AI×バイオ生産で環境と経済の両立を目指す株式会社digzyme、プレシリーズAによる資金調達を実施
バイオインフォマティクスのプラットフォーム技術で高付加価値化合物生産及び環境負荷低減に向けたさまざまな開発パイプラインを立ち上げ
2021年7月30日、バイオインフォマティクスで物質生産プロセスに変革を起こし環境と経済を両立する株式会社digzymeはDEEPCORE、ANRI、Plug and Play Japanらに対する第三者割当増資により約1.5億円を調達を実施いたしました。これらの資金は、技術開発強化、及びこれを活用した複数の開発パイプラインの立ち上げに充てられます。
株式会社digzymeは、「バイオインフォマティクスで物質生産プロセスに変革を起こし環境と経済を両立する」をミッションに、2019年8月に設立した東工大発ベンチャー(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000050097.html)です。新規の酵素探索や反応経路探索が可能なプラットフォーム「digzyme Moonlight」を展開し、すでに複数企業との共同研究を実施しています。
○バイオプロセスは環境への配慮により変化する産業構造に対しての強力なソリューション
近年、持続開発な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)やESG投資(Environmental, Social, and Corporate Governance)に代表されるように、企業のさまざまな活動において環境への配慮が求められる時代に突入しつつあります。従来の石油化学品に大きく依存したものづくり業界では特に影響が強く、産業構造の転換が起こると予想されています。環境への取り組みが比較的進んでいる先進国の一部の企業は、すでに事業全体のCO2の排出量などの具体的な実績値を公開し、経済的な指標だけでなく環境への配慮をも自社の価値として訴えています。
バイオプロセス及びその生産物であるバイオ化学品は、物質生産における環境負荷を低減するソリューションとして期待されており、今後の産業構造の転換の中心になっていくと考えられます。2021年、自動化や機械学習を用いたバイオファウンダリーを擁する2社の米国ユニコーンベンチャーがIPOを果たし、注目も大きくなっています。
一方で、産業化に耐えうるバイオプロセスを開発するのは依然として困難であり、特に開発初期の段階では人間の経験や偶然に頼っている割合が大きく、さらなる最適化技術が求められています。当社は、そのソリューションとして、生命科学と情報科学の融合領域であるバイオインフォマティクスを中心としたプラットフォーム技
○第三者割当増資により約1.5億調達
2021年7月30日、当社はDEEPCORE、ANRI、Plug and Play Japanらに対する第三者割当増資により約1.5億円を調達しました。本資金は酵素開発のプラットフォームの強化として、収率を向上させるための酵素改変技術の拡張と、これを活用した具体的な開発パイプラインの立ち上げ研究に使用されます。
○2021年度に複数の開発パイプライン立ち上げ及び酵素探索研究を予定
今回調達資金を用いて、すでに以下の2つのバイオプロセス、酵素開発に着手しております。他にも数本の開発パイプラインを立ち上げ予定です。共同開発として企業・アカデミアとの連携を強化していきます。
■カンナビジオール合成
カンナビジオール(CBD)は大麻草のリラックス成分として近年注目され、市場が急成長している化合物です。大麻草にはテトラヒドロカンナビノール類(THCs)という陶酔感をもたらす向精神作用物質が含まれているため厳しく取締が行われていますが、一方でそのような作用のない、リラックス効果や癲癇治療効果があるカンナビノール類(CBDs)に関しては合法化が進んでいます。
すでに複数の企業がCBD合成系の開発をしていますが、経済的コストの低い持続的な生産には至っておらず、高収率化が課題となっています。また、CBDsとTHCsは1種類の酵素の微妙な違いにより合成経路が分岐するため、純粋なCBD合成には厳密な制御が必要になります。日本国内で、CBD製品の中に微量なTHCが混入が確認され販売が停止された例もあります。当社は酵素開発技術を活かし、これらの課題の解決に取り組みます。
■リグニン分解
生物資源として注目されている木質バイオマスは、主にセルロース・ヘミセルロース、及びリグニンからなります。多糖類であるセルロース・ヘミセルロースは分解がし易く、すでにバイオエタノール等さまざまなバイオ化学品の製造の原料に用いられています。一方で、芳香族ポリマーのリグニンは分解が非常に難しく、製紙過程に残渣として残ったり、事前に化学薬品やエネルギーを消費して分解する必要があるなどの課題があります。木質の約30%を占めるリグニンをバイオマス利用することができれば、非常に高い経済・環境的価値を生み出すと考えられます。
また、リグニンはその難分解性とは裏腹に、うまく分解できれば、さまざまな高付加価値なバイオ化学品の製造に利用できる可能性を秘めています。リグニンの分解酵素としてはカビの一種である白色腐朽菌のもつリグニンペルオキシダーゼ等が発見されていますが、反応速度の面で実用化への課題があります。当社ではさらに広い遺伝子資源の中から有効な酵素を探索し、さらに改変を行うことで、高効率なリグニン分解系の開発に着手します。
○共同研究・委受託契約で「digzyme Moonlight」がご利用いただけます
当社の酵素探索プラットフォーム「digzyme Moonlight」は、共同研究を通じて解析サービスを提供しており、今後は委受託契約を含めて提供していきます。
https://www.digzyme.com/
