【進んでるのは「低下」ではなく「二極化」?】学生の“質”と大学教育に求めること、企業の採用担当者に徹底調査!
採用担当者の多くが、『主体性』『実行力』『課題発見力』を持つ学生を求めていると判明!
ハーモニープラス株式会社(本社所在地:東京都千代田区、代表取締役:降旗 真寿幸)は、企業の採用担当者を対象に、「企業の採用ニーズの変化と大学教育に求めること」に関する調査を実施しました。
グローバル化の加速やDX推進、そして働き方の多様化など、企業を取り巻く環境や採用ニーズは年々変化しています。
加えて、今般の新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃も、大きなものとなりました。
この激動の時代を生き抜き、そしてさらなる成長に繋げるためには、企業の変革や戦略的な人事が急務と言えるでしょう。
もちろん、学生側もこうした採用ニーズの変化に合わせて変化していく必要があります。
しかし、大学進学率が50%を超え、大学進学が当たり前となりつつある現在にあっては、“大学生の質の低下”を問題視する声も少なくありません。
さらには、高等教育の大衆化による“大学教育の質の変化”を懸念する声も、聞かれるようになりました。
こうした状況において、採用する側である企業の採用担当者は業務を通じて、近年の大学生の“質”についてどのような変化を感じているのでしょうか?
また、これからの時代の学生に何を求め、そして大学教育の在り方についてはどのように考えているのでしょうか?
そこで今回、学修成果/教育成果の可視化/分析ツール『学修成果MOE』(https://www.harmony-plus.co.jp/moe/)を提供するハーモニープラス株式会社(https://www.harmony-plus.co.jp/)は、企業の採用担当者を対象に、「企業の採用ニーズの変化と大学教育に求めること」に関する調査を実施しました。
「コロナ禍の影響を受け、採用ニーズはどのように変わりましたか?」と質問したところ、『特に変わっていない(39.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『志望者増により、従来より質を重要視した(37.8%)』『採用人数を増やした(19.7%)』と続きました。
「新規採用者ゼロ」といったショッキングなニュースも飛び交う昨今ですが、実際の現場で採用に取り組む方は、その4割近くが「変化なし」と答える結果となりました。
同時に、やはり4割近くが志望者の増加を受けて選択基準を“質”へシフトしていることも、よくわかる結果となっています。
「志望者増」にはコロナに苦しむ若者の姿も透けて見えますが、一方で2割近くの企業は採用人数を増やしており、コロナと採用の関係はニュースなどで言われるほど単純なものではないようです。
実際に学生と向き合い続けている皆さんが、この“質”の変化をどう捉えているかについて、ここからは伺っていこうと思います。
「採用活動を通じて、近年の学生の“質”の変化を感じますか?」と質問したところ、『質の高い学生と質の低い学生に二極化しているように感じる(35.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『全体的に質が低下しているように感じる(27.0%)』『全体的に質が向上しているように感じる(20.3%)』『特に質の変化は感じない(16.0%)』と続きました。
“質”は、低下しているのではなく低下と向上の二極化が進んでいるというのが、最も多い見方となりました。「低下」と「向上」の回答比率が同じ20%台である点からも、「二極化」という表現はかなり説得力を持っているように感じられます。
学生の“質”の変化については、変化を鮮烈に感じたエピソードもお聞きしました。
■学生の変化、弊社はこんなところに感じました…
・面接時によく調べている子と全く理解していない子と別れていた(20代/女性/福岡県)
・業務内容より効率や時間などを気にしてる方が多い(30代/女性/千葉県)
・今までは静かな子が多かったが最近は自己主張が強い(30代/男性/岩手県)
