「住宅ローンのボーナス払い」に関する実態調査|8割超が返済に不安、特に若年層で深刻化も

滞納が続いても「話し合いで解決できる」と4割が誤解、競売リスクへの認識不足が深刻

インプルーブメント株式会社

「住宅ローンのボーナス払い」に関する実態調査

首都圏を中心に任意売却サービスを提供するインプルーブメント株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役: 安達 真也)は、「住宅ローンでボーナス払いを利用している方」453名を対象に調査を実施しました。

その結果、約8割(80.8%)がボーナス払いに不安を感じており、特に若年層において返済への懸念が顕著であることが判明しました。

さらに、返済を滞納した場合でも「金融機関と話し合えば解決できる」「国や自治体が助けてくれる」と考える方が4割以上(41.7%)存在し、競売リスクへの認識不足が浮き彫りになりました。


調査の背景・目的

2024年以降の物価上昇や政策金利引き上げ、企業業績の不透明感など、家計環境の悪化が続く中、2025年夏のボーナスシーズンを迎えます。

住宅ローンのボーナス払いは"計画的な返済"の一環として普及していますが、ボーナス自体の不確実性や金利上昇リスクが増す中で、「今後もボーナス払いを継続できるか」「もしボーナスが減った場合にどうすべきか」への不安や相談が当社にも急増しています。

こうした背景から、ボーナス払い利用者の不安の実態、返済困難時の行動、競売回避策の認知状況について調査を実施しました。


調査結果サマリー

  1. 住宅ローンでボーナス払いを利用している方の80.8%が「不安を感じている」。20代では89.6%と、若年層で特に顕著。

  2. ボーナスが減額・カットされた場合、69.8%が「困る」と回答。ボーナス払いが返済額の2割以上を占める世帯では、約9割が大きな影響を受ける。

  3. 返済を滞納した場合でも「金融機関と話し合えば解決できる」(39.1%)、「国や自治体が助けてくれる」(2.6%)と、4割以上(41.7%)が楽観的な見通しを持っている。

  4. 実際に金融機関へ返済相談をした方は全体の18.6%にとどまり、約8割は「未相談」のまま問題を抱えている。

  5. 競売回避策の認知度が低い。任意売却を「よく知っている」方は13.0%にとどまる。

  6. 自由記述では「やめておけばよかった」「常に不安」など切実な後悔の声が多数寄せられた


調査結果詳細

1. 8割以上がボーナス払いに不安、若年層では約9割に

Q. 昨今の金利上昇や物価高を受け、住宅ローンのボーナス払いを続けることに不安を感じますか?(n=453)
  • 非常に不安を感じる: 146名(32.2%)

  • やや不安を感じる: 220名(48.6%)

  • あまり不安は感じない: 64名(14.1%)

  • 全く不安は感じない: 23名(5.1%)

全体の80.8%が何らかの不安を感じており、特に「非常に不安」と回答した方が3割を超える状況です。

【クロス集計】年代別・ボーナス払いへの不安度

【クロス集計】年代別・ボーナス払いへの不安度

20代の約9割(89.6%)が不安を感じており、若い世代ほど返済への不安が高い傾向が見られます。

2. ボーナス減額で7割が「困る」と回答、返済不能に直結するリスクも

Q. もし、ボーナスが想定より減額されたり、カットされたりした場合、住宅ローンのボーナス払いにどの程度影響がありますか?(n=453)
  • 非常に困る(返済が困難になる): 115名(25.4%)

  • やや困る(家計を切り詰める必要がある): 201名(44.4%)

  • あまり困らない(貯蓄の取り崩しなどで対応可能): 91名(20.1%)

  • 全く困らない: 46名(10.2%)

約7割(69.8%)が「困る」と回答。4人に1人は「返済が困難になる」という状況に陥る可能性があります。

【クロス集計】ボーナス払い割合別・減額時の影響度

【クロス集計】ボーナス払い割合別・減額時の影響度

ボーナス払いが返済額の20%以上を占める世帯では、約9割が「困る」と回答。ボーナス依存度の高さが、家計の脆弱性に直結していることが判明しました。

特に「20~30%」の層では88.5%、「30~40%」では89.3%と、影響を受ける可能性が高くなっています。

3. 4割以上が「滞納してもなんとかなる」と誤解、競売リスクへの認識不足が深刻

Q. もし住宅ローンの返済を滞納してしまった場合、最終的に自宅はどうなると思いますか?(n=453)
  • 強制的に家を売却させられると思う: 187名(41.3%)

  • 金融機関と話し合って解決できると思う: 177名(39.1%)

  • 国や自治体が助けてくれると思う: 12名(2.6%)

  • よく分からない/その他: 77名(17.0%)

「金融機関と話し合って解決できる」(39.1%)と「国や自治体が助けてくれる」(2.6%)を合わせると、41.7%の方が楽観的な見通しを持っています。

さらに「よく分からない」を含めると、約6割が競売リスクを正しく認識していない可能性があります。

4. 8割超が「未相談」の状態、問題を抱え込む傾向が顕著に

Q. これまでに、返済額やボーナス払いの変更など、住宅ローンの返済計画の見直しを金融機関に相談したことはありますか?(n=453)
  • 相談したことはない: 256名(56.5%)

  • 相談を検討したが、実際にはしていない: 113名(24.9%)

  • 相談したが、条件は変わらなかった: 46名(10.2%)

  • 相談したことがあり、条件が変更された: 38名(8.4%)

8割以上(81.4%)が実際の相談に至っておらず、問題を抱えたまま放置している実態が確認されました。

5. 競売回避策の認知度は依然として低く、「任意売却」を知らない方が約4割

Q. 住宅ローンが払えなくなった際の競売を回避する方法として、「任意売却」という手段があることをご存知でしたか?(n=453)
  • よく知っており、内容も理解している: 59名(13.0%) 

  • 言葉だけ聞いたことがある: 222名(49.0%) 

