【老舗缶屋の挑戦】「いつか一緒におしゃべりしようね」親子の絆を深める缶”Sotto”新発売!
デザイン経営を取り入れた老舗下請け缶メーカーが、1年半の開発期間を経て、親から子への愛情がもっと伝わるような世界を願ってできた新商品”Sotto”(ソット)をつくりました。
年商が20年前の1/3まで落ち込み苦境に立たされる老舗缶メーカーが、6代目の跡取りを中心に一念発起、デザイン会社である株式会社プラグ(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:小川亮)と北欧デザインのプロデュースを手掛ける株式会社アンドフィーカ(本社:東京都目黒区、代表:今泉 幸子) とタッグを組み、フィンランド人デザイナーも招聘して缶の新たな価値の創出へ挑戦するものです。
側島製罐株式会社は、この度”Sotto”という子供の想い出を入れる専用の缶を新発売します。
20年で年商が1/3に減少し、苦境に立たされる老舗缶屋
側島製罐株式会社は、一般缶と呼ばれる乾物やお菓子等を入れる缶を製造しているメーカーです。これまではお中元やお歳暮などの需要が多く、長年安定した受注を確保することができていました。しかしながら、2000年に年商約15億円を達成したところがピークで、中国製品の台頭や原材料の高騰、代替品の普及などの影響もあり、それ以降は20年間連続で売り上げは減少、2020年には5億円を割り込み、非常に苦しい状況が続いていました。
6代目のアトツギが旗振りをして全員で理念を作り、デザイン経営へ踏み出す
2020年4月に代表取締役の石川浩章の長男である石川貴也が入社したことを契機に、大きな改革が始まりました。
自分たちの仕事の価値を見直してこの苦境から脱却すべく、社員全員とプロジェクトを進め、「Mission=世界にcanを」、「Vision=宝物を託される人になろう」という理念を策定し、デザインの要素を大きく取り入れてデザイン経営に着手し始めました。
「宝物を託される人になろう」というビジョンに基づき生まれた新製品”Sotto”
これまで缶は”製品の入れ物”としてその使命を全うしてきましたが、缶自体でもっと何か価値を作ることができないかということを突き詰めていきました。「宝物を託される人になろう」というビジョンを羅針盤とした商品企画の中で、弊社スタッフのアイディアをベースに出来上がったのが今回の新商品”Sotto”です。
デザインディレクションは株式会社プラグ、イラストデザインについては株式会社アンドフィーカが展開するスカンジナビアン・パターン・コレクションに所属するデザイナーのEveliina Netti(エヴェリーナ・ネッティ)氏が担当しました。
初めてのおしゃぶり、ファーストシューズ、へその緒、病院のリストバンド等、子供の大事な思い出はいろんな大きさいろんな形でたくさんありますが、それを余すことなく収納することができる大きさにサイズ設計しています。
また、デザインについては、フィンランド人の妻を持つ石川貴也の原体験を基に、動物を愛し、自然と共生し、子供が心豊かに育つフィンランドの文化から着想を得たものです。自然や動物をモチーフとしたイラストデザインで、親子愛や自然の素晴らしさを表現しているものです。
”Sotto”という名前に込めた想い
Sotto(ソット)という名前は「そっとしまう」「そっと見守る」という日本人らしい所作に由来します。
日本では欧米のように「I love you」といって親から子へ直接的に言葉で愛情を伝える文化はあまりありません。しかしながら、親から子供への愛情というのはどの国でも変わらないものです。親が子供の成長を見守り、想い出の品を大切にしまう姿というのは、きっと「I love you」という言葉と同じくらい愛情を子供に伝えられると思っていますし、それが日本人らしい愛情の伝え方だとも考えています。子育てが大変だと言われる日本において、子育てに追われる親がはっきりと言葉にできなくても、そっと見守る親の姿で子供に愛情を伝え、一つでも多くの家庭で親子愛が深められるように願って、「そっと=Sotto」という名前を付けました。そして、いつか子供が成長したときに一緒におしゃべりするのを夢見られるようなデザインを、子育て中の母親でもあるデザイナーEveliina Netti氏に書き下ろしてもらいました。
商品の概要
商品名 :Sotto(ソット)
サイズ :縦31.3cm×横23.2cm×高さ10.0cm
価 格 :1缶2700円(税別)
種 類 :3パターン
TUPA(トゥパ 青)
METSÄ(メッツァ 赤)
JÄRVI(ヤルビ 黄)
フタに子供の名前や年齢などを書くスペースを設けていて、自分の子供のためのオリジナルの想い出収納缶にしていただくことが可能です。
裏面にはフィンランド語で「あの日のこともこの日のことも、いつか一緒におしゃべりしようね」というメッセージが入っています。
子供の想い出を大切に保存する文化で親子の絆を深めたい
側島製罐 担当 石川貴也 コメント
缶は保存性が高く、大切なものを保管するのにとても適していると考えています。その缶の特性や本質的価値を活かして、子供の想い出を大事に保存していただけるような商品を開発しました。自分自身も去年子供が生まれたばかりですが、子育ては本当に大変な時間で、その過程は親の愛情無くしては成り立たないものだと思っています。毎日忙殺されてしまいがちですが、子供が大きくなった時に「こんなことあったんだよ」とおしゃべりできる日を夢見られるような仕組みがあれば、もっと親子の絆を深めることができると信じています。
また、30人程度の小さな会社で商品開発部やマーケティング室などもなく、これまで缶を作ることだけを生業としてきた弊社としては、自分たちでゼロから企画するプロセスは非常に険しい道のりでしたが、自分たちの手で少しでも世の中を良くすることがしたいという想いで1年半の大きな挑戦をやり切りました。ただ言われたものを言われたとおりに作るだけの下請け会社ではなく、自分たちが世の中に対して当事者意識を持ち、もっと明るい未来が作れるように、側島製罐では社員みんなでこれからも新たな挑戦を続けていきたいと考えています。
▶側島製罐株式会社について
社名:側島製罐株式会社
所在地:愛知県海部郡大治町西条字附田89
代表者:代表取締役 石川浩章
事業内容:一般缶の製造販売・プレス加工
資本金:4,900万円
創業:1906年4月
法人設立:1942年7月28日
▶株式会社プラグについて
社名:株式会社プラグ
所在地:東京都千代田区神田神保町1-3-5 冨山房ビル3F
代表者:代表取締役社長 小川亮
事業内容:パッケージデザイン開発、マーケティング・リサーチ、商品開発支援
資本金:6,100万円
法人設立:1982年5月1日
▶Eveliina Netti氏について
フィンランドのイラストレーター及びテキスタイルデザイナー。手描きとデジタルをミックスしたエブリデーアートを目指す。フィンランドのインテリアブランドVallilaの元デザイナーで、ベビーからファッションまで幅広いキャリアを持つ。
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