【訪問介護事業者のBCP策定実態】BCP策定を行っている方は8割以上!策定での課題は『ノウハウがない』『時間がない』『スタッフがいない』

BCPと合わせてBCM策定も義務化になると知らなかった方が2割以上いることが判明

Colibri合同会社

Colibri合同会社(本社所在地:東京都中央区、代表社員:鎌原 欣司)は、全国の訪問介護事業経営者を対象に、「訪問介護事業者のBCP策定実態」に関する調査を実施しました。

高齢化社会において、ますます需要が高まる介護事業所。

多くの人々が集まることから、感染症拡大や災害発生などの緊急時にも必要なサービスが継続的に提供できる体制を構築する目的で、2024年より「介護業でのBCP(事業継続計画)策定」が義務付けられることとなりました。

策定にあたって各事業所が課題と感じたこと、新たに導入したシステムなど、どのようなものがあるのでしょうか?

そこで今回、訪問介護記録アプリ『Colibri』https://colibri.jp/pages/product_videos
を手掛けるColibri合同会社は、全国の訪問介護事業経営者を対象に、「訪問介護事業者のBCP策定実態」に関する調査を実施しました。

<調査概要>
調査概要:「訪問介護事業者のBCP策定実態」に関する調査
【調査期間】2024年3月18日(月) ~ 2024年3月19日(火)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
【調査人数】1,004人
【調査対象】調査回答時に全国の訪問介護事業経営者であると回答したモニター
【調査元】Colibri合同会社(https://colibri.jp/
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ


  • 介護事業所におけるBCP策定率は8割以上。義務化にあたり策定したが3割という結果に

はじめに、緊急時等における事業継続計画(BCP)についてうかがっていきたいと思います。


「あなたの会社ではBCPの策定を行っていますか?※BCP=緊急時等における事業継続計画」と質問したところ、8割以上の方が『はい(88.5%)』と回答しました。

非常に多くの方が、経営する会社でBCPの策定を行っているようですが、いつごろから策定していたのでしょうか?
ここからは、『はい』と回答した方にうかがっていきたいと思います。


「BCPについて、いつごろから策定していましたか?」と質問したところ、『~2021年(義務化決定前)(26.0%)』『2022年(42.1%)』『2023年(25.5%)』『2024年(6.4%)』という回答結果になりました。

『~2021年(義務化決定前)』『2022年』と回答した方を合わせると、6割以上の方が2022年以前からBCPの策定をしていたことが示されました。

2024年から、すべての介護サービス事業においてBCPの策定が義務付けられましたが、もともと策定する予定はあったのでしょうか?

そこで、「2024年より介護事業所ではBCP策定が義務化されていますが、もともと策定の予定はありましたか?」と質問したところ、『義務化に関係なく予定していた(66.4%)』『義務化にあたり、策定した(33.6%)』という回答結果になりました。

義務化に関係なく策定の予定があった方が多いようですが、義務化にあたり策定したという方も3割以上いるようです。


  • 『必要なノウハウがない』『あてる時間がない』BCP策定における課題が判明

BCP策定を行っている方の割合や、策定の時期などが示されました。

では、BCP策定にあたって課題だったことなどはあるのでしょうか?
引き続き、前の質問で『はい』と回答した方に聞いていきたいと思います。


「BCP策定にあたり、課題だったことはありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『策定に必要なノウハウがない(44.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『策定にあてる時間がない(32.0%)』『策定を進めるスタッフがいない(31.9%)』と続きました。

4割以上の方が、BCP策定に必要なノウハウがないといった課題を感じていたようです。
また、策定にあてる時間がないことや、策定を進めるスタッフがいないことも課題だったことが明らかになりました。
感じていた課題について具体的に聞いてみました。

■BCP策定の際に課題だったこととは
・検討してこなかったので、どう取り組みを行うべきか手間取った(30代/男性/大阪府)
・取り組むに関しても専門知識がなく不安である(30代/男性/大阪府)
・職員の不足により、業務時間内での策定はできなかった(40代/男性/栃木県)
・策定までの資料探しに苦労しました(50代/男性/愛知県)