・会社説明会で積極的に質問をしてくる、ぼーっと聞いてるの二通りを感じた(40代/男性/神奈川県)
・売り手市場から一気に買い手市場に変わったことに追いついていない学生が多い(40代/男性/広島県)
面接や説明会などにおいて採用担当者の皆さんは、二極化などの変化を強く感じていらっしゃるようです。また、効率重視や強い自己主張といった点も、最近の学生の特徴なのかもしれません。
「買い手市場に変わったことに追いついていない学生」に関する回答がありましたが、もちろんこれらの動きに追いつける学生も多く存在するでしょう。
コロナ禍を経た今後は、こうしたポジティブな方向での“質”の変化も、十分に起こり得ます。
では、採用担当者の皆さんは、今後の学生が見せるであろう“質”の変化について、どうお考えなのでしょうか。
「今後学生の質はどのように変化していくと思いますか?」と質問したところ、『質の高い学生と質の低い学生の二極化が加速していく(39.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『全体的に質が低下していく(23.7%)』『全体的に質が向上していく(18.5%)』『現在の水準が続く(17.8%)』と続きました。
奇しくも、「これまで」の“質”の変化に関する回答と同じ「二極化」「低下」「向上」が並び、さらには順番まで同じとなりました。
しかし、「二極化」の回答数は「これまで」よりも「これから」の方が増えており、多くの方が「二極化の加速」を実感していることが伝わってきます。
今後の学生の“質”の変化については、「二極化」「低下」「向上」という回答それぞれの理由もお聞きしました。
■「二極化が加速していく」と思う理由
・教養がある人とない人は明らかに態度や振る舞いが違う(20代/女性/大阪府)
・危機感を抱ける人と、どこか諦めてしまう人の差が激しい(30代/女性/大阪府)
・経済格差も同様に二極化が進むため(40代/男性/埼玉県)
・自発的に考える人は伸びるが、そうでない人は低下していく(50代/男性/栃木県)
■「質が低下していく」と思う理由
・学生として満足に学べていないと感じる(20代/女性/東京都)
・能力は高いが 協調性などを加味した場合、不安が多い(40代/男性/千葉県)
・経済が上向かないので、希望を持てない学生が増える(40代/男性/神奈川県)
■「質が向上していく」と思う理由
・コロナ禍だからこそ意識的に動けるようになるから(20代/女性/愛知県)
・即戦力となりえそうなチャレンジ精神のある子が多い(20代/女性/北海道)
「二極化」「低下」の要因としては、学生本人には解決が困難であろう教育や経済といった要素が、多く指摘されています。一方、「向上」については、生のポテンシャルに期待する声が多いと言えそうです。
また「二極化」「低下」といった動きについては、経済や教育の影響を要因として考えている様子も見えてきました。
では採用担当者の皆さんは、教育によってどんな能力を身に着けてほしいと思っているのでしょうか。
学生は、卒業して社会に出ると、社会人として活躍していく力が必要です。
この「力」について経産省は、12の「社会人基礎力」を提唱しています。
「社会人基礎力」の中で、どの能力を学生のうちに身に付けて欲しいと思っているのか、聞いてみました。
「経済産業省が提唱している“社会人基礎力”の中で、学生のうちに身に付けてほしい能力要素を教えてください(上位5項目迄)」と質問したところ、『主体性(物事に進んで取り組む力)(54.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『実行力(目的を設定し確実に行動する力)(41.0%)』『課題発見力(現状を分析し目的や課題を明らかにする力)(28.9%)』と続きました。
『主体性』という回答は、『実行力』にかなりの差を付けて最多となっています。判断力や行動力も大切ですが、何よりもまず「自分ごと」として仕事に臨める姿勢を、採用担当者は学生に望んでいるようです。
『主体性』と回答した方には、その理由についても細かく聞いてみました。
■だから『主体性』は大事です!
