「明日を生きる力向上プロジェクト!カンボジア障害児とお母さんに教育を」2020年3月1日~30日クラウドファンディングを実施します
それぞれの「自分ものがたり」を描ける社会に
カンボジア、ラオス、ベトナムの農村部や山岳部のアクセスが困難で、行政や大規模NGOなどの支援も届き難い地域で
教育・福祉支援を行う認定NPO法人エファジャパン(理事長 伊藤道雄/所在地 東京都千代田区)は新たに、カンボジア農村部のカンポット州ドントン郡で障害児30人とそのお母さんに「ライフスキル教育=生きるための教育」を届ける活動に取り組みます。読み書きや社会生活上必要な知識、将来安定した収入を得るための教育と職業訓練の機会を届けるためのクラウドファンディングを2022年3月1日~30日の期間に実施します。
教育・福祉支援を行う認定NPO法人エファジャパン(理事長 伊藤道雄/所在地 東京都千代田区)は新たに、カンボジア農村部のカンポット州ドントン郡で障害児30人とそのお母さんに「ライフスキル教育=生きるための教育」を届ける活動に取り組みます。読み書きや社会生活上必要な知識、将来安定した収入を得るための教育と職業訓練の機会を届けるためのクラウドファンディングを2022年3月1日~30日の期間に実施します。
クラウドファンディング開催期間:2022年3月1日(火)午前11時~30日(水)午後11時
公開サイト:https://readyfor.jp/projects/efa-lifeskill-cambodia
- カンボジアの教育の課題
カンボジアは過去30年にも及ぶ内戦と混乱の間に、学校、図書館などの公共施設、寺院のほとんどが閉鎖され、家畜小屋や刑務所、処刑場として使われました。また、学校の先生は人々に余計な知識を与える敵として捕らえられ、強制労働や処刑をされるなど8割以上が命を落としました。いまでも、内戦の負の遺産である地雷や不発弾は、カンボジアの地に残されたままです。内戦終結後1993年以降は、教育のゼロからの復旧・復興が行われ、現在では90%以上の子どもが小学校に入学できるようにはなりました。しかし、いまだに就学できなかったり、続けられなかったりする子どもも多く、教育的な「格差」が存在しており、特に障害がある子どもへの教育は大きく遅れています。
<参照>
*参照:北海道開発協会 広報誌「開発こうほう」2020年8月
*参照:https://tradingeconomics.com/cambodia/school-enrollment-primary-percent-net-wb-data.html
- 低い障害児教育水準
カンボジア全体の小学校の修了率は約82%ですが、障害児に関しては約23%と非常に低く、小学校に入学しても様々な理由で中退せざるを得なくなっています。 その原因の一つとして、障害児に対する法整備が進んでいなかったことが挙げられます。小学校に通う障害児は、教室の中が混んでいて移動が困難、自分の存在が恥ずかしい、先生に質問する勇気がないなどの思いを抱えています。また先生も、障害児の学びをサポートする教材がない、どのように教えてよいのかわからないという状況があります。
<参照>
* Public Education Statistics & Indicators 2018-2019
* General Population Census of the Kingdom of Cambodia 2019
- 障害児とその母親たちが抱える問題
①施設・環境の問題
カンボジアでも盲学校、聾学校の設置を進める動きはありますが、農村部ではいまだにそれらの受け皿がなく、障害児が自分のペースで勉強できる場所がありません。
② 教材の問題
内戦でほとんどの書物が焼かれたため、子どもたちが読む本もゼロから作り直さなければいけません。障害児が学び、楽しめる教材は皆無に等しい状態です。
③ 情報の問題
障害児と母親、家族も含め、障害児(者)の権利や保障制度に関しほとんど知りません。
④教員の問題
障害を抱える子どもへの接し方、教え方などの専門知識と経験をもつ先生がほとんどいません。先生が障害児や母親に向ける態度が、他の子どもたちの偏見や差別を生み、助長する原因にもなっています。
⑤家庭の貧困の問題
農村部の障害を抱える子どもたちの家族の多くは、経済的な課題を抱えています。カンポット州ドントン郡では、民間のマイクロファイナンス(開発途上国における貧困層に対して小口の融資)業者が、障害者のいる家族には、ローンを組ませないというケースが散見されています。
