的な触感センシング&モニタリングシステムをベースとしたAI統合システムです。

独自開発の超高感度・広帯域な触感センサーを採用し、従来困難だった「人による手作業の可視化」を実現し,熟練作業者との違いを明確にできます。触感専用のAIでは高速度で高精度にリアルタイム判定を行い、製品品質の向上に貢献します。

自動車産業で評価された高い耐久性と長時間稼働設計により、実運用にも適した高い性能を発揮します。

グローバルな製造拠点におけるマニュアル作業の品質向上と人材育成支援などから、製造現場の生産性と信頼性の向上まで幅広く貢献できます。

【主な構成】

HR600シリーズは、以下の3つの主要コンポーネントで構成されています。

SHG100(触感センサー手袋)

指先に超微細ワイヤー状の触感センサーを特殊縫製した手袋型センサーで、作業時の自然な動作を妨げず、高精度な触感情報をリアルタイムで取得が可能。

センサーレイアウトなどユーザーオプションにも対応。(※-2)

RBTA510(ウォッチ型無線通信アンプ)

触感センサーのデータ送信用に開発したBluetooth 5.2対応の小型ワイヤレス送信機。同時送信可能なセンシング用チャンネル数は最大2チャンネルまで。(※-4)

充電可能な単4タイプ2次電池・2本を使用し10時間連続で使用可能。

S-Kaleid VowL(エスカレイド ボウル、触感-AIと判定システム)(※-5)

エスカレイド ボウルは、コネクタ嵌合音などの突発的、単発的に発生する短い音

短い音の振動波形を学習し、瞬間的な音(振動波)の違いをリアルタイムで正誤判定するAIシステム。

嵌合音(振動)、打音(振動)、プッシュリベットの押し込み振動なども、リアルタイムで正誤判断が可能。

RWMON(波形モニタリングソフト)

リアルタイムに波形表示、FFT解析、信号判定、波形データ保存機能を搭載。

複数チャンネル同時モニタリングにも対応。

【商品のスペック概要】

•センサー感度:10μNレベル(1Nの10万分の1)(※-6)

•計測周波数帯域:0.5Hz~22KHz

•無線通信距離: 約10m

•連続稼働時間:10時間以内(充電可能な単4タイプ2次電池・2本使用時)

•AI判定種:標準で3品種に対応(※-7)

•AI判定時間:約0.01sec(100分の1秒)

【用途例】

•自動車部品製造ラインでの組立作業監視

 ワイヤーハーネスや複雑な機構部品の嵌合作業時に発生するヒューマンエラーの早期検出。

•製造業における作業標準化・品質管理

 組立ラインでの熟練者の作業を可視化し、標準化データとして活用可能。

•精密機器、医療機器製造における手作業モニタリング

 精密部品の組立や衛生特殊機器の作業品質を定量化し、不良品発生を未然に防止、トレーサビリティにも対応。

•製造機器の不具合予兆検出

 機器の変化を常時モニタリングし、異常音の検知に対応。突然の機器のダウン防止やメンテナンスサイクルの最適化に貢献。

•打音検査、インフラの不具合予兆検出

ネジや部品のゆるみ、金型のヒビ、建築物のタイルの浮き・剥がれなどに活用可能。人の感覚に頼っていた検査を可視化し、検査記録のデジタル化にも対応

•海外拠点の作業品質一括モニタリング

 海外工場での手作業品質データをリアルタイム収集し、リモートで品質管理を実現。

【ロボセンサー技研株式会社】

2016年8月に創業したハードテックスタートアップ企業です。

当社独自のノイズレス構造(国内・海外特許登録)をもつ僅か直径0.5mmの高性能なワイヤー状センサー:ロボセンサー®の特徴を生かした様々なセンシング製品および計測システムを提供しています。

触感センシング用の高感度センサーや手袋型触感センサーなどに加え、産業向けの振動センサーや、予防保全向け振動モニタリングシステムを提供しています。触感センシング意外にもロボットや産業機器、インフラ設備など、様々な分野において200社以上のユーザーに利用されています。

企業HP: https://robosensor.co.jp/

【株式会社バーナードソフト】

株式会社バーナードソフトは、通信・ネットワーク分野を得意とする札幌のソフトウエア開発企業です。

サーバー開発やiOS、Android向けのスマートフォンアプリ開発、AI製品開発、ウェブシステム開発を行っています。

特にVoIP(インターネット上の音声通話)とSIP(セッション開始プロトコル)の技術開発においては、深い専門知識を有しています。

同社が開発した「S-Kaleid(エスカレイド)」は、AIを用いたリアルタイム音監視システムです。複数個所の音を常時収集し、正常音を学習したAIが音の違いを判定、異常音検知と監視を実現します。工場設備の保守作業の省力化や機械故障の予兆検知に貢献しています。

企業HP: https://www.barnardsoft.co.jp/

【用語の解説】

(※-1) 触感センサー、および触感-AIについて

触覚センサーは、手指が感じる触覚を、電気信号・電子データ(デジタルデータ)に変換するセンサーのことで、人の感じる触感をPCやスマートホンなどの情報機器で扱うことができるよう変換する電子部品です。