専門知識がなく情報収集に苦労したり、人手不足で業務時間内にできなかったりとさまざまな課題を感じていた様子がうかがえます。


また、弊社が実施いたしました被災された方へのインタビュー(下記記載)でも震災/災害直後と数日経過後で準備すべきことが変化することが挙げられました。事前に下記ノウハウを念頭に入れておくことで事前にスムーズな課題解決へ繋がるかもしれません。


<被災された事業所様へのインタビュー(弊社実施)>

インタビューにご協力いただいた事業所様:医療法人社団健育会 ひまわり在宅サポートグループ 御中


管理者の方:「震災直後と数日経過後を想定して様々な準備をしています。震災直後はアナログな紙が必要になる一方で、数日経過後の早期な復旧のためにIT化を強く進めてます。まず震災直後は電気、ガス、水道、電話などインフラが遮断されます。従って、必要最低限の連絡先や住所、行動指針などを記した小さな用紙を作成し、スタッフが常に手元に持っています。


「次に数日経過するとインフラが復旧し始めます。電気が復旧すればデータ保存されているものを確認できます。震災直後は人命最優先なので、記録等の業務はどうもできない状況になるかもしれません。しかしその後の復旧スピードを考えると記録等のIT化は強く進めるべきだと思います。利用者データがあれば、事業再開までの時間が大幅に短縮されます。例えば、一部の限られた介護スタッフしか業務に当たれない時には、これまで介入したことの無いご利用者様へ訪問する必要が出ます。その時に利用者の住所・病歴・サポートの種類などのデータが保存されていれば過去の情報を遡り、すぐに必要な判断ができるからです。」


<弊社コメント>

このように、災害直後はインフラが遮断されるため、必要最低限の連絡先や住所、行動指針などを記した小さな用紙を作成し、スタッフに渡す必要がありますが、電気が復旧すればデータ保存されているものを確認できます。
データがあれば、保存されている過去の情報を遡り、すぐに必要な判断ができるため事業再開までの時間が大幅に短縮されることが期待できます。震災/災害直後と数日経過時毎で適切な対応が重要になることがうかがえます。


  • 2割以上が従業員への周知ができていないことが明らかに

BCPの策定を行うにあたって感じていた課題が明らかになりました。

では、BCPの策定後は現場の従業員に周知できているのでしょうか?


「BCP策定後、現場従業員にしっかりと周知できていますか?」と質問したところ、『できている(73.3%)』『できていない(26.7%)』という回答結果になりました。

現場従業員に周知できている方が多い一方で、周知できていない方も一定数いるようです。

では、現場従業員に周知できていない理由とは一体何なのでしょうか?
『できていない』と回答した方に詳しく聞いてみました。

■現場従業員に周知できていない理由とは
・職員の認識が薄い(30代/男性/三重県)
・理解が足りない(40代/男性/島根県)
・説明時間を取りたいが個々のスケジュールもあり全員にはまだ行き届いていない(30代/男性/大阪府)
・本質的な理解に時間が必要(50代/男性/北海道)

現場従業員の認識が薄いことや理解が足りないこと、説明時間を取りたくてもなかなか取れないといった理由で、しっかり周知できていないと思うようです。


  • BCM策定状況についても判明。義務化を知らなかった方も2割

BCP策定について、現場従業員に周知できていない方の割合や理由などが示されました。

BCP策定を行っているみなさんですが、では、事業継続マネジメント(BCM)を進めるために効果的なBCP策定に取り組めていると思う方はどのくらいいるのでしょうか?


「BCMを進めるために効果的なBCP策定に取り組めていると感じますか?」と質問したところ、『とても思う(24.1%)』『やや思う(52.7%)』『あまり思わない(20.8%)』『まったく思わない(2.4%)』という回答結果になりました。

『とても思う』『やや思う』と回答した方を合わせると、7割以上の方がBCMを進めるために効果的なBCP策定に取り組めていると思うようです。

では、介護事業所ではBCPが義務化されますが、それと合わせてBCM策定も義務化されることを知っている方はどのくらいいるのでしょうか?

