猫の変形性関節症に待望の新薬 「ソレンシア」2023年2月20日(月)販売開始
1歳以上*1の猫の約74%*2の猫に変形性関節症の疑いありしかし現状、診断・治療率はわずか2%*3
ゾエティス・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:加藤 克利)は、猫の変形性関節症(以下OA)に伴う疼痛の緩和を目的とした動物用医薬品「ソレンシア」を2023年2月20日(月)販売開始いたします。
「ソレンシア」は、2022年7月に国内製造販売承認を取得・発表して以降、獣医師、動物医療関係者、ペットオーナーから期待の声をいただいており、満を持しての販売です。
※使用には獣医師の処方が必要です。
米国においても2022年10月より「ソレンシア」による治療が増加中であり、今後猫の疼痛市場は拡大していくと予想されます。猫の痛みに対する社会的関心の高まりを現す一例として、「ソレンシア」は2022年度コンパニオンアニマルの新製品を表彰するBEST NEW COMPANION ANIMAL PRODUCT AWARD(主催 Harkit Connect)を受賞しました。今後「ソレンシア」は、国内においてもブロックバスター(画期的な薬効を有する新薬)として市場拡大に貢献して参ります。
弊社は、「猫の変形性関節症(OA)/痛みチェックリスト」の配布や、啓発サイトの公開(2023年3月中旬頃公開予定)等の積極的な啓発活動を通じて、猫の飼主様がOAについて理解を深められる機会を創造してまいります。
飼主様の約70%が猫に関節疾患があることを「知らなかった」と回答。飼主様が猫のOAに気づきにくい理由として、猫が高齢になったために活動量が減ったとの考えや、もともとの性格からあまり動かないと考える傾向が要因となっています。
※猫の飼主様を対象としたオンライン調査、n=800、2022年9月ゾエティス・ジャパン㈱調べ、マイボイスコム㈱実施
服部幸(はっとり ゆき)
獣医師。猫専門病院「東京猫医療センター」院長。
北里大学卒業後2年半の動物病院勤務を経てSyuSyu CAT Clinic院長に。
2012年東京猫医療センターを開院。
2014年JSFM(ねこ医学会)理事に就任、東京や大阪、名古屋などで様々なセミナー講演をおこなっている。
日々の治療を通して、猫の変形性関節症(OA)治療の難しさを痛感することが多くあります。
まず、猫のOAは発見が難しい病気です。OAの主訴が必ずしも「跛行(はこう)」を示すとは限らないからです。例えば、左右の足に同じ程度のOAが発症していると「跛行」ではなく、「元気消失」「運動低下」といった一般的な症状や、「毛繕いや爪研ぎをしなくなった」といった加齢性変化として認識される症状しか示さないことも多いのです。
次に、診断後の治療においても厄介です。なぜなら、OAを罹患しやすい高齢猫は慢性腎臓病(CKD)に罹患していることが多く、OA治療薬の一つである非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)を使用しにくいためです。さらに経口剤の投与や関節サプリメントの給与を毎日行うことは、猫や猫のご家族にとっても負担となります。
そのような中、CKD症例に使いやすく、月1回の皮下注射でOAの疼痛管理ができる抗NGF抗体薬(ソレンシア)は、OA治療に革命を起こしています。近い未来、この薬がOAで苦しむ猫にとっての救世主になることを期待しています。
国内製造販売承認を取得した2022年7月以降、獣医師を中心に多くの期待の声がよせられています。いよいよ日本において販売開始できることを大変嬉しく思います。日本でも多くの猫がOAで苦しんでいるものの、その治療率は約2%*3と大変低く、また飼主様が気づくことが難しいことから診断に至らず、猫が痛みを抱えたまま放置されているケースが多々あるというのが現状です。
ゾエティス・ジャパンは猫のOA治療薬を提供するだけではなく、獣医師の診断に役立つソリューションを提供してまいります。また、飼主様に対し、猫の日常動作の変化から痛みに気づくことができるよう、有用なツールを開発し、OA疾患啓発活動に取り組んでまいります。
2023年内には犬のOAに伴う痛みの革新的治療薬である「リブレラ」の国内販売も予定しております。動物医薬品業界のリーダーとしてさらに社会に貢献できるよう、引き続き全社一丸となって取り組んでまいります。
2021年には、弊社が販売する犬用のOAに伴う疼痛を緩和する治療薬である犬のOA疼痛治療薬「リブレラ」が受賞し、2年連続でゾエティスが開発した抗NGFモノクローナル抗体製剤が受賞に輝いたことになります。これはコンパニオンアニマルに対する医療に弊社の革新的な製剤が大きな影響を与えていることの現れです。
モノクローナル抗体製剤は、本邦の動物用医薬品(またはコンパニオンアニマル用薬)において弊社が2019年に国内で販売開始した犬アトピー性皮膚炎治療薬「サイトポイント(イヌ化抗イヌIL-31モノクローナル抗体製剤)」が皮切りとなりました。2018年に本庶佑(ほんじょ たすく)博士がノーベル医学・生理学賞受賞のきっかけとなったがん免疫療法薬「オプジーボ」もモノクローナル抗体製剤であることから、動物薬におけるモノクローナル抗体製剤の登場は大きな驚きと喜びをもって多くの獣医師や飼主様に受け入れられました。現在も「サイトポイント」は犬アトピー性皮膚炎の掻痒に対し、なくてはならない治療選択肢の一つとして需要は高まるばかりです。
