新型コロナによる在宅勤務や社会不安から「アルコール依存症」を増やさない・早期改善のためにできること。
「アルコール依存症だと自覚した瞬間」「アルコール依存症の見分け方」「飲酒量を減らすためにできる10のこと」
▼在宅勤務とアルコール
アメリカのアルコール依存症支援団体Alcohol.orgが3000人のアメリカ人労働者に対して行った調査によると、例えばカリフォルニア州とニューヨーク州では対象となった労働者の38%が「在宅勤務中に飲酒している」と回答しています。また、全回答者の1/3以上が1人でいる時には飲酒量が増えると答え、1/5の回答者が隔離に備えてアルコールを備蓄したと回答しています。
Drinking Alcohol When Working from Home
https://www.alcohol.org/guides/work-from-home-drinking/
一般財団法人ワンネス財団では、現在入所・通所しながらアルコール依存症の回復に取り組む方々25名にアンケートを取り、現在依存症に苦しんでいる方やその周りの方に向けたメッセージとしてまとめました。
多くの方には不必要な情報かもしれません。ただ、近くにいる方が人知れず苦しんでいるかもしれません。このような状況ですので、1人でも多くの 依存症ご本人や周囲で苦しんでる方々へ情報が届きましたら幸いです。
▼自身がアルコール依存症だと自覚した瞬間は。
お酒を飲んでからでないと動けなくなってしまった。
二日酔いを「迎え酒」で紛らわしていた。
夜だけではなく、朝からお酒を飲み出してしまった。
一週間分として買いだめしたお酒をその日に飲みきってしまった。
ブラックアウト(意識を失う)して、気付いたら知らない場所にいて、どうやってたどり着いたかも記憶にない。
お酒のために、人との関係や気持ちを踏みにじってしまった。
飲んで八つ当たりをしていた。楽しいお酒が飲めなくなった。
楽しかった飲み会から自宅に戻り、1人でもう一杯 と飲み始めた瞬間「ほっ」としている自分がいた。無理に明るく振る舞って楽しいと錯覚させていたんだと思う。
ブラックアウトするまで、お酒を飲むのが止められなかった。
好きだと思っていたお酒なのに「銘柄」を選ばなくなった。安くてポーションの大きいものや料理酒でもよくなってしまっていた。
氷や水、炭酸を入れて飲まなくなった。味はどうでもよかった。
美味しさや雰囲気じゃなくて、酔いだけを求めるようになった。
お酒なしには生きていられない自分に気付いた。
▼大酒飲みとアルコール依存症はどう見分けられるか。
「予定あるからこの辺で帰るわ!」と飲み会の途中で切り上げられるのは大酒飲み。アルコール依存症は中座できない場合が多い。
飲むタイミングをコントロールできない。こそこそ隠れてでもアルコールを摂取してしまう。赤くなるのをごまかすためにファンデーションを塗ったり、酒瓶からペットボトルに移し替えて持ち歩いたりしていた。
仕事が終わって、家に帰るまでお酒が我慢できない。
大酒飲みは食事と一緒に飲む。アルコール依存症者はお酒だけを飲む。その理由は、ご飯を食べた分、お酒が入らなくなってしまうから。
お酒のせいで、生活や人間関係に支障がでているかどうか。
▼飲酒量を減らすためにできる10のこと
回復に取り組む本人たちの経験談や、一般財団法人ワンネス財団における回復の知見、また、ペンシルベニア大学のマーティン・セリグマン博士の提唱するウェルビーイングに関する「PERMA理論」を参照し、「飲酒量を減らすためにできる10のこと」をまとめました。
・Positive Emotion/ポジティブな気持ち
・Engagement/没頭すること
・Relationship/よい人間関係
・Meaning/意義や意味を感じること
・Acomplishment/上達している感覚
カーテンを開けて、朝日を浴びてみる。窓を開けて風の冷たさを感じてみる。
お風呂に入り、歯を磨き、部屋を掃除してみる。リズムが変わって、血行も良くなります。
家にいる時も身だしなみを整えてみる。ヘアセットやお化粧、寝間着を着替えるなど。
ストレッチやランニング、ヨガなど身体を動かしてみる。
自分で料理をつくってみる。ご飯を食べるから、自然とお酒の量が減る。
一緒にお酒をやめる仲間を見つける。
尊敬できるロールモデルを見つける。
寂しい、孤独、不安、お酒のことは言えなくても、そんな気持ちが共有できる仲間を見つける。
1つじゃなくて、3つ以上のコミュニティに所属してみる。
飲酒のメリットとデメリットを書き出して、そのリストを誰かとシェアしてみる。
回復に取り組む方々は、「自分だけが苦しいんだと思っていた。自分以外にも苦しんでいる人がいることを知ってホッとした。その瞬間、少し前が見れるようになった。」と口を揃えていました。
▼AUDIT(Alcohol Use Disorders Identification Test)
最後に、世界保健機関により作成されたAUDIT(Alcohol Use Disorders Identification Test)をご紹介します。過去1年間の飲酒状況についてそれぞれの質問で最も近い回答を選んでください。カッコ内は点数です。
アルコール依存症かどうかのチェックシートはこちら
( https://oneness-g.com/alcohol/index.html )
▼アルコール依存症患者の周りの方へ
本人に自覚がない場合や、一見反省したように見えたからといって、飲酒を許してしまうことは逆効果です。適切な治療・回復のプロセスを踏んでいくことが重要です。
また、アルコール依存症には、暴力をふるったり、ふるわれたりという問題を併発している場合も多いです。私たちでも、周りの誰かに対してでも大丈夫です。「助けて」という声を待っています。生きて、連絡をください。
・相談ダイヤル:0120-111-351
・メール:sos@oneness-g.com
・LINE:https://line.me/R/ti/p/%40amf5585p
▼一般財団法人ワンネス財団/概要
一般財団法人ワンネス財団は、依存症の経験者たちが中心となり、治療共同体運営や、理解促進活動などに取り組む団体です。薬物・アルコール・ギャンブル依存をはじめ、女性専門支援やゲームを始めとする未成年依存症、依存症家族の支援、引きこもりなどの問題を抱える少年少女・ひとり親支援など、幅広く社会のセーフティネットを構築することを使命に活動しています。
・法人名:
一般財団法人ワンネス財団
・HP:
https://oneness-g.com/
・グループ本部:
奈良県大和高田市東中2-10-18
・拠点:
北海道/横浜/茅ヶ崎/名古屋/奈良/大阪/沖縄
・グループ共同代表:
伊藤宏基 / 三宅隆之
【本リリースに関するお問い合わせ先】
ONENESS GROUP 担当
0745-24-7766 / info@oneness-g.com
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