服のお直しオンラインサービス『キヤスク』が、「グッドデザイン・ベスト100」 「グッドフォーカス賞」を受賞
「グッドフォーカス賞 [新ビジネスデザイン] 」は、新たなビジネスモデルや新産業の創出、イノベーションの促進に寄与する優れたデザインに贈られる特別賞です。今回の受賞では、自分の好みよりも着やすさを優先して日常着を選ばざるを得ないことに悩まれているキヤスク利用者に対して、同じ悩みを経験してきた肢体不自由児の母親など、技術と心の両面で優しく寄り添えるスタッフ=『キャスト』が、接客からお直しまでを在宅のままフルリモートで提供する、キヤスクのサービスモデルが高く評価されました。
キヤスクのお直しチームの『キャスト』は、技術アドバイザーに山本智恵子さん(身体の不自由な人向けのお直し専門家・縫製士・看護師・障害者グループホーム経営者、一般社団法人ReFREL 代表理事・合同会社といろ 代表社員)を迎え、山形1名・新潟1名・東京3名・大阪2名・岡山1名・広島1名・福岡2名・熊本1名の計12名体制でサービスを提供しています。※2022年10月7日時点
『キャスト』という呼び名には、元の意味の「映画・演劇・テレビドラマなどで役を演じる出演者」のように、「お客様一人一人に優しく寄り添うキヤスクのサービス・キヤスクの世界観をまさに体現する役割を担ってほしい」という思いと、「キヤスクの人=キヤスト(Kiyast)」という言葉遊びの、2つの意味が込められています。
■グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれています。2022年度の応募総数は5,715件で、そのうち1,560件がグッドデザイン賞を受賞しました。
・グッドデザイン・ベスト100について
2022年度のグッドデザイン賞受賞対象の中で、審査委員会により特に高い評価を得た100件です。
・グッドフォーカス賞[新ビジネスデザイン]について
グッドデザイン・ベスト100の中から、新たなビジネスモデルや新産業の創出、イノベーションの促進に寄与する優れたデザインに贈られる特別賞です。
■キヤスクとは
障害・病気・怪我など様々な理由で、自分の好みよりも「着やすいかどうか」を優先して毎日着る服を選ばざるを得ない人が、自分の身体の不自由に合わせて、「自分の好みで選んだ既製服を着やすくする」お直しを、気軽に、気やすく依頼できるオンラインサービス。「着たい服を着る日常を、すべての人に。」をスローガンに、身体の不自由の有無に関係なくすべての人が全く同じように、着たい服を着て心豊かに毎日を過ごせる社会の実現を目指して、2022年3月にサービスを開始しました。
・URL:https://kiyasuku.com/
・キヤスクの特徴
1:一般的なお直しサービスでは簡単に受けてもらえない、身体の不自由な人のニーズへの対応に特化したお直しメニュー構成
2:依頼から受け取りまで、自宅ですべてを完結できるサービスフロー
3:お客様と同じ悩みを経験してきた肢体不自由児の母親など、技術と心の両面でお客様に優しく寄り添えるスタッフが接客とお直しを担当
・受賞ページ
https://www.g-mark.org/award/describe/54524
・プレゼン動画
https://www.youtube.com/watch?v=Na2I_9o2IHE
・受賞対象
身体の不自由な人への服のお直しサービス『キヤスク』における「お直しスタッフ(キャスト)の組織化」
・受賞対象の概要
障害・病気などの理由で、自分の好みより着やすさ優先で服を選ばざるを得ない人に向けて、好みの既製服を身体の不自由に合わせてお直しできるオンラインサービス『キヤスク』を開発するにあたり、「自分の子のために独学で習得した服のお直し技術を、同様に困っている人に提供したい」という肢体不自由児の母親らを「キャスト」として全国から組織することで実現。
・デザインのポイント
1:自宅からフルリモートで、かつスキマ時間を活用しながら、キャストとして参加可能な運営体制を構築
2:全技術の習得は不要で、自分にできるお直し技術のみでキャスト参加が可能な、やる気優先の運営体制を構築
3:志ある個人が安心してキャストとして参加できるよう、氏名や住所など個人情報が公表されない運営体制を構築
・審査委員による評価コメント
誰もが本当は好きな服を着たい。でも障害や病気などでお気に入りの一着を、そして普段着を選ぶのが難しい人たちがいる。キヤスクはそんな人たちのために、お直しをする。それだけではなく、そのお直しをする人たちは子どもや家族が近しい状況にある当事者を組織化することでサポートし合っている。力になりたい、力になってほしいという関係が見事に結びついた取り組みに評価が集まった。今後の展開にも期待したい。
・キャスト組織化の背景
1:キヤスク代表の前田が、ユニクロ在籍時の2018年から3年間、障害や病気を抱える800人に実施した「服の悩みに関するヒアリング」を通じて、多くの人が自分の好みではなく「着やすいか」で服を選んでいることが分かる。「服の選択肢の少なさ」に悩む人が、自分の好みの服を着て心豊かに過ごせる未来を作るためには、単一ブランド向けのサービスではなく、世の中のあらゆるブランドを対象に、たくさんの服を着やすくできるサービスを提供するのが本質的だと考え「自分の好みで選んだ既製服を、着やすくお直しできるサービス」を着想。一方で、肢体不自由児を持つ母親の中に「自分の子のために独学で習得した服のお直し技術を、同じように困っている人に提供したい」と考えている方々がいることを知り、全国にいるそういったお母さんたちに声掛けして組織化することで、オンラインサービス「キヤスク」が実現され、お直しスタッフを「キャスト」と名付けた。
2:2021年4月から6月にかけて、キヤスク立ち上げのための資金調達を目的に、クラウドファンディングを実施(結果:目標金額400万円を達成)した。12名のキャストは全員が、その際、「肢体不自由児の親として同じ悩みを経験してきた。自分の子のために独学で習得したお直し技術を、 昔の自分と同じように困っている人に提供したい」、「このような悩みがあることを今まで知らなかったが、縫製士として困っている人の役に立ちたい」などの思いを胸に、「キャストとして参加したい」と自発的に集まってくれたメンバーである。
■グッドデザイン賞受賞作品展での展示について
1:下記内容の展示会において、今回の受賞内容に関するパネルを展示致します。
展示名:GOOD DESIGN EXHIBITION 2022
会期:10月7日(金)~11月6日(日) 11:00-19:00 *初日のみ16:00開場
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ (東京都港区)
内容:グッドデザイン・ベスト100展示、全受賞作品紹介
入場無料
2:下記内容の展示会において、キャストが実際にお直しした服(1点)を展示致します。
展示名:GOOD DESIGN AWARD x 西武池袋本店「暮らしのデザイン展2022 / ケアとアートとデザインと」
会期:2022年10月22日(土)~11月7日(月)
会場:西武池袋店7F インテリアフロア「暮らしのデザインサロン」および隣接展示会場
展示:東京藝術大学が取り組む「アート×福祉」の取り組み、最新のグッドデザイン賞からケアに関するデザインなど
■会社概要
会社名:株式会社コワードローブ
代表者:前田哲平
設立日:2021年1月
所在地:千葉市中央区富士見2-7-9-609
URL:https://co-wardrobe.com/
■本件に関する問い合わせ
株式会社コワードローブ(担当 前田)
E-MAIL:co.wardrobe.tmaeda@gmail.com
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