・人任せな人はいらない。周りを動かせる力が欲しいから(30代/男性/岩手県)
・常に変化をし続けなければならない時代であるため、主体的な姿勢を学生時代に培ってほしい(30代/男性/静岡県)
・昔のような歯車、潤滑油を求める時代ではないと思うので(40代/男性/千葉県)
・とにかく自ら動く学生が欲しい。失敗は気にしないで良い(40代/男性/東京都)
・受け身な学生が多く、またストレスにも弱く離職となりやすいから(50代/男性/北海道)
企業をめぐる状況が激変している現在、それらの変化に対応するための基礎として、『主体性』は切実な願いと言えそうです。
また、離職率の上昇といったシビアな面からも、採用担当者は「受け身」の姿勢を危惧していることが、この結果からは伝わってきます。
では、採用担当者の皆さんは、どのような方法で学生がこうした『主体性』などの能力を持っているのかを判断しているのでしょうか。
そこで、「その能力要素を測る方法について教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『面談や食事会等を通じたコミュニケーション(49.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『適性検査(40.1%)』『インターンシップ(39.2%)』と続きました。
実務における能力が評価できそうなインターンシップや、能力/適性をクリアに数値化する検査ではなく、業務には直接関係ないコミュニケーションが最多となっています。
やはり採用担当者の皆さんは、学生個々が持つ基礎力を評価していると言えそうです。
では皆さんは、これらの能力を育成する機関として、大学にどのようなことを求めているのでしょうか。
そこで、「大学側にどのような変化を求めますか?(複数回答可)」と質問したところ、『入社後のミスマッチを防ぐために学生自身に自分の強みやスキルを自己理解させてほしい(50.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『適正に評価するために、4年間を通して学んだこと/身に付いたスキルを記録・蓄積してほしい(36.5%)』『キャリア教育の充実による、就職・進路を見据えた、目的を持った学びの実現(31.5%)』と続きました。
大学は高等教育の現場ですので、『学びの実現』という回答が3割を超えたのは当然とも言えるでしょう。
しかし、それ以上にミスマッチ回避や適正評価に繋がるデータの蓄積を求める声が多い結果となったのは、ある意味、驚きです。
学生それぞれの「素性」を自他ともに認識することで、とにかく離職率の上昇を食い止めたいという採用担当者の思いが、結果からは伝わってきます。
また、多くの採用担当者が学生に『主体性』を求めており、そのニーズは離職率の上昇という課題からも生じていると言えそうです。
さらに、採用担当者は大学に対して「学び」の変革以上に、ミスマッチや離職を回避するための施策/システムを期待していることも見えてきました。
コロナ禍となって先行きが不透明な現在、企業の採用担当者は“質”の高い人材の確保を明らかに重視し始めています。
しかし、学生の“質”の「二極化」が進めば、こうした方針での採用活動にも今後は大きな影響が出るでしょう。
“質”の高い学生の確保はよりコストがかかり、低い学生の採用はさらにリスキーになるからです。
「面倒くさい。生え抜きの育成なんか諦める。学生の採用、もう中止」
といったSFじみた未来さえ、訪れないとは限りません。
「二極化」ではなく、全体的に学生の“質”を向上させるには、学生本人それぞれの意識改革以上に、大学側の組織的な教育改革が必須です。
学修成果を可視化し、学生の能力を客観的に判断できるシステムが、今後の大学には必要になってくるのではないでしょうか。
ハーモニープラス株式会社(https://www.harmony-plus.co.jp/)が提供する『学修成果MOE』(https://www.harmony-plus.co.jp/moe/)は、教学マネジメントの確立に向けた取組に必要不可欠である“学修成果の可視化”を可能にするシステムです。
【当社の学修成果MOEがもたらす効果】
◆学修成果の可視化と学生の成長実感
学修成果を可視化し学年進行等の比較をすることで、学生の成長実感を高めます。
◆教育成果の可視化と学位プログラムの評価/改善
教育成果を可視化し、分析し、教学マネジメントの改善を図り学修者本意の教育を実現します。
◆学びとキャリアの接続
学部や学科ごとに定義したさまざまなアセスメントポリシーに対し、柔軟に設定することができます。
アセスメントポリシーに基づき、ディプロマ・ポリシー(DP)に応じた学生の成長や履修状況について、総合的かつさまざまな切り口で把握することにより、DPの妥当性を検証するほか、学部/学科の運営、カリキュラム改善、学生指導に資する情報を可視化/分析することができます。
【当社が選ばれる理由】
◆ダッシュボード機能で教育成果を直感的に把握
ログイン後、教育成果のダッシュボードが自動的に表示されます。
教育成果の各指標の目標、実績、達成状況等が数値、色で表示され、DP(ディプロマ・ポリシー)達成度をはじめとする各種教育成果のサマリーを直感的に把握することができます。
