人と企業に ”余白” のある未来を創造します。
このプレスリリースは、April Dreamプロジェクトに共感し、4月1日を夢があふれる日にしようとする事業者が、やがて叶えるために発信した夢です。
このプレスリリースは、April Dreamプロジェクトに共感し、4月1日を夢があふれる日にしようとする事業者が、やがて叶えるために発信した夢です。
YOHACKは、デジタルの力で社会的不平等のない世の中を目指します。
当社は、4月1日を夢を発信する日にしようとするApril Dreamに賛同しています。
このプレスリリースは「株式会社YOHACK」の夢です。
日本の社会課題とその解決のカギ
失われた30年と言われる「日本の衰退」は、失われた40年になろうとしています。ご存じの方も多いと思いますが、1989年の「世界時価総額ランキング」では、トップ20 社中14社を日系企業が占めていました。2023年時点では、トップ20社どころか範囲を30社に広げても1社も入っていない状況です。1991年に始まるいわゆる「バブル崩壊」以降、物的・人的投資を控え固定費を抑制することでデフレ経済を招きました。しかし、政策としての円安は国力が低下したことで過度に進行し、資源コストの上昇を招いています。結果、エネルギー価格も含め、物価は上昇し、消費者の購買力は低下しつづけています。(株)東京商工リサーチの「休廃業・解散企業」動向調査によれば、2023年の休廃業・解散件数は4万9788件で、前年対比で見ても0・3%増加し、過去最多を更新しています。同様に(株)帝国データバンクの全国企業「休廃業・解散」動向調査によれば、5万9105件となっており、前年対比で見ても10%増加し、4年ぶりに急増しています。統計の取り方にもよりますが、年間約5万~6万社が休廃業・解散へと追い込まれており、日本経済が減退している証左といえるでしょう。こうした日本経済の課題要因として常に語られる要因が「人口減少」です。事実、2011年から連続して記録されている人口減少に改善の兆しはありません。2022年10月、総務省が公表した人口推計によれば、比較可能な1950年以降で初めて、東京都を除く全道府県で人口が減少に転じました。
また、パーソル総合研究所の調べでは2030年までに644万人の労働力ギャップが発生し、労働需要7073万人に対して、労働供給は6429万人しか見込めないとの予測がされています(「失業者」を除く)。とくに大きなギャップが予測される業態は、サービス業や医療・福祉業であり、今後の少子高齢化に伴う労働需要の増加が予測されています。
同社はこれらの差分を解消するための策として、「労働人口の増加」と「生産性の向上」という2つの策を提示しています。しかし、外国人人材だけでなく日本人までもが、日本よりも高い労働賃金を求めて働く場所を国外へ移すケースが増えているという報道もあります。そのため、「労働人口の増加」における課題は「高賃金化」となります。ただ、こうした状況に対して労働人口を増やして労働力をカバーするという策は現実的なのでしょうか。
他方の「生産性の向上」は、2023年時点のOECDの調査によれば、加盟国38か国中、日本の労働生産性は30位で、日本の労働生産性=就業1時間あたりの付加価値は52・3ドル。これは、トップのアイルランドの154・1ドルの4割を切るほどにギャップがあります。
しかし、これは裏を返せば、アイルランドと比べて日本には、約6割相当もの労働生産性が向上できる余地、つまり「業務効率化の余力」があると言えます。
また、一人当たりの労働生産性は8万5329ドルでOECD加盟38カ国中31位。これは、ハンガリーやラトビアといった東欧・バルト海沿岸諸国とほぼ同水準。トップのアイルランド以外との比較からも見える、こうしたギャップは、「業務効率化」の十分な改善余地があることを示唆しているのではないでしょうか。
これらの視点で見た場合、日本の労働力ギャップ解消のためには、「労働人口の増加」「生産性の向上」の二者択一を "今" の延長線上で無理難題と捉えるべきではないはずです。そうではなく、「生産性の向上」一択へ向けて、集中的に突破口を見つけるべく課題解決に挑むことこそが、現実的な未来を切り拓く一歩に繋がると、当社は考えています。
ここまでお読みいただいた方には、日本における最大の社会課題は「少子高齢化」であり、解決のカギを握るのが「生産性の向上」であるということもご理解いただけたと思います。
社会の最小単位である『人』に目を向けてみる
ここで当社から提案があります。「社会の最小単位である『人』に目を向けてみよう」という提案です。