痒みや痛みを引き起こす特定の分子を標的とするモノクローナル抗体製剤は、副作用リスクが少なく、より安全な長期管理を可能とする製剤です。弊社は、この革新的なテクノロジーを活用した薬を通じ、多くの猫と犬の幸福に貢献してまいります。
・製品特徴:猫の変形性関節症に伴う疼痛の緩和。1ヵ月に1回皮下投与。
・提供ルート(販路):動物病院への販売
※ゾエティス・ジャパンのニュースリリースは、弊社関連の情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。弊社の製品および開発品を推奨するものではなく、医薬品の宣伝や広告を目的とするものではありません。
注)
*1 n=101,年齢の中央値;9.78±5.77歳
*2 Taro Kimura, et al. Retrospective Radiographic Study of Degenerative Joint Disease in Cats: Prevalence Based on Orthogonal Radiographs. Front Vet Sci. 2020;7:138
*3 動物病院に勤務する獣医師を対象としたオンライン調査、n=200名、2021年7月、ゾエティス・ジャパン㈱調べ、㈱Zpeer実施
*4 2023年1月現在。猫用変形性関節症の鎮痛剤として
*5 一般社団法人ペットフード協会 令和4年全国犬猫飼育実態調査
*6 Hardie EM et al. Radiographic evidence of degenerative joint disease in geriatric cats: 100 cases(1994-1997). J Am Vet Med Assoc 2002;220(5):628-632.
「ソレンシア」は、2022年7月に国内製造販売承認を取得・発表して以降、獣医師、動物医療関係者、ペットオーナーから期待の声をいただいており、満を持しての販売です。
※使用には獣医師の処方が必要です。
- 猫の変形性関節症治療薬として、世界初*4・唯一の抗NGFモノクローナル抗体製剤 / 「ソレンシア」国内販売とその背景
米国においても2022年10月より「ソレンシア」による治療が増加中であり、今後猫の疼痛市場は拡大していくと予想されます。猫の痛みに対する社会的関心の高まりを現す一例として、「ソレンシア」は2022年度コンパニオンアニマルの新製品を表彰するBEST NEW COMPANION ANIMAL PRODUCT AWARD(主催 Harkit Connect)を受賞しました。今後「ソレンシア」は、国内においてもブロックバスター(画期的な薬効を有する新薬)として市場拡大に貢献して参ります。
- 猫の変形性関節症治療薬「ソレンシア」について
「ソレンシア」は猫の変形性関節症(OA)治療薬として、世界初*4・唯一の抗NGFモノクローナル抗体製剤です。NGF(神経成長因子)は慢性疼痛に関与するとされ、本剤はNGFと結合することにより、NGFが関与する疼痛シグナルの伝達を妨げ、OAに伴う疼痛を緩和します。モノクローナル抗体製剤は、従来OA疼痛緩和に使用されてきた非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)と異なる作用機序により、猫の肝臓、腎臓、消化器への負担を最小限に抑える治療薬です。
- 猫の変形性関節症の現状
弊社は、「猫の変形性関節症(OA)/痛みチェックリスト」の配布や、啓発サイトの公開(2023年3月中旬頃公開予定)等の積極的な啓発活動を通じて、猫の飼主様がOAについて理解を深められる機会を創造してまいります。
【左記:アンケート結果】
飼主様の約70%が猫に関節疾患があることを「知らなかった」と回答。飼主様が猫のOAに気づきにくい理由として、猫が高齢になったために活動量が減ったとの考えや、もともとの性格からあまり動かないと考える傾向が要因となっています。
※猫の飼主様を対象としたオンライン調査、n=800、2022年9月ゾエティス・ジャパン㈱調べ、マイボイスコム㈱実施
- 猫専門医 服部幸 先生より コメント
<プロフィール>
服部幸(はっとり ゆき)
獣医師。猫専門病院「東京猫医療センター」院長。
北里大学卒業後2年半の動物病院勤務を経てSyuSyu CAT Clinic院長に。
2012年東京猫医療センターを開院。
2014年JSFM(ねこ医学会)理事に就任、東京や大阪、名古屋などで様々なセミナー講演をおこなっている。
日々の治療を通して、猫の変形性関節症(OA)治療の難しさを痛感することが多くあります。
まず、猫のOAは発見が難しい病気です。OAの主訴が必ずしも「跛行(はこう)」を示すとは限らないからです。例えば、左右の足に同じ程度のOAが発症していると「跛行」ではなく、「元気消失」「運動低下」といった一般的な症状や、「毛繕いや爪研ぎをしなくなった」といった加齢性変化として認識される症状しか示さないことも多いのです。
