製造業特化のAI現場帳票、ミライのゲンバがシードラウンドで1.74億円の資金調達を実施
製造現場向けの『現場の運用を変えない、AI現場帳票』の本格提供を開始
製造現場に特化した、AI電子帳票システム『ミライのゲンバ帳票』を提供する株式会社ミライのゲンバ(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤 哲太 以下、ミライのゲンバ)は、シードラウンドにて、DNX Venturesをリード投資家にデライト・ベンチャーズ、ANRI、ユナイテッド株式会社、モバイル・インターネットキャピタル、GxPartners、三菱UFJキャピタル株式会社を引受先とした資金調達を実施いたしました。調達した資金は、プロダクト開発および採用・組織体制の強化にあてる予定です。本資金調達により、製造現場のデジタル化をより一層推進し、製造現場のペーパーレス化・業務効率化を通じてモノづくり産業全体の発展に貢献します。
◼︎資金調達の背景と目的
製造業の現場では、依然として主な記録媒体が紙帳票です。2023年の当社が行った工場勤務者向けアンケート調査では70.1%の工場で紙帳票を利用と回答しています。
紙帳票の運用には多くの非効率が伴います。現場への配布、使用後の回収、エクセルへの転記やスキャン作業は多大な時間と労力を浪費しています。さらに、紙やエクセルに依存した帳票管理では必要なデータを迅速に検索・取得することが難しく、非効率な業務を招いています。加えて、データベースが形成されていないため、過去のデータを活用した生産改善が困難であり、経営戦略の立案や実行において重要なインサイトを得ることができません。
これらの課題により、生産性の向上やコスト削減といった経営課題の解決が遅れている状況です。
そこで、独自の帳票解析技術および現場向け手書きOCR技術を活用し、現場の運用を変えずに電子帳票への移行を実現する「ミライのゲンバ帳票」は、製造現場におけるペーパーレス化やデータ活用を実現し、DXを支援します。
■ミライのゲンバ帳票とは
『ミライのゲンバ帳票』は、製造現場の運用を変えずに、ペーパーレスを実現するAI電子帳票システムです。
サービスの提供開始から樹脂部品メーカー、発熱機械メーカー、切削加工機メーカー、金属加工会社など幅広い製造現場への導入を通じ、多くの製造現場のペーパーレス化・業務効率化に貢献しております。
特徴①:今使っている紙帳票を、AIがそのまま電子帳票化
様々な現場帳票のフォーマットを学習した独自AIを活用し、PDFデータ等から自動で電子帳票の作成を行うことが可能です。
これにより、ノーコードツールによるカスタマイズを不要にし、導入企業の運用コストを大幅に低減することが出来ます。
特徴②:手書き × ワンタップでキーボード不要な独自の記入UX
現場作業者の手書き文字を識別しながら記入のアシストを行う独自入力手法を提供しています。これにより、立ち仕事でタイピングが出来ない環境でも、複数種類のキーボードを入れ替えながら記入することが不要となり、紙のように直感的に、またAIを活用して効率的に記録を行うことができます。
特徴③:現場データをリアルタイムに可視化
記録された現場データをリアルタイムに可視化するダッシュボードを提供することで、現場の状況を遠隔から瞬時に把握することが可能になります。
特徴④:現場データをAIで自動集計・分析
記録された現場データの集計やグラフ作成、分析をAIに指示を出しながら自動で行うことが可能です。現在、こちらの機能はクローズドβ版として一部のお客様との実証実験を進めております。
■今後の展望
今回調達した資金は『ミライのゲンバ帳票』の開発および採用・組織体制の強化にあてる予定です。より複雑な運用をされている製造現場のデジタル化や、生成AIを活用した自動分析機能、他サービスとのAPI連携などを実現してまいります。
これにより、国内1,060万人(※)の製造業に従事する方々の業務から非効率を減らすと共に、製造業のDXによる競争力の向上を実現します。
※ 令和3年経済センサス活動調査より
■本ラウンドの引受先一覧
調達金額 :約1.74億円
引受先一覧:DNX Ventures、デライト・ベンチャーズ、ANRI、ユナイテッド株式会社、モバイル・インターネットキャピタル、GxPartners、三菱UFJキャピタル株式会社
資金用途:プロダクト開発、採用・組織体制の強化
■投資家からのコメント
DNX Ventures Managing Partner
マネージングパートナー兼日本代表 倉林 陽
プリンシパル 中野 智裕
この度、ミライのゲンバにリード投資させていただきました。毎日の製造現場で産まれる大量のデータは、経営に活用される可能性を秘めながらも、アナログな帳票管理の下にいまだ眠ったままでいます。製造現場とAI事業の経験を併せ持つ佐藤哲太さんから、製造現場にデータという武器をもたらす上で、強烈なFounder Market Fitと、業界のアップデートにかける爽やかな情熱を感じました。シード期を通じて現場と向き合い、プロダクトを磨いていけるように期待しております。
デライト・ベンチャーズ
マネージングパートナー 南場 智子
プリンシパル 永野 祐輔
弊社ベンチャー・ビルダーの起業支援プログラム「Vチャレ」において企画から初期プロダクト開発までご一緒させていただきました。
「ミライのゲンバ」に関してわたしたちが一番気に入っている点は、現場の業務をほとんど変えずにDXを実現するという所です。
佐藤さんの日本製鉄での経験が、製造現場のリアルを捉えたサービス展開に繋がっています。そこに新規事業立ち上げノウハウと持ち前の合理性、真摯な姿勢が事業の成長エンジンとなるでしょう。
私たちデライト・ベンチャーズは、これからも全力で応援します。一緒に未来を作っていきましょう!