なぜなら、人材流出や少子化に伴う人口減少も労働力ギャップも、そもそもすべてが「人」に関することだからです。ビジネスの仕組みを一人ひとりの労働環境や働き方の改革と紐づけることによって、「日本の衰退」を止めるための課題を見出す目線の共有とその解決策を模索することが、今こそ必要です。「労働と対価が見合わない」「効率が悪くとも残業を推奨する組織文化がまかり通っている」「過酷すぎる業務で持続可能性が低い」といった声を聞くことも多いと思います。「社会に必要な仕事」に就きながらも「労働弱者」にならざるを得ないという側面は確かに存在し、日本衰退の真因がここにあると当社は考えています。
しかしながら、ヨーロッパ中心主義に端を発する経済合理性に追い詰められている労働弱者こそ、経営を支える主体であり、生産性向上の要だと考えてみてはどうでしょうか。すると、本来あるべき彼ら彼女らの労働環境の ”余白” をデジタルの力で生み出すことができれば、この国は足元から強くなっていくことができるのではないでしょうか。
デジタル化がいかにして労働弱者の環境を変え得るのか
ヘルスケア業界を見てみましょう。米国とは対照的に、日本では医療系のDXはまったくと言っていいほど進んでおらず、労働力ギャップが拡大しています。以前、「マイナンバーカードの保険証機能」が話題になりましたが、「問題点」しか聞こえてきませんでした。なぜならそこには、「何のために」「誰のために」が存在していないからです。医療現場はどうしても「医師」の目線で語られがちです。しかし、医療現場を支えているのは、看護師や薬剤師など、医療を必要とする患者と接する業務を担う「人」です。
一方で、医師の業務に関しては、製薬会社や医療関連企業のDXは進んでいます。ですが、それだけでは変革は起きません。たとえば、医師に代わって患者と密なコミュニケーションをとり、気づいたことがあれば医師に必要な情報を伝達しているのは看護師であり、医師の処方箋を確認して調剤や患者に対する服薬指導を行っているのは薬剤師であり、患者が日常的な医療施設を利用する際に発生している業務の大半はそうした人々が担っているのです。
そのほとんどがアナログなやり取りで行われています。医療に関わる業務が旧態依然としたアナログなやり取りによって行われ、人員が足りない、むしろ減っていく状況で労働環境は過酷さを増しています。つまり「社会的労働弱者」が誕生してしまうという社会問題の縮図が、ここに存在します。
病院経営の課題を語るとき、「人手不足」「経験者不足」という言葉しか出てきませんが、一人ひとりの「社会的労働弱者」の日々の仕事に眼差しを向ければ、「社会的労働弱者の労働環境をデジタルの力で改善する」ことで課題解決が可能になります。
ムダな業務がなくなる、個々人の過酷な労働環境が改善される、これにより雇用が促進されるかもしれない。また、個々の業務時間にゆとりができ、他の業務が担えるようになることも考えられる。1つの病院や1つの薬局の業務が変わる、さらにそれらがデジタルで結びつき、個々のムダな業務が解消され、データの活用により患者の利便性が向上する。つまり、医療現場のあらゆる場所と時間に ”余白” が生まれる。そうした未来絵図が見えてはじめて「マイナンバーカードの保険証機能」の有効活用が議論されるべきではないでしょうか。アイルランドより6割低く、東欧・バルト海沿岸諸国とほぼ同水準とされる日本人の労働生産性が、「社会的労働弱者」に目を向けたDX推進によって伸びしろを見出すことができるのです。
この国のすべての企業をソフトウェア企業に変貌させる
「すべての企業はソフトウェア企業である」。2014年にマイクロソフトの3代目CEOに就任したサティア・ナデラが、就任後しばらくしてから使いはじめた言葉です。「すべての企業」、つまりどの業界にも適用可能な、新たなテクノロジーがビジネスランドスケープを変容させていくことを示唆しています。この発言は、企業が生産性を向上させる、新しいビジネスモデルを開発する、コストを削減する、より良い顧客体験を提供するなど、企業活動の多くの点でソフトウェアとデータを活用する必要があることを世界中の経営者に気づかせたことで、注目を集めました。これにより、伝統的な「ハードウェア」企業でさえも、ソフトウェア開発とデータアナリティクスに力を入れるようになっていったのです。
そして2020年からのコロナ禍を通じて、欧米における企業変革としてのDX(デジタルトランスフォーメーション)は加速度を増しました。自動車メーカーは製造過程の自動化と製品のIoT化を進め、製造工程を水平統合から垂直統合へと切り換える動きを促進。ヘルスケアでは、診察・治療方針のAI化やオンライン診療による医療格差解消へと変革を推進しはじめました。これは、現在進行形の世界的潮流です。