◆教育成果分析機能で教育成果を簡単に分析
学年、学部、学科、入試区分、GPA、修得単位数、語学スコア、学習時間、外部アセスメントテスト等、さまざまな条件を選択、組み合わせることが可能で、複雑な操作なしで教育成果を分析することができます。
(条件の複数指定、表示グラフ種類選択も可能)
◆多様なアセスメントポリシーに対応するカスタマイズ性
測定指標の項目、集計の方法/タイミング/頻度、科目とDPとの紐づき、成績の重み付け等、各大学単位さらに各学部/学科ごとのアセスメントプランに対応し、教育成果を総合的かつ多面的に可視化/測定することができます。
【その他の特長】
◆ポートフォリオ機能で学修成果を蓄積
授業での成果物や学習時間、留学、語学スコア、部活/サークル等、正課及び正課外の学修成果を蓄積することができます。
また、学修成果のサマリー画面では、定量的な成果を一覧で確認することができ、自らの学修成果を総合的に把握することが可能です。
◆DP達成度機能で成長を実感、長所/短所を理解
DP(ディプロマポリシー)と科目成績の対応表をもとに、学生一人ひとりのDP達成度を可視化することができます。
また、DP達成度は学年進行や平均値比較等で表示可能で、学生の成長実感にも繋がります。
◆ショーケース機能で学修成果を自ら説明
これまでの学びの成果をショーケースとしてまとめることができます。
ショーケース化を通じて、学生自らが学修成果を整理し、身に付けた能力を説明できるようにすることで、就職活動等に活用することが可能です。
◆学生カルテ機能で学生情報を一元管理
学生一人ひとりの基本情報、学修目標到達度、GPA、成果物、留学記録、語学スコア、外部アセスメントテスト結果、面談記録、学生に関するメモ等、学生に関する情報を一元的に把握することができます。
◆学生メモ/面談記録機能で学生情報を共有
学生との面談内容や気付いた点等を記録することができます。
また、公開範囲を内容等によって、設定することが可能です。
(センシティブな情報等だと公開設定を慎重に行う必要があるため)
◆目標管理機能で学生とコミュニケーション
学生が設定する目標(到達度目標やセルフ目標)や省察内容、成績や出席状況等を見てフォローが必要な学生に向けて、レスポンス(ボタン、コメント)することができます。
運用は大学側の任意です。
【当社の強み】
◆OnetoOneのカスタマーサービスによりお客様に継続的な成功体験(カスタマーサクセス)を。
当社では、ご導入頂いたお客様ごとに専属のサポートチームを設置しております。
CSチームは、導入期において、ユーザーがいち早く操作に慣れ、継続的に利用可能な状態にするためのプロセスを設計し実行します。
さらに、活用期において、お客様ごとの導入目的、ゴール、プロセスを理解し、経験則や利用データ分析をもとに、お客様ごとに応じたアドバイザリーを実施し、お客様の成功に向けたご提案、アプリケーション改善を実行します。
◆サードパーティとのデータ連携によりサイロ化されたデータを統合、多面的な分析を可能に。
複数の情報システムが互いに孤立し分散化してしまっている状況(サイロ化)が多くの大学での課題となっていますが、データが統合されることでさまざまな状況把握が容易になります。
特に教育成果や学修成果の可視化/分析にあたっては、LMS(ラーニングマネジメントシステム)や学務システムに蓄積されている学生、履修、成績等の既に大学内で保持している情報を組み込むことが非常に重要です。
当社は、サードパーティとのデータ連携に例外なく対応します。
■学修成果MOE:https://www.harmony-plus.co.jp/moe/
■ハーモニープラス株式会社:https://www.harmony-plus.co.jp/
■お問い合わせ:https://www.harmony-plus.co.jp/contact/index.php
■TELでのお問い合わせ:03-6261-5172
調査概要:「企業の採用ニーズの変化と大学教育に求めること」に関する調査
【調査期間】2021年6月17日(木)~2021年6月20日(土)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,016人
【調査対象】企業の採用担当者
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
加えて、今般の新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃も、大きなものとなりました。
この激動の時代を生き抜き、そしてさらなる成長に繋げるためには、企業の変革や戦略的な人事が急務と言えるでしょう。
もちろん、学生側もこうした採用ニーズの変化に合わせて変化していく必要があります。
しかし、大学進学率が50%を超え、大学進学が当たり前となりつつある現在にあっては、“大学生の質の低下”を問題視する声も少なくありません。
さらには、高等教育の大衆化による“大学教育の質の変化”を懸念する声も、聞かれるようになりました。
こうした状況において、採用する側である企業の採用担当者は業務を通じて、近年の大学生の“質”についてどのような変化を感じているのでしょうか?
