鉄製廃材をゴルフ用ボールマーカーへアップサイクル。2025年度サーキュラーエコノミー補助事業化支援に採択されました。
自動車部品製造時に発生する鉄製端材のリサイクル処理量を削減し、CO2排出抑制と資源効率向上を同時に実現。12月に開催された『エコプロ2025』にも出展致しました。

当社が製造する四輪車用電動パワーステアリング部品(以下スペーサー)の製造工程では、年間約24トンの端材が発生しています。通常、この端材は電炉で溶解し鉄材として再利用されますが、その過程で多量のCO2が排出され環境負荷が生じています。


そこで、この状況を食い止めるべく考案したのが、廃材を別なものに生まれ変わらせ有効利用してもらい、資源効率と環境配慮を両立させようというものです。
先ず、このスペーサーの端材形状をそのままを生せないものか模索したところ、サイズ感が類似しているゴルフ用のボールマーカーに着目しこれを商品化することを発案し、埼玉県産業振興公社補助事業化支援に申請しこれが採択されました。

上記公益財団法人内に組織されている『サーキュラーエコノミー推進センター埼玉』は、埼玉県内に拠点を置く企業に対して、循環経済(サーキュラーエコノミー)の取組みを広く支援しています。
この度の補助事業化支援補助金採択の経緯ですが、従来の『作って、使って、捨てる』といった線形の経済(リニアエコノミー)を見直し、廃棄物を出さないことを前提にそれを有効利用してアップサイクルしていく戦略を評価していただいたものです。
商品化に向けて最初に大きな課題となったのが、鉄材であるが故の錆発生の問題です。そこで、防錆目的と付加価値を両立させる手段として、加飾による表面処理を施工する事としました。
その加工法としては、鍍金・塗装・コーティングの3種類を選択し、尚且つ、そこに企業ロゴや名前等をレーザー刻印する事も対応可能にしました。

ゴルフマーカー市場に於いては、専門店や各種ECサイト、あるいはゴルフ場で無償配布されるプラスチック製マーカー等様々ですが、このマーカーの一番の特徴は、鉄廃材をそのままの形状で再利用している点です。
国内のゴルフ用品市場は2022年度の3,092億円、翌2023年度は3,184億円と高水準を維持しており、さらに2030年にかけては年平均2.6%の成長が見込まれ、市場ターゲットとして大いに期待の持てるものと確信しております。
本事業における波及効果としては、これまで当たり前のようにスクラップ処理をしてきた金属端材が、
実は何ら追加工をせずに、全く異なるものに生まれ変わるという発想のモデルケースとなり得る可能性を秘めているという事に他なりません。

取り急ぎ、この取り組みを広く知って頂く為に『エコプロ2025』に出展し、お立ち寄り下さった多くの企業及び個人様にご賛同を頂きました。加えて、アンケート調査を実施したところ、3日間で101件の回答が得られ、そのうち約40%が何らかの形で『使ってみたい』という結果になりました。


その結果から、企業ゴルフコンペ及び、CSR活動の記念品・ノベルティとしての活用が想定され、環境配慮型の金属廃材製ゴルフマーカーとしての差別化が図れるものと考えます。
今後は、マーカーに留まらず、他のゴルフ用品や生活雑貨などにも挑戦し、さらには、販路をゴルフ業界以外の記念品・イベント市場にも拡大していきたいと考えています。

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