触感-AI(AI: Artificial Intelligence、人工知能)とは、触感センサーから得られるデータを教師データとして学習し、推論や問題解決を行う能力を獲得したコンピュータシステムです。触感データの波形をAI学習(ディープラーニング)するシステムと、触感データを瞬時に検知し高速判定するという2つのシステムで構成されています。

触感-AIでは、触感センシングにより計測可能な、嵌合音(嵌合振動波形)、打音(打撃振動波形)、プッシュリベットの押し込み音(振動波形)などに対しても、同様にリアルタイムで正誤判断が可能となります。

手袋型触感センサーの1例

ロボセンサー技研株式会社が開発した手袋型触感センサーは、当社が提供する超高感度のロボセンサー®(極細ワイヤー状のピエゾ方式センサー(※-3))を手袋の指の上に設置することで、柔軟で軽量、人の手作業を殆ど制限することのない触感センサー手袋を実現しています。

この手袋型触感センサーは、市販の手袋と同様に手にはめて使うことができるセンサーで、人の指先が触れる感覚や作業中に指先が感じる振動覚を圧倒的な高感度で、広い周波特性により、人の触感覚を大幅に超えた計測を実現しています。

なお、触覚には触覚の三原色(色の三原色のような振動覚・圧覚・温覚の三種類の感覚)があると定義されています。当社が提供するセンサーは振動覚と圧覚に基づく2つの感覚を電気信号に変換しますので、あえて触感や触感センサーとの名称を使用しています。

(※-2) 触感センサー手袋のカスタマイズ対応

標準センサー手袋は触感センサーを親指1本にレイアウトし保護コーティングしています。この標準以外にセンサーを搭載する指先の本数、指サック型の触感センサー、特殊レイアウト、手袋素材や色、保護コーティング材料等のオプションにも対応しています。詳しくはお問い合わせください。

(※-3) ピエゾ方式について

圧電体に加えられた力を電圧に変換、または電圧を力に変換するピエゾ効果を利用する方式。このピエゾ効果はアクチュエータや加速度センサーなどの電子素子に広く利用されており、スマートホンの中の各種電子素子などでも多く活用されている

(※-4) RBTA510 無線通信アンプ

無線通信アンプは1台で、1つの手袋の2本の指に配置した触感センサー(計2本)のセンシング信号をデータ通信することが出来ます。あるいは左右両手の2つの手袋で、各指1本(計2本)に配置した触感センサーのデータ通信に対応も可能です。

(※-5) S-Kaleid VowL

S-Kaleid VowLは株式会社バーナードソフト(※6)が開発したAIを用いた瞬間的な音の判定システムです。

コネクタ嵌合音などの突発的、単発的に発生する短い音の判定に特化しています。

主な用途としては、自動製造ラインや組み立て工程におけるコネクタの嵌合判定、開閉モーターの異常検知、プレス機の異常音検知などで実績があります。

製造業における品質管理の自動化、音診断技術の継承、トレーサビリティの向上に貢献します。

本AIの詳細につきましてははお問い合わせください。

エスカレイド ボウルは、最新のAI技術を用いた嵌合音判定システムです。

正常音と異常音を学習したAIが、今鳴った音が学習した音にどれほど近いのか高速判定します。

判定値はリアルタイムで数値化され、判定値が低い場合はアラートを上げます。

ベテラン作業員の技術を継承できる他、人的コストや不可の軽減が可能です。

次の図は、「正常音」(=嵌合)と「異常音」(=半嵌合)を学習し、今鳴っている音が「正常音」にどれだけ似ているかを判定するシステムの動作を説明しています。

 触感専用AIシステム「エスカレイド ボウル」による嵌合音判定の説明

(※-6) 10 µN:10マイクロニュートン

力の単位1Nの10万分の1の大きさで、1ミリグラムにかかる重力とほぼ同じ極微少な力のことです。

(1円硬貨が1グラムですので、この1000分の1の重さに加わる重力と同レベルと考えると単位が認識しやすいと思われます。)

当社が提供する高感度ワイヤーセンサーは、この極微弱な力による変形を捉えることが可能な高性能センサーであり、このセンサーを用いて人間の感じることができない極小な触感や振動波を捉えることができます。

センシング感度と周波数特性については、手袋の生地とその材質、および保護被膜の有無とその材質などにより変化します。仕様についてはお問い合わせください。

(※-7) AIによる判定対応可能な種類数

AIによる判定種類数を増加させたい場合、また異なる部品種類や作業内容、打音検査(ネジのゆるみやコンクリート)等々、様々な検査音(振動波)への対応も可能です。ご希望について、詳細ははお問い合わせください。

連絡先

ロボセンサ-技研株式会社   
〒433-8105
静岡県浜松市中央区三方原町1064-10

電子メール: info@robosensor.co.jp
企業HP: https://robosensor.co.jp/

ロボセンサ-技研(株) HPリンク

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会社概要

ロボセンサー技研株式会社

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URL
https://robosensor.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
静岡県浜松市北区三方原町1064-10
電話番号
053-438-1700
代表者名
大村 昌良
上場
未上場
資本金
2400万円
設立
2016年08月