骨や軟骨などの再生医療に応用されているBMC調整用医療機器「Angel BMC キット」の販売を開始

PRPとBMCの濃度調整・自動分離が可能なクラスⅢ医療機器として国内で初めて利用可能となる

Arthrex Japan合同会社

Arthrex Japan合同会社(本社:東京都新宿区、職務執行者:皿澤義隆)は、PRPの濃度調整可能な高機能型PRP調整システム「Angel cPRP/BMCシステム(以下Angelシステム)」を2023年11月から発売しております。この度、同システムにて互換性のある「Angel BMC キット」を2024年10月より全国販売を開始いたします。

「Angel BMC キット」は患者さんの骨髄液を処理し、BMC(Bone Marrow Concentrate, 濃縮骨髄液)を調整可能な医療機器として製造販売承認されました。これにより、PRPとBMCの濃度調整・自動分離が可能なクラスⅢ医療機器として国内で初めて利用可能となりました。

BMC(濃縮骨髄液)とは

骨髄液には骨や血管を再生に働く細胞や成長因子を含む様々な因子が多数含まれていますが、それらの濃度を高めることで治療効果を高めたものがBMCです。BMCの細胞と成長因子等のたんぱく質の複合的な作用を期待して運動器の疾患に対して利用されています。中でも骨や軟骨に親和性が高く、骨、軟骨、腱付着部(腱が骨にくっついているところ)の疾患に対する再生医療として注目されています。

BMCに含まれる治療に有効と考えられている主な成分の概要と主な機能については以下の通りです。

BMCに含まれる主な細胞

骨髄由来間葉系幹細胞(BM-MSC)

骨、脂肪、腱、神経、間質、血管といった組織への分化能があります。間葉系幹細胞は脂肪や臍帯組織などからも採取可能ですが、BM-MSCは特に骨や軟骨の治療に親和性が高く応用方法が研究されています。

血管内皮前駆細胞(EPC)

血管に分化できる細胞として知られており、損傷した血管を修復または補充することができるとされています。

その他の骨髄単核球細胞(BMNC)

骨髄単核球細胞は、上記の細胞を含む幹細胞、前駆細胞、リンパ球、単球、その他造血系細胞を含んだ総称です。

BMCに含まれる主なタンパク質

血小板由来成長因子(PDGF)

細胞増殖を刺激

血管形成、上皮形成、肉芽組織形成を促進

炎症成分の生成を抑制

形質転換成長因子(TGF)

細胞外マトリックス形成を促進

骨細胞の代謝を調節

炎症成分の生成を抑制

骨形成タンパク質(BMP)

骨形成を促進

軟骨への分化誘導、分化の制御

血管内皮成長因子(VEGF)

血管形成を促進

炎症の促進

線維芽細胞増殖因子(FGF)

内皮細胞および線維芽細胞の増殖を促進

血管形成の刺激

インターロイキン-1レセプターアンタゴニスト(IL-1Ra)

炎症の抑制

 BMC(濃縮骨髄液)が期待されている治療分野

本邦ではまだ実施例が乏しくその成績に対する見解は一定しておらず、まだ治療法としては確立されていません。ただし欧米では既に複数の分野で臨床応用されています。整形外科領域での主要な利用用途について主な治療法をご紹介します。

外来診察室での注射治療

治療目的

一般的な治療方法

変形性関節症の治療

関節内に注射器でBMCを注入します。

難治性の腱疾患の治療(テニス肘、アキレス腱障害など)

組織の関節内に注射器でBMCを注入します。

再生医療手術

治療目的

一般的な治療方法

変形性関節症や骨軟骨損傷に伴うBML(骨髄異常陰影)の治療、特発性骨壊死の治療

外科的治療として、骨内にBMCを注射器で注入します。この治療は骨の再生医療「IOBP」などと言われています。

偽関節の治療(難治性骨折治療)

外科的治療として、骨折した骨と骨の間に人工骨とBMCを混ぜ合わせ、移植します。

手術の成績改善(腱板修復術や前十字靭帯再建術の治療成績改善)

外科的手術時に患部、再建組織にBMCを注入します。

骨と関節と筋肉の再生医療

以下のサイトでは患者さん向けに整形外科における再生医療について分かりやすく解説しています。

サイトはこちら▶︎

骨と関節と筋肉の再生医療

用語の説明

PRP(Platelet-Rich Plasma):日本語で多血小板血漿といい、血小板が多く含まれる血漿のことを指します。

BMC (Bone Marrow Concentrate):日本語で濃縮骨髄液といい、骨髄液に含まれる骨や血管を再生させる細胞や成長因子を含む様々な因子を濃縮し、赤血球から分離したものを指します。

Arthrexについて

Arthrexは、整形外科分野における製品開発やMedical Educationのリーディングカンパニーとして、グローバルに展開している医療機器メーカーです。”Helping Surgeons Treat Their Patients Better™.(外科医が患者により良い治療を提供できるよう支援すること)”を企業理念に掲げており、関節鏡分野における先駆者として低侵襲手術法を向上すべく、10,000以上の革新的な製品や手術手技を開発してまいりました。

Arthrex Japan合同会社について

Arthrex Japan合同会社は、米国フロリダ州に本社を持つArthrex Inc.の日本法人であり、スポーツ整形外科領域での治療ソリューションを提供しています。

[会社概要]

Arthrex Japan合同会社

代表者:皿澤 義隆

URL: www.arthrex.co.jp

設立:2009年7月

所在地:東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル28階

事業内容:医療機器・器械の製造/輸入/販売


本リリースに関するお問い合わせ先

メールアドレス: JPMarketing@Arthrex.com

電話番号: 03-4578-1000(代表/受付時間:9:00から18:00)

販売名

承認等番号

一般的名称

規制区分

機能区分

Angel cPRP/BMCシステム

30500BZX00054000

血液成分分離キット

クラスⅢ

非該当

※本リリースは、報道関係者の皆様に当社の活動内容に関する情報を提供することを目的として作成されています。一般の方への情報提供や製品の広告を目的としたものではありませんのでご了承ください。

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ビジネスカテゴリ
医療・病院
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会社概要

Arthrex Japan合同会社

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URL
https://www.arthrex.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都新宿区西新宿新宿NSビル28階
電話番号
-
代表者名
皿澤 義隆
上場
未上場
資本金
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設立
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