では、伝統的な「ハードウェア」企業がソフトウェア企業へと変貌することはできるのでしょうか。その道筋は、中央省庁が提唱するデジタルガバナンス・コードの「DXの定義」を参照すると、「新規事業を通じた企業変革」だけのようにも読み解けます。しかし既存事業を守り、発展させてきた多くの日本企業にとって「新たな価値を創出する」ためには「既存のビジネスモデルや企業文化などの変革」も選択肢として存在するはずです。当社の考えでは、日本の企業・経営者が大切にしてきた「既存事業」からスタートすることではじめて、推進すべき自社独自のDXが浮かび上がり、自社の既存事業のデジタル化によって得られる「業界不問の競争力」に加え、現場の労働者レベルから企業の「生産性」を高められる未来があると考えています。「だからこそ、やらない手はない」と当社は考えます。
産業革命が手工業を工場生産に発展させ、やがて大量生産という社会的変革さえも起こしたように、第4次産業革命においてもデジタルの活用により大きな影響を受けているのは既存事業です。従来、既得権が競争優位性と成り得た市場に新規のプレーヤーが国境を越えて参入できるようになりました。「新規事業」と「既存事業」はまったく別のものではなく、「既存事業」に新しい価値で切り込んでいく「新規事業」もあれば、いくつかの「既存事業」を巻き込んで新しい価値を生み出す「新規事業」もあります。
そこで用いられる手段がDXです。何のために用いられるかと言えばデータ活用のため。あなたの会社のどこに「データ」はあるのか? それさえわかれば、大切な既存事業に新しい価値を与える自社にとっての「DX」が浮き彫りとなります。「データ」と聞いて臆する必要はありません。日本は「ものづくり大国」を自認し、その製品自体が顧客との接点を生み出してきました。製品そのものから顧客のデータを取る仕組みを古くから構築してきているのです。ここに大きな意味があります。なぜなら新規事業を生み出そうとする現在のデジタル先進企業は、「モノ」を持っていないケースが多いからです。既存事業には、顧客と結びついた膨大なデータが内包されていることに、多くの経営者が気づかないでいるのです。
その違いが「新規事業」を生み出す者と、「既存事業」に新しい価値を見出す者に異なる意味を与えるのです。そう言われてもまだピンと来ない方が多いかもしれません。そして、比較対象となる具体がなければ、未来を想像するのは、まだ困難でしょう。そこで、未来を想像するための具体例として「自動車産業の革命」について、簡潔に説明したいと思います。
自動車産業の未来像
1908年に「T型フォード」が誕生してから100年以上が経過した現在、自動車産業は「100年に1度」と言われる大変革の時期を迎えています。大量生産により「大衆のための自動車」として誕生した「T型フォード」は、わずかな時間で人々の暮らしと社会を変えました。その後も自動車は、ライフスタイルを先導する時代を映す鏡でした。競争と変化を体現しつづけてきた産業が、その歴史を覆すような構造変革の時代を迎えています。「CASE(ケース)」という単語を聞いたことがあると思います。自動車産業のデジタル革命を表す言葉です。
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C=コネクテッド
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A=オートノマス
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S=シェア&サービス
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E=エレクトリック
コネクテッドとは、自動車に搭載された通信機器やセンサによるIoT化が進み、自動車や周辺の状況、道路状況などのデータを取得し、インターネットを介して活用していくもの。オートノマスは運転の自動化のこと。つまり未来の自動車は、「常時ネットワーク接続されたスマートフォン端末のように変貌し、自動運転により人間は運転タスクから解放される。そして、車が提供する価値が所有から利活用のモビリティサービス(モノからコト)へと変容する。CO2を排出するガソリンから地球にやさしいクリーンエナジーへと動力源が移行する」ということを示唆しています。
そうしたこれからの自動車像の中には、自動車産業にデジタル革命を引き起こすいくつものトリガーが描かれています。デジタル化(ソフトウェア)、AI(自動運転技術を支えるGPU等の半導体)、クリーンエナジー(CO2や排出ガスゼロの新エネルギー)などです。そして、そうした技術を用いたモビリティプラットフォーム、半導体、モーター、サービスプラットフォーム、それらすべてを制御するのがソフトウェアなのです。
つまり、自動車産業におけるビジネス変革のコアには、ソフトウェアを中心としたビジネスのデジタル化があるのです。もはや自動車産業は、自動車を作って売るためだけでなく、新たに「モビリティ」と呼ばれる社会変革の担い手になろうとしているのです。