また、これからの時代の学生に何を求め、そして大学教育の在り方についてはどのように考えているのでしょうか?
そこで今回、学修成果/教育成果の可視化/分析ツール『学修成果MOE』(https://www.harmony-plus.co.jp/moe/)を提供するハーモニープラス株式会社(https://www.harmony-plus.co.jp/)は、企業の採用担当者を対象に、「企業の採用ニーズの変化と大学教育に求めること」に関する調査を実施しました。
- 【激動の時代】コロナ禍による採用ニーズへの影響
まずは、直近の就職/採用事情において無視できないコロナ禍の影響について、採用担当者の皆さんに伺っていきたいと思います。
「コロナ禍の影響を受け、採用ニーズはどのように変わりましたか?」と質問したところ、『特に変わっていない(39.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『志望者増により、従来より質を重要視した(37.8%)』『採用人数を増やした(19.7%)』と続きました。
「新規採用者ゼロ」といったショッキングなニュースも飛び交う昨今ですが、実際の現場で採用に取り組む方は、その4割近くが「変化なし」と答える結果となりました。
同時に、やはり4割近くが志望者の増加を受けて選択基準を“質”へシフトしていることも、よくわかる結果となっています。
「志望者増」にはコロナに苦しむ若者の姿も透けて見えますが、一方で2割近くの企業は採用人数を増やしており、コロナと採用の関係はニュースなどで言われるほど単純なものではないようです。
- 【激動の時代】コロナ禍による採用ニーズへの影響
実際に学生と向き合い続けている皆さんが、この“質”の変化をどう捉えているかについて、ここからは伺っていこうと思います。
「採用活動を通じて、近年の学生の“質”の変化を感じますか?」と質問したところ、『質の高い学生と質の低い学生に二極化しているように感じる(35.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『全体的に質が低下しているように感じる(27.0%)』『全体的に質が向上しているように感じる(20.3%)』『特に質の変化は感じない(16.0%)』と続きました。
“質”は、低下しているのではなく低下と向上の二極化が進んでいるというのが、最も多い見方となりました。「低下」と「向上」の回答比率が同じ20%台である点からも、「二極化」という表現はかなり説得力を持っているように感じられます。
学生の“質”の変化については、変化を鮮烈に感じたエピソードもお聞きしました。
■学生の変化、弊社はこんなところに感じました…
・面接時によく調べている子と全く理解していない子と別れていた(20代/女性/福岡県)
・業務内容より効率や時間などを気にしてる方が多い(30代/女性/千葉県)
・今までは静かな子が多かったが最近は自己主張が強い(30代/男性/岩手県)
・会社説明会で積極的に質問をしてくる、ぼーっと聞いてるの二通りを感じた(40代/男性/神奈川県)
・売り手市場から一気に買い手市場に変わったことに追いついていない学生が多い(40代/男性/広島県)
面接や説明会などにおいて採用担当者の皆さんは、二極化などの変化を強く感じていらっしゃるようです。また、効率重視や強い自己主張といった点も、最近の学生の特徴なのかもしれません。
「買い手市場に変わったことに追いついていない学生」に関する回答がありましたが、もちろんこれらの動きに追いつける学生も多く存在するでしょう。
