脳卒中患者の暮らしを「装具」でもっとアクティブに。高齢者施設や自宅へ義肢装具士が出張サービス。

高齢化社会の課題である「装具難民問題」を解決するため、装具ラボSTEPsが出張サービスを開始。

装具ラボSTEPs

生活期専門の装具製作所、装具ラボSTEPs(所在地:神戸市西区、代表:三浦奈月(義肢装具士))は2024年9月から高齢者施設や自宅への出張サービスを開始した。https://sogulabsteps.hp.peraichi.com

出張サービスの背景

厚労省によると要支援・要介護認定者数は過去最多の694万人となった。介護が必要な原因の二位が「脳卒中」であり、その割合は約16%。つまり、約111万人の脳卒中患者が後遺症により介護が必要な状態となり、この中には多くの装具ユーザーが含まれる。

一方で全国における装具(下肢)の購入件数を見ると年間約3万3千件となっており、脳卒中患者の約3%しか装具の作り替えを行っていないことがわかる。

このデータから、脳卒中患者の多くは退院後に不適切な状態で装具を使い続けて「装具難民」となっていることがうかがえる。この背景には、義肢装具士の人手不足や高齢者の孤立、老々介護の増加など少子高齢化に基づく様々な原因が考えられる。

そこで、装具ラボSTEPsは高齢者施設や自宅へ出向き、装具ユーザーの生活環境を知った上で、生活に適した装具を作製する出張サービスを開始した。積極的に訪問リハビリや通所リハビリスタッフ、ケアマネージャーと連携をとり装具難民の救済に努めている。

※装具難民とは障害を患う方が日常生活を送るために必要な装具が、壊れたりサイズが合わなくなった時に相談する先が見つからず、不適切な使われ方のまま放置されている状態をいう。

どちらも麻痺した足に装着することで、歩行をサポートする短下肢装具

装具ラボSTEPsの特徴

装具ラボSTEPsでは生活用の装具を専門に扱っており、装具を使う人とその介護者の生活の質を向上させることを目的としているので、一般的には軽視されがちな「デザイン性」「快適性」「装着しやすさ」に重点を置いているのが特徴だ。

装具の作製にあたって、身体状況の確認はもちろん、ユーザーの希望や介護者の困りごとを丁寧にヒアリングし、装具の仮合せ(オーダースーツで言う仮縫いの工程)と装着後の調整に時間を惜しまない。

また、身体の計測(採型)から設計、作製まで一貫して一人の義肢装具士が行うため、細部のこだわりまで徹底して作り上げている。

一方で、3Dスキャナを導入し石膏を使った手作業によるモデル修正を廃止したことで、作業工程にかかる時間を短縮し、環境負荷の少ない次世代のものづくりを実現した。

iPadにスキャナを取り付けて身体の計測を行う
取り込んだデータを3DCADで設計する

サービス詳細

出張サービスの依頼は主にホームページの問い合わせフォームから受け付けている。装具ユーザーや介護者からの依頼に限らず、リハビリスタッフや看護師、ケアマネージャーからの依頼も多く寄せられている。

問い合わせフォームでは装具の修理や新規作製、試着用装具のレンタル、他にも装具に関するちょっとした相談や質問にも応じている。

サービス提供エリア

現在は所在地(神戸市西区)から片道20㎞以内は無償で出張サービスを提供している。無償出張エリア外からの依頼の場合は、距離に応じた出張料が発生する。

担当者コメント

代表 三浦奈月(義肢装具士)

13年間義肢装具士の仕事を続けてきて、在宅における装具のアフターフォロー不足に大きな問題を感じていました。でも、ほとんどの義肢装具会社では日々の病院周りに忙しく、在宅にまで手が回りません。それなら、生活期(在宅)専門の会社を作ってみてはどうだろう、そう考えたのが起業のきっかけでした。

高齢化が加速する中で健康寿命をいかに伸ばしていくかは、重要な社会課題です。脳卒中患者の歩行を支える「装具」を適切にメンテナンスすることで、障害を負った後も活動の場を狭めることなく、生き生きと暮らせる社会を実現したいと思っています。

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会社概要

装具ラボSTEPs

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URL
https://sogulabsteps.hp.peraichi.com/
業種
医療・福祉
本社所在地
兵庫県神戸市西区美賀多台5-9-1
電話番号
090-6232-5179
代表者名
三浦奈月
上場
未上場
資本金
-
設立
2024年03月