ANRI
Senior Associate 金井 絵里花
日本が誇るモノづくりを、データの力で更に次のステージへ。
製造業のDX化に取り組むチャレンジはこれまでも様々あった中、ミライのゲンバは「現場を変えない」アプローチにこだわりを持って構築しています。ですが、それは簡単なことではありません。
佐藤さんの製造業への愛と期待を軸に持った粘り強い想いと、これまでの製造現場での経験やIT技術の理解から、何が必要で何をすべきかの解像度持って理解している深さに触れ、これは本当に変革を起こしてくれるのでは、と強い期待を持ちました。
その知見の幅だけでなく、仲間やパートナーを惹きつけるチャーミングで力強いリーダーシップと、スピードを持ってプロダクトを磨き込める佐藤さんとチームとご一緒できることとなり、とても楽しみです!製造業と、ミライのゲンバの成長へ力いっぱい応援していきます!
モバイル・インターネットキャピタル株式会社
Investment Partner
稲垣 泰仁
当社へシード期のタイミングで出資をさせていただき、仲間に加われたことを大変嬉しく思います。製造業界は、進まないDXを背景として効率的かつ効果的なQCDの改善が実行しにくい環境にあり、慢性的に労働生産性が低い状態となっています。顕在化しつつもなかなか解決の糸口を見出しにくい当該課題に対し、佐藤さんが有する解像度の高い業界課題への理解及び当該課題解決に向けた本質的かつ革新的なアプローチは、大変興味深いです。製造現場のデータをリアルタイムでデジタル化し、LLMの活用による高精度な分析を通じて労働生産性の向上を図る当該アプローチは、製造業界に大きな変革をもたらす可能性が十分あると捉えており、とても期待しています。日本の主要産業である製造業のプレゼンス向上に向け、佐藤さんが描く世界観を実現させるべく、これから全力で支援してまいりたいと思います。
ユナイテッド株式会社
投資事業本部 キャピタリスト/マネージャー 八重樫 郁哉
製造業の現場は、従事者の高齢化や労働人口減少により、DXによる業務効率化や労働生産性の向上が喫緊の課題となっています。
今までも多くの事業者が当該領域に参入しているものの、ツール導入に伴う現場の業務プロセスへの浸透性が低く、定着に至らないことが少なくありません。
「ミライのゲンバ」は、紙帳票と同じフォーマットでタブレットに手書きで記入できる電子帳票の提供により、従来の業務プロセスを変えることなくデジタル化を推進し、蓄積したデータで業務改善、事業機会の創出に寄与するプロダクトです。
今後さらにプロダクトの開発を進め、製造業の幅広い業務における労働生産性の向上を実現することを期待し、この度出資を決定しました。
ユナイテッドとしても、ミライのゲンバ社のさらなる成長に向け支援をしてまいります。
GxPartners LLP
代表パートナー 中原 健
DXという言葉が広がって久しいですが、製造業の現場ではまだまだ紙の帳票が日常的に使われており、効率化する余地は大きいと考えています。
「ミライのゲンバ帳票」は、現場で働かれる方にとって、これまでの慣れ親しんだオペレーションを変えることなくデジタル化を実現できる点、また活用できるデータを蓄積できる点において、これまでにないソリューションだと感じています。
我々GxPartnersは福岡・九州を拠点に活動しておりますが、九州の製造業の皆さんにもぜひ活用いただきたいプロダクトです。
ミライのゲンバが日本の製造業を再加速させる未来を信じています!
三菱UFJキャピタル株式会社
投資第二部 次長 潮田 俊介
人手不足・高齢化が進む製造現場において、業務効率化や省力化の必要性がますます高まってはいるものの、「まず何から手を付けたらいいのか」「システムは慣れるまで大変そう」という漠然とした不安・課題が存在していると思います。
ミライのゲンバ社が提供する帳票のデジタル化サービスは、製造現場における業務効率化の一丁目一番地。今まで難航していた製造現場の効率化・省力化を加速するものと感じ、出資を決意致しました。
今後MUFGリソースを活用して、「ミライのゲンバ」を作っていく為のサポートをして参ります。
■ 株式会社ミライのゲンバからのコメント
代表取締役社長 佐藤 哲太
この度、素晴らしい投資家の皆さんにご出資いただき、事業拡大が進められること、非常に嬉しく思います。
「未来の現場を増やす」というシンプルで、とても難しい課題に挑戦し、日本の製造業の復権に貢献していきたいと思います。
■採用ページのご案内
ミライのゲンバでは事業創りを共にチャレンジしてくださるメンバーを募集しています。詳しい採用情報については、弊社の採用ページをご確認下さい。
採用ページ:https://ripe-moustache-891.notion.site/f9dfd6516cd6429097a33a9e18dd0cd1?pvs=74
■株式会社ミライのゲンバについて
本社所在地: 東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟 22F SPROUND内
代表者 : 佐藤 哲太
設立 : 2023年9月13日
事業内容 : 製造業DX支援サービスの開発および提供
URL : https://mirai-genba.com/
■本件に関するお問い合わせ窓口
株式会社ミライのゲンバ 広報部
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