コロナ禍を経た今後は、こうしたポジティブな方向での“質”の変化も、十分に起こり得ます。
では、採用担当者の皆さんは、今後の学生が見せるであろう“質”の変化について、どうお考えなのでしょうか。
「今後学生の質はどのように変化していくと思いますか?」と質問したところ、『質の高い学生と質の低い学生の二極化が加速していく(39.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『全体的に質が低下していく(23.7%)』『全体的に質が向上していく(18.5%)』『現在の水準が続く(17.8%)』と続きました。
奇しくも、「これまで」の“質”の変化に関する回答と同じ「二極化」「低下」「向上」が並び、さらには順番まで同じとなりました。
しかし、「二極化」の回答数は「これまで」よりも「これから」の方が増えており、多くの方が「二極化の加速」を実感していることが伝わってきます。
今後の学生の“質”の変化については、「二極化」「低下」「向上」という回答それぞれの理由もお聞きしました。
■「二極化が加速していく」と思う理由
・教養がある人とない人は明らかに態度や振る舞いが違う(20代/女性/大阪府)
・危機感を抱ける人と、どこか諦めてしまう人の差が激しい(30代/女性/大阪府)
・経済格差も同様に二極化が進むため(40代/男性/埼玉県)
・自発的に考える人は伸びるが、そうでない人は低下していく(50代/男性/栃木県)
■「質が低下していく」と思う理由
・学生として満足に学べていないと感じる(20代/女性/東京都)
・能力は高いが 協調性などを加味した場合、不安が多い(40代/男性/千葉県)
・経済が上向かないので、希望を持てない学生が増える(40代/男性/神奈川県)
■「質が向上していく」と思う理由
・コロナ禍だからこそ意識的に動けるようになるから(20代/女性/愛知県)
・即戦力となりえそうなチャレンジ精神のある子が多い(20代/女性/北海道)
「二極化」「低下」の要因としては、学生本人には解決が困難であろう教育や経済といった要素が、多く指摘されています。一方、「向上」については、生のポテンシャルに期待する声が多いと言えそうです。
- 【これからの大学生の在り方】企業の採用担当として学生に求めること
また「二極化」「低下」といった動きについては、経済や教育の影響を要因として考えている様子も見えてきました。
では採用担当者の皆さんは、教育によってどんな能力を身に着けてほしいと思っているのでしょうか。
学生は、卒業して社会に出ると、社会人として活躍していく力が必要です。
この「力」について経産省は、12の「社会人基礎力」を提唱しています。
「社会人基礎力」の中で、どの能力を学生のうちに身に付けて欲しいと思っているのか、聞いてみました。
「経済産業省が提唱している“社会人基礎力”の中で、学生のうちに身に付けてほしい能力要素を教えてください(上位5項目迄)」と質問したところ、『主体性(物事に進んで取り組む力)(54.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『実行力(目的を設定し確実に行動する力)(41.0%)』『課題発見力(現状を分析し目的や課題を明らかにする力)(28.9%)』と続きました。
『主体性』という回答は、『実行力』にかなりの差を付けて最多となっています。判断力や行動力も大切ですが、何よりもまず「自分ごと」として仕事に臨める姿勢を、採用担当者は学生に望んでいるようです。
『主体性』と回答した方には、その理由についても細かく聞いてみました。
■だから『主体性』は大事です!