⑥ 障害児と母親・家族への地域コミュニティでの偏見と差別
差別や偏見から、母親や家族が障害児がいることを隠したり、学校に通わせることを嫌うケースも多く見られます。また障害児が生まれたことを家族から非難されたり、引け目を感じて、家族の中で孤立してりまう母親もいます。
⑦ 母親は相談相手がいない、社会保障がない
障害児の母親は自分の子どもを今後も自分がどうやって支えていくのか、自分亡きあとも子どもがどうやって生きていくのか、大きな不安を抱えています。そして、公的機関を含め、誰にも相談できず、悩みを打ち明ける相手もいないという状況に置かれています。
*現地調査による
障害児一人ひとりのニーズに合った教育機会の提供を掲げた「カンボジアにおける障害児のための教育政策(Education Policy for Children with Disabilities in Cambodia)」がカンボジアの教育・青年・スポーツ省から出されたのは2009年とまだ10年ちょっとしかたっていません。
- 安心な居場所と生きるための教育を届けます
貧困の中にある障害児とお母さんが、尊厳のある生活を送るための基礎的な教育や知識を得るための「場所」と「機会」を提供します。
【居場所と学びの場所づくり、教材の整備】
1)チルドレン・スタディ・クラブを3か所に設置します
障害児と母親の居場所と学びあいの場所をつくります。ここは、自分の学びのペースで安心して学んだり、情報交換できる場所です。また地域の理解を広げていく拠点をつくります。
2)小規模図書室を整備します
障害の種類や程度に関わらず、いつでも学び知識を得られる場である図書室を整備します。
現状、図書室がなく視覚障害がある子どもたちは先生の絵本の読み聞かせを楽しみに待っています。
3)障害児の学習用教材とデジタルデバイスの整備と活用を進めます
カンボジアはまだ点字などが普及していません。また障害児向けの教育の教材については学校現場からもニーズの声が上がっています。教材を購入するだけではなく、ないならつくります
【障害児と母親向けのトレーニングの実施】
4)子どもの権利条約についてのトレーニングを実施します
自分には権利があることを知らない子どもたちがいます。
障害児が自信をもって障害を生きるための情報を届けていきます。
5)公衆衛生に関するトレーニングを実施します
心身とも健康、安全に生きるために障害児とお母さんに公衆衛生のトレーニングを提供します。
6)障害児の図書室利用についてのトレーニングを実施します
カンボジアの農村部では「図書館」や「図書室」という言葉を聞いたことがない子どもや大人が数多くいます。
「絵本や本に触ったことが人生で一度もない」人たちに、設置した図書室を利用してもらうため、図書室とは何か、図書室の使い方を伝える研修会を実施します。
7)ライフスキルトレーニングを実施します
将来の収入を安定させていくために、障害児とお母さんのための職業訓練を実施します。
具体的には、農業のノウハウを伝えるトレーニングの実施や、チルドレン・スタディ・クラブの敷地に地域のモデルとなる「家庭菜園のショーケース」をつくります。
- アクセスが悪い村で暮らす障害がある子どもたちを取り残さない
今回のプロジェクトは、首都のプノンペンから150キロ離れた農村部、カンポット州ドントン郡で実施します。
郡の中心地や、国道沿いにある村ではなく、国道から赤土の道を入った先にある村です。
プロジェクトの対象となるのは、知的障害や視覚障害などの障害を抱えた計30人の子どもたちです。
この子どもたちの保護者は全員農業に従事をしていますが、いずれも経済的に非常に困難な状況におかれていま
す。
- 「小さな成功体験」をひとつずつ積み上げていってほしい
設置する「チルドレン・スタディ・クラブ」は、障害がある子どもたちに「小さな成功体験」をたくさん積んでも
らえる場にしていきたいと考えています。クラブスタッフが教えるだけではなく、障害を抱える子どもを含む地域の子ども同士が、学習速度の遅い友達をサポートし学びあう場づくりを行います。
自分の理解が追いつくペースでゆっくりと、時には休憩をしながらでも、この前わからなかったことがわかるようになった、自分でできたという体験をしてもらいたいと考えています。「わかった」「できた」という成功体験が子どもたちの自信につながります。
- このプロジェクトとクラウドファンディングに対する思い
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