理念を、今日の仕事で使う。「創造プロセスの定着®」
「顧客のために」を、どんな行動にするか。望む状態を描き、一部を試し、相手の反応から次の仕事をつくる入口へ。
2026年10月25日 更新|2020年11月30日の発表をもとに、理念を日々の仕事へつなぐ具体例と、現在の実践サイト・公開資料への案内を充実しました。発表当時の日時は保持しています。
「顧客の事業に役立つ」。理念にはうなずけるのに、明日の訪問で何を変えるかとなると、いつもの説明が思い浮かぶ。そんなとき、相手が仕事を進めている場面まで具体的に描いてみることが、理念を使う入口になります。「創造プロセスの定着®」は、2020年に発表した、企業での実践をもとに、想像と小さな試行を仕事に組み込むために開発したプログラムです。
理念を、経験を伴う仕事のプロセスへ
2020年の発表は、当社が大手企業から中堅・中小企業まで約750社・延べ54,000人に関わってきた実践を背景にしています。RPAなどを実際に使ってみると、説明を聞いて理解したつもりのときには見えなかったことに気づきます。当時の開発では、この「やってみた経験から、次に考えることが見える」という違いを、創造のプロセスに組み込みました。
また、理念は創業メンバーが取引先やお客様に認めてもらい、広げていく試行錯誤の中で見いだしたものだと捉えています。その理念を日々の仕事につなぐため、望む状態を描く、実行して違和感を捉える、課題を選ぶ、小さな仮説を試す、次の課題を学ぶ、関わる人と協働する、という流れを訓練として整えました。
当時の開発では、「想像できている」「やっている」という言葉だけで平行線にならないよう、想像した程度を見えるようにすることも重視しました。その上で、将来を描く、相手を想像してフィードバックを受ける、今ある戦力でやり繰りする、近い業界構造の他社事例を使う、インプットを増やす意欲を育てる、という五つの訓練を組み合わせています。
想像を仮説にし、小さく試して見直す

図:理念を仕事へ移す六つの過程。実際の行動と相手の反応から、次を選びます。(改訂版資料2ページ・当社の実践の整理)
当時の開発では、既存の仕事を重要度と発生頻度で整理し、教科書化、省人化・自動化、削減化、外注化・委託化を考える図を示しました。重要度を、自社の将来像と成果を生む目的から捉え、その先で人が新たな需要を創る仕事へ向かうための背景図です。

望む状態から、小さな試行へ進む六つの観点
①望む状態を具体化する、②実際の行動から現状との差を捉える、③取り組む課題を選ぶ、④解決方法の仮説を小さく試す、⑤反応や気づきから次の課題を選ぶ、⑥関わる人の思考や感情、事情を確かめ、自発的に取り組めるよう支える。この六つを、当社の実践の整理として用います。
想像した場面を相手に話し、実際の仕事や困っていることを見せてもらいます。相手の話で気づいた違いから、次に聞くことや試すことを変えます。自分たちの案と、相手が使う場面が行き来する進め方です。
理念を、今日選ぶ行動と照らし合わせる
将来像を描く、相手の事情を思い浮かべる、使える資源を考える、他社の事例から見方を広げる、必要な情報を取り入れる。当時の五つの訓練の観点も、いま取り組む一件で何を見るか、誰と話すかへ具体化すると使い道が見えてきます。
理念に照らして「この場面で誰に何が起きるとよいか」を話し合います。自動化で時間が生まれたなら、これまで聞けなかった顧客の仕事を聞く、小さな見本を一緒に試すなど、使う時間と範囲を決めて取り組めます。
仕事の例:効率化後も、同じ営業を続ける
以下は、使い方を伝えるために組み立てた例です。営業チームは定型報告を自動化しましたが、顧客向けの提案は以前のままです。「顧客の事業に役立つ」という理念と、毎日の訪問内容が結びついていません。
一社に、納入後の仕事を見せてもらう時間を設けます。気づいた手間に合わせ、表示やサービスの使い方を一部変えて試し、相手が使う様子を見ます。「顧客の事業に役立つ」を、この一件でどんな行動にするか話し合う例です。
理念から、商品やサービスの新しい役立ち方へ
「ビジネスメイキング」では、仕事の気づきから、相手の望み、新しい案、次に試すことを考えられます。まだ構想を文章にできなくても、「近い場面を眺める」から始められます。自分たちの理念が、その場面でどんな役立ち方になるか考えてみてください。
効率化の後に使う時間から考えたい方へ。「AIで生まれた時間を、答えの出ない問いに使えるか。」では、顧客の迷い・上司の期待・本人の問いを一つの説明例でたどります。すぐ成果を説明できない対話や小さな試行を、仕事の中でどう扱うか考える読みものです。
参考資料と、今回の提案との関係
Grant & Berry(2011)The Necessity of Others is the Mother of Invention: Intrinsic and Prosocial Motivations, Perspective Taking, and Creativity
GrantとBerry(2011)は、二つの職場調査と一つの実験から、仕事への関心、他者に役立ちたい動機、他者の視点と創造性の評価との関係を検討しています。他者に役立ちたい動機が高いと、仕事そのものへの関心と、第三者による創造性評価との結びつきが強い結果を報告しています。相手の視点を取ることも、その関係に関わっていました。相手の仕事から発想を広げる参考として紹介します。六つの観点は当社の実践を整理したものです。取り組む仕事、使える資源、相手の反応に合わせて、試す範囲と次の行動を選びます。

現在の発行主体と公開方針(2026年10月24日追記)

リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人のデータを研究・教育開発の基盤に、組織行動科学®の知を仕事で使える形にしています。「成果につながる方法を、本人が使える仕事へ。」を軸に、図解資料と実践室を公開しています。

会社名:リクエスト株式会社
代表者:代表取締役 甲畑 智康(こうばた ともやす)
本社:東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F

本件に関するお問い合わせ
リクエスト株式会社
メール:request@requestgroup.jp
資料の内容、自社の仕事や育成での活用、取材に関するお問い合わせをお受けしています。まだ課題が整理できていない場合も、気になっている一場面からご相談いただけます。

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