  • 全く知らなかった: 172名(38.0%) 

任意売却を「よく知っている」は13.0%にとどまり、競売回避策の認知不足が明らかとなりました。

 

任意売却は、競売と比べて市場価格に近い価格で売却できる可能性が高く、残債の圧縮や引っ越し費用の確保など、債務者にとってメリットの大きい仕組みです。

 

しかし、この重要な選択肢が十分に認知されていないことで、多くの方が最悪の事態(競売)に至るまで有効な対策を取れない可能性があります。

6. 返済困難時の対策、6割以上が「貯蓄の切り崩し」に依存

Q. もし、ボーナス払いが困難になった場合、どのような対策を検討しますか?(n=453、複数選択)
  • 貯蓄や資産を切り崩して返済する: 282名(62.3%)

  • 金融機関に返済計画の見直し(リスケジュール)を相談する: 127名(28.0%)

  • 特に何もしない/どうすれば良いか分からない: 52名(11.5%)

  • 自宅の売却を検討する: 36名(7.9%)

  • 親族や知人からお金を借りる: 29名(6.4%)

  • カードローンなどで一時的に借り入れをする: 24名(5.3%)

多くが貯蓄の切り崩しに頼る一方、約11.5%が「どうすれば良いか分からない」と回答。適切な解決策を知らないまま、問題が深刻化するリスクが懸念されます。

なお、リスケジュール(返済条件の見直し)は、金融機関と協議して返済期間の延長や一時的な返済額の減額を行う手段です。早期の相談により、家計への負担を軽減できる可能性があります。

7. 自由記述から見える切実な声

本調査では「住宅ローンのボーナス払いに関する不安や具体的なエピソード」を自由記述で尋ねました。235名(51.9%)から回答があり、内容別に分類すると以下の傾向が見られました。

「この1年で金利が2倍あがったので、このペースで変動すると今後の支払いが厳しくなる」(20代・女性)

「正直、ボーナス払いは『本当に出るのか?』っていう不安が常にある」(30代・女性)

「ボーナス払いにしなければよかったなと夏と冬思うことがめちゃくちゃある」(30代・女性)

「今後、子供にもお金がかかってくるので、ボーナスは極力貯金にまわしておきたい」(30代・男性)


当社代表コメント・考察

インプルーブメント株式会社 代表取締役 安達 真也

今回の調査では、住宅ローンのボーナス払いが8割以上の方にとって大きな不安要因となっている実態が明らかになりました。特に20代では89.6%が不安を感じており、若年層ほど深刻な状況にあります。

自由記述では「やめておけばよかった」という後悔の声が多数寄せられ、ボーナスの不確実性に対する根深い不安が浮き彫りになりました。

さらに深刻なのは、返済を滞納した場合でも「金融機関と話し合えば解決できる」「国や自治体が助けてくれる」と考える方が4割以上(41.7%)存在することです。

実際には、住宅ローンを5~6ヶ月以上滞納すると、金融機関は抵当権を実行し、裁判所による競売手続きが開始されます。競売では市場価格の6~7割程度での売却となる可能性が高く、多額の残債を抱えるリスクがあります。

ボーナスは企業業績に左右される不確実な収入であり、8割以上が金融機関への相談に至っていない現実と、任意売却の認知度がわずか13%という結果は、多くの方が適切な解決策を知らない状況を示しています。

重要なのは、不安を感じたら早期に行動することです。任意売却やリースバック(売却後も住み続けられる仕組み)など、様々な解決策があります。「まだ大丈夫」と思っているうちに、専門家への相談をお勧めします。


調査概要

調査名

「住宅ローンのボーナス払い」に関する実態調査

調査主体

インプルーブメント株式会社

調査期間

2025年6月12日〜6月22日

調査方法

インターネット調査(自社調査)

調査対象

20代以上で、住宅ローンの返済にボーナス払いを利用している方

有効回答数

453名

年代分布

20代/12.8%、30代/35.1%、40代/30.7%、50代/17.4%、60代以上/4.0%

世帯年収分布

400万円未満/13.2%、400~600万円未満/29.6%、600~800万円未満/29.4%、800~1,000万円未満/15.9%、1,000万円以上/11.9%

本調査データは、プレス・メディア等での二次利用が可能です。引用の際は「インプルーブメント株式会社」等のクレジット表記をお願いいたします。

リンクが許される媒体の場合は、当社Webサイトへのリンクも付記していただけると幸いです。


会社概要

当社は、首都圏を中心に任意売却サービスを提供し、住宅ローンの返済でお困りの方を支援する不動産の専門企業です。

会社名

インプルーブメント株式会社(サービス名: 未来改善パートナーズ)

所在地

〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル 11階

代表者

代表取締役 安達 真也

事業内容

任意売却に関する総合支援

URL

https://i-m-p.co.jp/

当社サービスの特長

1. 任意売却・競売回避に特化

20年以上・累計5,000名超の解決実績。離婚や相続、複雑な債権整理等のケースにも対応。

2. ワンストップ対応

弁護士・司法書士・税理士など各専門家と連携し、法務・税務・債務整理まで一括でサポート。

3. 任意売却後の生活再建まで伴走

リースバックや転居先の紹介、残債務の交渉など、売却後も長期的に支援。

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インプルーブメント株式会社

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URL
https://i-m-p.co.jp/
業種
不動産業
本社所在地
東京都港区新橋 2丁目16−1 ニュー新橋ビル 11階
電話番号
03-6807-5641
代表者名
安達 真也
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年10月