・人任せな人はいらない。周りを動かせる力が欲しいから(30代/男性/岩手県)
・常に変化をし続けなければならない時代であるため、主体的な姿勢を学生時代に培ってほしい(30代/男性/静岡県)
・昔のような歯車、潤滑油を求める時代ではないと思うので(40代/男性/千葉県)
・とにかく自ら動く学生が欲しい。失敗は気にしないで良い(40代/男性/東京都)
・受け身な学生が多く、またストレスにも弱く離職となりやすいから(50代/男性/北海道)
企業をめぐる状況が激変している現在、それらの変化に対応するための基礎として、『主体性』は切実な願いと言えそうです。
また、離職率の上昇といったシビアな面からも、採用担当者は「受け身」の姿勢を危惧していることが、この結果からは伝わってきます。
では、採用担当者の皆さんは、どのような方法で学生がこうした『主体性』などの能力を持っているのかを判断しているのでしょうか。
そこで、「その能力要素を測る方法について教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『面談や食事会等を通じたコミュニケーション(49.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『適性検査(40.1%)』『インターンシップ(39.2%)』と続きました。
実務における能力が評価できそうなインターンシップや、能力/適性をクリアに数値化する検査ではなく、業務には直接関係ないコミュニケーションが最多となっています。
やはり採用担当者の皆さんは、学生個々が持つ基礎力を評価していると言えそうです。
- 【大学教育はこうあるべき】大学側に求める変化
では皆さんは、これらの能力を育成する機関として、大学にどのようなことを求めているのでしょうか。
そこで、「大学側にどのような変化を求めますか?(複数回答可)」と質問したところ、『入社後のミスマッチを防ぐために学生自身に自分の強みやスキルを自己理解させてほしい(50.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『適正に評価するために、4年間を通して学んだこと/身に付いたスキルを記録・蓄積してほしい(36.5%)』『キャリア教育の充実による、就職・進路を見据えた、目的を持った学びの実現(31.5%)』と続きました。
大学は高等教育の現場ですので、『学びの実現』という回答が3割を超えたのは当然とも言えるでしょう。
しかし、それ以上にミスマッチ回避や適正評価に繋がるデータの蓄積を求める声が多い結果となったのは、ある意味、驚きです。
学生それぞれの「素性」を自他ともに認識することで、とにかく離職率の上昇を食い止めたいという採用担当者の思いが、結果からは伝わってきます。
- 求められているのは、「学び」以上にミスマッチ/離職回避の施策かも?
また、多くの採用担当者が学生に『主体性』を求めており、そのニーズは離職率の上昇という課題からも生じていると言えそうです。
さらに、採用担当者は大学に対して「学び」の変革以上に、ミスマッチや離職を回避するための施策/システムを期待していることも見えてきました。
コロナ禍となって先行きが不透明な現在、企業の採用担当者は“質”の高い人材の確保を明らかに重視し始めています。
しかし、学生の“質”の「二極化」が進めば、こうした方針での採用活動にも今後は大きな影響が出るでしょう。
“質”の高い学生の確保はよりコストがかかり、低い学生の採用はさらにリスキーになるからです。
「面倒くさい。生え抜きの育成なんか諦める。学生の採用、もう中止」
といったSFじみた未来さえ、訪れないとは限りません。
「二極化」ではなく、全体的に学生の“質”を向上させるには、学生本人それぞれの意識改革以上に、大学側の組織的な教育改革が必須です。
学修成果を可視化し、学生の能力を客観的に判断できるシステムが、今後の大学には必要になってくるのではないでしょうか。
- 大学教育の質保証を支援する。『学修成果MOE』
ハーモニープラス株式会社(https://www.harmony-plus.co.jp/)が提供する『学修成果MOE』(https://www.harmony-plus.co.jp/moe/)は、教学マネジメントの確立に向けた取組に必要不可欠である“学修成果の可視化”を可能にするシステムです。
【当社の学修成果MOEがもたらす効果】
◆学修成果の可視化と学生の成長実感
学修成果を可視化し学年進行等の比較をすることで、学生の成長実感を高めます。
◆教育成果の可視化と学位プログラムの評価/改善
教育成果を可視化し、分析し、教学マネジメントの改善を図り学修者本意の教育を実現します。
◆学びとキャリアの接続
学部や学科ごとに定義したさまざまなアセスメントポリシーに対し、柔軟に設定することができます。