ソフトウェア企業へと変貌するためには『日本型デジタル戦略』が必要だ
2023年4月、トヨタは「新体制方針説明会」において、企業にとってのパーパスにあたるTMC(Toyota Mobility Concept)を公表しました。主に3つのフェーズが存在し、サービス範囲を順次拡大していく意向を示しました。
トヨタの方針から見えてきたことは、すべてのフェーズにおいて共通する課題はソフトウェア開発ということです。戦略として導き出したサービスの拡張においても移動に関わるデータ、つまりデジタル化が課題として存在します。産業変革の中心にいる企業が、不確実性の高い時代を生き抜く術は、商品のソフトウェア化とサービスのデジタル化です。
過去100年以上、自動車メーカーは、製造、販売、メンテナンスというループで稼ぐビジネスモデルでした。しかし、カーボンニュートラル宣言、コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻、中東情勢の悪化、そして「もしトラ」……。未来の不確実性が、自動車産業からモビリティ産業へと産業変革を加速させています。
産業変革は、世界中を巻き込むようなメガトレンドがあった上で、世界と社会の要請に応えるように起こってきました。産業変革が起こった後、必然的に企業変革も必要となります。前述したメガトレンドは、すべての産業に当てはまり、他人事ではないということをご理解いただけると思います。
ソフトウェアを中心としたビジネスのデジタル化、つまりDX推進の波に乗れなければ、産業そのものが我が国から消失する可能性すらあるのです。要するに、DXを推進していない企業は、消失の危機に瀕しているということを、強く認識する必要があります。とくに経済産業省が挙げている14の重要分野はDXが回避不可能な状況にあります。
この国のすべての企業をソフトウェア企業へと変貌させる。そしてその変化の波頭に乗るためには、世界を見渡し、世界を知り、未来を描くための「日本型デジタル戦略」を手にする必要があります。激変の最中にある自動車産業のトヨタのように、あらゆる日本企業がそうするときが、 ”今” なのです。
とはいえ、実際にデジタル戦略を策定するとなると戦略コンサルティングファームやIT/DXに強みを持つような企業に数千万から1億円程度の費用を支払い、戦略策定を依頼するケースがほとんどかと思います。ですがそのようなことが可能なのは、年商100億円を超えるような企業であり、そのような企業はほんの一握りしかなく、自社にフィットせずに業績に結びつかないというケースもよく耳にします。それ以外の日本の企業は全体の99・7%に及び、その中でも積極的な取り組みを考えている企業・経営者はほんのわずかにすぎません。しかしこの99・7%の企業をソフトウェア企業へと変貌させなければ、日本の衰退を止めることはできません。では、どうすればよいのでしょうか。
そこで当社は、99・7%の企業をソフトウェア企業へと変貌させるために、『日本型デジタル戦略』(クロスメディア・パブリッシング、2024年3月29日)を執筆することを決意しました。本書籍が、一人でも多くの経営者や経営幹部の方々の手にわたり、理性だけでなく、感性も持ち合わせた日本独自のデジタル戦略が描かれるきっかけとなれば、望外の喜びです。
しかし、それで終わりではありません。当社の役割は書籍を手に取っていただいた方々とともに、デジタルを通じて課題解決を担うソフトウェア企業への変貌を成し遂げてもらうことです。その先に労働環境の "余白" が生み出され、個人が「創造性」を取り戻し、モノが持つ「意味」を追求できる企業としての理想型があると信じています。
夢は心の内に秘めたままでは夢で終わってしまいますが、誰かと語り合うことで共通の目的となります。夢を語り合う者同士のミッションと成り得ると思うのです。「日本の衰退に歯止めをかける」ことをなし得るには、そのミッションをともに語り合える協働・共創者を得ることが、実現への第一歩となります。
「暗黙の枠組み」から飛び出せない人々、「日本の衰退に歯止めをかけるなんて夢物語だ」と思っている人々に、「人々が目を輝かせながら生きていくことのできる国」への変貌を期待することはできないでしょう。その役目を担うのは、当社とミッションをともに語り合える協働・共創者である "あなた" だということです。ソフトウェア企業へと変貌を遂げ、労働弱者も心に ”余白” を持てる明るい未来をともに創造しましょう。
「April Dream」は、4月1日に企業がやがて叶えたい夢を発信する、PR TIMESによるプロジェクトです。私たちはこの夢の実現を本気で目指しています。
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