東京大学大学院医学系研究科皮膚科学と日本化粧品協会が「臨床カンナビノイド学」社会連携講座設置および共同研究開始を発表
〜日本最初のカンナビノイドの基礎研究および臨床研究機関を発足〜
- 東京大学大学院医学系研究科「臨床カンナビノイド学」設置の意義
令和4年6月7日に関議決定された「経済財政通営と改革の基本方針2022」においては「大麻に関する制度を見直し、大麻由来医薬品の利用等に向けた必要な環境整備を進める」と明記されています。このように、カンナビノイド医薬品の創出にむけた日本人を対象とした臨床試験の実施は重要な課題として位置づけられており、本講座における研究が国内における新規医薬品創出につながると考えられます。
- 研究及び教育内容・研究課題等
1. 表皮細胞の各種機能(バリア機能、抗菌作用、炎症惹起作用など)に対するカンナビノイドの作用を明らかにするとともに、アトピー性皮膚炎、乾癬など皮膚疾患モデル動物を用いて有効性を検討する。
2. 皮膚常在菌叢に対するカンナビノイドの影響を検討する。3. 各種皮膚疾患や皮膚バリア機能に対する、カンナビノイドの効果を検証する臨床試験を実施し、エビデンスを創出する。
4. 口腔粘膜細胞を用いたSNP解析を行い、個々人におけるカンナビノイド効果予測因子の同定を行う。
5. カンナビノイドの皮膚への作用を検証することを通じて、薬剤の前臨床試験や臨床試験に精通した皮膚科学研究者を育成する。
- 期待される成果
1. 前臨床試験の実施により、皮膚機能、皮膚疾患に対するカンナビノイドの作用機序が明らかとなる。
2. 質の高い臨床試験を実施することにより、カンナビノイドの皮膚疾患に対する有効性に関するエビデンスを創出し、皮膚科領域における新規医薬品を創出することが可能になる。
3. 薬剤の前臨床試験や臨床試験に精通した皮膚科学研究者を育成することができる。
- 日本化粧品協会内「カンナビノイド審査委員会」の活動
現在、CBD製品は個人輸入含めインターネットでも販売されていますが、輸入品・輸入原料については国内での調査・分析がされておらず、違法成分が配合されている可能性があります。本委員会ではこの状況に危惧し、CBDの社会的・医療的意義を正しく伝えていくことを目的として発足、企業からの依頼や消費者からの通報を受け、CBDやTHCの量などに違法性がないか調査・分析し、必要に応じて厚生労働省などの行政機関に情報提供を行っています。
違法品・粗悪品を精査することにより、適法・安全な製品の普及促進し、消費者が不安を感じることなくCBD製品を使用できる健全な環境づくりに貢献したいと考えています。カンナビノイド審査委員会で行っている調査内容や審査基準、審査済証については、下記リリースをご参照ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000098385.html
- 研究用試料(CBD・CBGアイソレート原料)の提供募集について
当講座で使用させていただく研究用試料(CBD・CBGアイソレート原料)の提供も募集しています。本委員会が行っている、無料審査にて、審査基準をクリアした原料に限り、研究に使用することができます。この機会にお取り扱いされている原料の適法性・安全性・有効性の確認にご活用ください。
応募方法:下記より審査のお申し込みをお願いします。
【カンナビノイド審査委員会|無料審査のお申し込みはこちら】
https://japan-ca.jp/cbd/signup/
- 東京大学大学院医学系研究科「臨床カンナビノイド学」社会連携講座 概要
設置年月日:令和5年4月1日
WEBサイト:http://ccr.umin.jp/
E-mail:ccr@japan-ca.jp
甲)国立大学法人東京大学大学院医学系研究科臨床カンナビノイド学 吉崎歩特任准教授
国立大学法人東京大学大学院医学系研究科臨床カンナビノイド学 深澤毅倫特任講師
国立大学法人東京大学大学院医学系研究科皮膚科学 佐藤伸一教授
乙)一般社団法人日本化粧品協会 代表理事/国立大学法人東京大学大学院医学系研究科臨床カンナビノイド学 引地功一届出研究員
一般社団法人日本化粧品協会 講師委員長/国立大学法人東京大学大学院医学系研究科臨床カンナビノイド学 三塚正喜届出研究員
一般社団法人日本化粧品協会 学術顧問/国立大学法人東京大学大学院医学系研究科臨床カンナビノイド学 宮路天平届出研究員
他
- 一般社団法人日本化粧品協会について
所在地:〒113-0034 東京都文京区湯島2-3-3 マックビルB1
電話: 03-5877-4230
Fax: 03-4243-2515
Email: info@japan-ca.jp
設立年月日:平成24年10月31日
主な活動:肌質検査、成分分析、処方開発、臨床研究、PL相談、皮膚科学・処方・流通等の香粧品教育事業など
主な組織:ジャパンコスメティックアカデミー、講師委員会、調査委員会、カンナビノイド審査委員会
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