アセスメントポリシーに基づき、ディプロマ・ポリシー(DP)に応じた学生の成長や履修状況について、総合的かつさまざまな切り口で把握することにより、DPの妥当性を検証するほか、学部/学科の運営、カリキュラム改善、学生指導に資する情報を可視化/分析することができます。
【当社が選ばれる理由】
◆ダッシュボード機能で教育成果を直感的に把握
ログイン後、教育成果のダッシュボードが自動的に表示されます。
教育成果の各指標の目標、実績、達成状況等が数値、色で表示され、DP(ディプロマ・ポリシー)達成度をはじめとする各種教育成果のサマリーを直感的に把握することができます。
◆教育成果分析機能で教育成果を簡単に分析
学年、学部、学科、入試区分、GPA、修得単位数、語学スコア、学習時間、外部アセスメントテスト等、さまざまな条件を選択、組み合わせることが可能で、複雑な操作なしで教育成果を分析することができます。
(条件の複数指定、表示グラフ種類選択も可能)
◆多様なアセスメントポリシーに対応するカスタマイズ性
測定指標の項目、集計の方法/タイミング/頻度、科目とDPとの紐づき、成績の重み付け等、各大学単位さらに各学部/学科ごとのアセスメントプランに対応し、教育成果を総合的かつ多面的に可視化/測定することができます。
【その他の特長】
◆ポートフォリオ機能で学修成果を蓄積
授業での成果物や学習時間、留学、語学スコア、部活/サークル等、正課及び正課外の学修成果を蓄積することができます。
また、学修成果のサマリー画面では、定量的な成果を一覧で確認することができ、自らの学修成果を総合的に把握することが可能です。
◆DP達成度機能で成長を実感、長所/短所を理解
DP(ディプロマポリシー)と科目成績の対応表をもとに、学生一人ひとりのDP達成度を可視化することができます。
また、DP達成度は学年進行や平均値比較等で表示可能で、学生の成長実感にも繋がります。
◆ショーケース機能で学修成果を自ら説明
これまでの学びの成果をショーケースとしてまとめることができます。
ショーケース化を通じて、学生自らが学修成果を整理し、身に付けた能力を説明できるようにすることで、就職活動等に活用することが可能です。
◆学生カルテ機能で学生情報を一元管理
学生一人ひとりの基本情報、学修目標到達度、GPA、成果物、留学記録、語学スコア、外部アセスメントテスト結果、面談記録、学生に関するメモ等、学生に関する情報を一元的に把握することができます。
◆学生メモ/面談記録機能で学生情報を共有
学生との面談内容や気付いた点等を記録することができます。
また、公開範囲を内容等によって、設定することが可能です。
(センシティブな情報等だと公開設定を慎重に行う必要があるため)
◆目標管理機能で学生とコミュニケーション
学生が設定する目標(到達度目標やセルフ目標)や省察内容、成績や出席状況等を見てフォローが必要な学生に向けて、レスポンス(ボタン、コメント)することができます。
運用は大学側の任意です。
【当社の強み】
◆OnetoOneのカスタマーサービスによりお客様に継続的な成功体験(カスタマーサクセス)を。
当社では、ご導入頂いたお客様ごとに専属のサポートチームを設置しております。
CSチームは、導入期において、ユーザーがいち早く操作に慣れ、継続的に利用可能な状態にするためのプロセスを設計し実行します。
さらに、活用期において、お客様ごとの導入目的、ゴール、プロセスを理解し、経験則や利用データ分析をもとに、お客様ごとに応じたアドバイザリーを実施し、お客様の成功に向けたご提案、アプリケーション改善を実行します。
◆サードパーティとのデータ連携によりサイロ化されたデータを統合、多面的な分析を可能に。
複数の情報システムが互いに孤立し分散化してしまっている状況(サイロ化)が多くの大学での課題となっていますが、データが統合されることでさまざまな状況把握が容易になります。
特に教育成果や学修成果の可視化/分析にあたっては、LMS(ラーニングマネジメントシステム)や学務システムに蓄積されている学生、履修、成績等の既に大学内で保持している情報を組み込むことが非常に重要です。
当社は、サードパーティとのデータ連携に例外なく対応します。
■学修成果MOE:https://www.harmony-plus.co.jp/moe/
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■TELでのお問い合わせ:03-6261-5172
調査概要:「企業の採用ニーズの変化と大学教育に求めること」に関する調査
【調査期間】2021年6月17日(木)~2021年6月20日(土)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,016人
【調査対象】企業の採用担当者
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
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