次に、診断後の治療においても厄介です。なぜなら、OAを罹患しやすい高齢猫は慢性腎臓病(CKD)に罹患していることが多く、OA治療薬の一つである非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)を使用しにくいためです。さらに経口剤の投与や関節サプリメントの給与を毎日行うことは、猫や猫のご家族にとっても負担となります。
そのような中、CKD症例に使いやすく、月1回の皮下注射でOAの疼痛管理ができる抗NGF抗体薬(ソレンシア)は、OA治療に革命を起こしています。近い未来、この薬がOAで苦しむ猫にとっての救世主になることを期待しています。
- ゾエティス・ジャパン 代表取締役社長 加藤克利コメント
国内製造販売承認を取得した2022年7月以降、獣医師を中心に多くの期待の声がよせられています。いよいよ日本において販売開始できることを大変嬉しく思います。日本でも多くの猫がOAで苦しんでいるものの、その治療率は約2%*3と大変低く、また飼主様が気づくことが難しいことから診断に至らず、猫が痛みを抱えたまま放置されているケースが多々あるというのが現状です。
ゾエティス・ジャパンは猫のOA治療薬を提供するだけではなく、獣医師の診断に役立つソリューションを提供してまいります。また、飼主様に対し、猫の日常動作の変化から痛みに気づくことができるよう、有用なツールを開発し、OA疾患啓発活動に取り組んでまいります。
2023年内には犬のOAに伴う痛みの革新的治療薬である「リブレラ」の国内販売も予定しております。動物医薬品業界のリーダーとしてさらに社会に貢献できるよう、引き続き全社一丸となって取り組んでまいります。
- 2022年度 BEST NEW COMPANION ANIMAL PRODUCT AWARD 受賞について
2021年には、弊社が販売する犬用のOAに伴う疼痛を緩和する治療薬である犬のOA疼痛治療薬「リブレラ」が受賞し、2年連続でゾエティスが開発した抗NGFモノクローナル抗体製剤が受賞に輝いたことになります。これはコンパニオンアニマルに対する医療に弊社の革新的な製剤が大きな影響を与えていることの現れです。
モノクローナル抗体製剤は、本邦の動物用医薬品(またはコンパニオンアニマル用薬)において弊社が2019年に国内で販売開始した犬アトピー性皮膚炎治療薬「サイトポイント(イヌ化抗イヌIL-31モノクローナル抗体製剤)」が皮切りとなりました。2018年に本庶佑(ほんじょ たすく)博士がノーベル医学・生理学賞受賞のきっかけとなったがん免疫療法薬「オプジーボ」もモノクローナル抗体製剤であることから、動物薬におけるモノクローナル抗体製剤の登場は大きな驚きと喜びをもって多くの獣医師や飼主様に受け入れられました。現在も「サイトポイント」は犬アトピー性皮膚炎の掻痒に対し、なくてはならない治療選択肢の一つとして需要は高まるばかりです。
痒みや痛みを引き起こす特定の分子を標的とするモノクローナル抗体製剤は、副作用リスクが少なく、より安全な長期管理を可能とする製剤です。弊社は、この革新的なテクノロジーを活用した薬を通じ、多くの猫と犬の幸福に貢献してまいります。
- 製品情報
・製品特徴:猫の変形性関節症に伴う疼痛の緩和。1ヵ月に1回皮下投与。
・提供ルート(販路):動物病院への販売
- 会社概要
ゾエティスは、動物用医薬品、ワクチン及び診断検査を対象とした研究、開発、製造 及び販売を中心に事業を行い、遺伝子検査やバイオデバイス及びさまざまなサービスを提供する、世界で最大のアニマルヘルスカンパニーです。
※ゾエティス・ジャパンのニュースリリースは、弊社関連の情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。弊社の製品および開発品を推奨するものではなく、医薬品の宣伝や広告を目的とするものではありません。
注)
*1 n=101,年齢の中央値;9.78±5.77歳
*2 Taro Kimura, et al. Retrospective Radiographic Study of Degenerative Joint Disease in Cats: Prevalence Based on Orthogonal Radiographs. Front Vet Sci. 2020;7:138
*3 動物病院に勤務する獣医師を対象としたオンライン調査、n=200名、2021年7月、ゾエティス・ジャパン㈱調べ、㈱Zpeer実施
*4 2023年1月現在。猫用変形性関節症の鎮痛剤として
*5 一般社団法人ペットフード協会 令和4年全国犬猫飼育実態調査
*6 Hardie EM et al. Radiographic evidence of degenerative joint disease in geriatric cats: 100 cases(1994-1997). J Am Vet Med Assoc 2002;220(5):628-632.
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