設立:2019年8月
代表取締役:渡来直生
所在地:東京都文京区本郷5−25−18ハイテク本郷ビル1F
事業内容:バイオインフォマティクスを基盤技術とする酵素開発。現在、化合物のバイオ生産のための酵素と反応経路を探索・提案するプラットフォーム「digzyme Moonlight」を開発している。
問い合わせ先: https://www.digzyme.com/contact
○バイオプロセスは環境への配慮により変化する産業構造に対しての強力なソリューション
近年、持続開発な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)やESG投資(Environmental, Social, and Corporate Governance)に代表されるように、企業のさまざまな活動において環境への配慮が求められる時代に突入しつつあります。従来の石油化学品に大きく依存したものづくり業界では特に影響が強く、産業構造の転換が起こると予想されています。環境への取り組みが比較的進んでいる先進国の一部の企業は、すでに事業全体のCO2の排出量などの具体的な実績値を公開し、経済的な指標だけでなく環境への配慮をも自社の価値として訴えています。
バイオプロセス及びその生産物であるバイオ化学品は、物質生産における環境負荷を低減するソリューションとして期待されており、今後の産業構造の転換の中心になっていくと考えられます。2021年、自動化や機械学習を用いたバイオファウンダリーを擁する2社の米国ユニコーンベンチャーがIPOを果たし、注目も大きくなっています。
一方で、産業化に耐えうるバイオプロセスを開発するのは依然として困難であり、特に開発初期の段階では人間の経験や偶然に頼っている割合が大きく、さらなる最適化技術が求められています。当社は、そのソリューションとして、生命科学と情報科学の融合領域であるバイオインフォマティクスを中心としたプラットフォーム技
術を提供し、開発コストを下げ、多様なバイオ化学品を生み出すことで、より広い市場に対してバイオプロセス・バイオ化学品の導入を可能にします。
○第三者割当増資により約1.5億調達
2021年7月30日、当社はDEEPCORE、ANRI、Plug and Play Japanらに対する第三者割当増資により約1.5億円を調達しました。本資金は酵素開発のプラットフォームの強化として、収率を向上させるための酵素改変技術の拡張と、これを活用した具体的な開発パイプラインの立ち上げ研究に使用されます。
○2021年度に複数の開発パイプライン立ち上げ及び酵素探索研究を予定
今回調達資金を用いて、すでに以下の2つのバイオプロセス、酵素開発に着手しております。他にも数本の開発パイプラインを立ち上げ予定です。共同開発として企業・アカデミアとの連携を強化していきます。
■カンナビジオール合成
カンナビジオール(CBD)は大麻草のリラックス成分として近年注目され、市場が急成長している化合物です。大麻草にはテトラヒドロカンナビノール類(THCs)という陶酔感をもたらす向精神作用物質が含まれているため厳しく取締が行われていますが、一方でそのような作用のない、リラックス効果や癲癇治療効果があるカンナビノール類(CBDs)に関しては合法化が進んでいます。
すでに複数の企業がCBD合成系の開発をしていますが、経済的コストの低い持続的な生産には至っておらず、高収率化が課題となっています。また、CBDsとTHCsは1種類の酵素の微妙な違いにより合成経路が分岐するため、純粋なCBD合成には厳密な制御が必要になります。日本国内で、CBD製品の中に微量なTHCが混入が確認され販売が停止された例もあります。当社は酵素開発技術を活かし、これらの課題の解決に取り組みます。
■リグニン分解
生物資源として注目されている木質バイオマスは、主にセルロース・ヘミセルロース、及びリグニンからなります。多糖類であるセルロース・ヘミセルロースは分解がし易く、すでにバイオエタノール等さまざまなバイオ化学品の製造の原料に用いられています。一方で、芳香族ポリマーのリグニンは分解が非常に難しく、製紙過程に残渣として残ったり、事前に化学薬品やエネルギーを消費して分解する必要があるなどの課題があります。木質の約30%を占めるリグニンをバイオマス利用することができれば、非常に高い経済・環境的価値を生み出すと考えられます。
また、リグニンはその難分解性とは裏腹に、うまく分解できれば、さまざまな高付加価値なバイオ化学品の製造に利用できる可能性を秘めています。リグニンの分解酵素としてはカビの一種である白色腐朽菌のもつリグニンペルオキシダーゼ等が発見されていますが、反応速度の面で実用化への課題があります。当社ではさらに広い遺伝子資源の中から有効な酵素を探索し、さらに改変を行うことで、高効率なリグニン分解系の開発に着手します。
○共同研究・委受託契約で「digzyme Moonlight」がご利用いただけます
当社の酵素探索プラットフォーム「digzyme Moonlight」は、共同研究を通じて解析サービスを提供しており、今後は委受託契約を含めて提供していきます。
株式会社digzyme
https://www.digzyme.com/
設立:2019年8月
代表取締役:渡来直生
所在地:東京都文京区本郷5−25−18ハイテク本郷ビル1F
事業内容:バイオインフォマティクスを基盤技術とする酵素開発。現在、化合物のバイオ生産のための酵素と反応経路を探索・提案するプラットフォーム「digzyme Moonlight」を開発している。
問い合わせ先: https://www.digzyme.com/contact
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