全員に、「2024年より介護事業所ではBCPと合わせて、BCMも策定が義務化されることをご存知ですか?」と質問したところ、『知っていた(74.8%)』『知らなかった(25.2%)』という回答結果になりました。

7割以上の方がBCM策定が義務化されることを知っているようですが、実際にBCMの策定を行っている方はどのくらいいるのでしょうか?

最後に、「あなたの会社ではBCMの策定を行っていますか?」と質問したところ、『はい(72.8%)』『いいえ(27.2%)』という回答結果になりました。
BCMの策定を行っている方は7割以上と多いことが示されました。


そしてBCPの重要性・取り組みに関しても、インタビューを行いました。

<被災された事業所様へのインタビュー(弊社実施)>

インタビューにご協力いただいた事業所様:医療法人社団健育会 ひまわり在宅サポートグループ 御中


Q.震災から10年以上が経ち、改めてBCPや取り組みに関して聞かせてください。


A.管理者の方:「BCPは本気で取り組んでいます。私たちが特に大事にしているのは「行動につながるBCP」であるかどうかです。義務だから作成するのではなく、本当にスタッフ一人一人が行動に移せるようなBCPなのか?“です。文章の書き方一つをとっても、読んだ時に行動できる事を意識しています。作成したBCPは社内研修を通して今もブラッシュアップして職員同士で何度も確認し合って【災害時に行動できるBCP】にしています。」


<弊社コメント>

東日本大震災で被災された方にインタビューをさせていただいたところ、災害が起きた際はより冷静な判断が必要になるため、現場従業員一人ひとりが行動に移せるようなBCPの策定に注力していることが明らかになりました。

また、策定だけでなく皆様が共通して仰っていましたのは「行動できる準備をしておくこと」です。有事の際には地域連携や他事業所との連携の準備もされており、震災を経験されているからこその対応も多くあります。その一方で危機感は他の地域よりも強く感じられていると感じます。


どの地域でも災害は起こりうるものです。徹底した事前準備をしていきましょう。


  • 【まとめ】介護業でのBCP・BCM策定の義務化はどちらも2024年4月から!

今回の調査結果で、訪問介護事業者のBCP策定の実態が明らかになりました。

非常に多くの方がBCPの策定を行っているものの、策定にあたって必要なノウハウがないことや策定にあてる時間がないこと、さらには策定を進めるスタッフがいないといった課題を感じていたようです。

また、認識が薄いことや説明する時間がないといった理由で現場従業員に周知できていない方も一定数いることが示されました。

2024年4月からは、介護業においてBCPに合わせてBCMの策定も義務化されますが、そのことについて知らなかった方も2割程度いるのが実状のようです。

BCPの策定で大切なのは、義務だからではなく、スタッフ一人一人が行動に移せるような「行動につながるBCP」です。読んだときに行動できることを意識し、BCP策定を社内研修で何度も確認する必要があります。

BCP・BCM策定が義務化される今、策定を行っている方は内容の見直し、策定を行っていない方は行動に繋がるBCP・BCMの策定を行う必要があるのではないでしょうか?


  • 訪問介護専用アプリなら『Colibri』

今回、「訪問介護事業者のBCP策定実態」に関する調査を実施したColibri合同会社https://colibri.jp/)は、訪問介護専用アプリ『Colibri』https://colibri.jp/pages/product_videos)を手掛けています。

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■「Colibri」(コリブリ)の機能一覧

・記録アプリ

・シフト

・計画書

・給与計算

・情報共有

・勤怠管理

・勤務形態一覧表

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■「Colibri」のサポートの考え方

Colibriは皆様の時間を大きく増やすことにこだわります。

サポートとは、アプリの使用方法についてのご質問に、ただ答えるだけではないと考えております。

導入時にできるだけ早く、確実に現場の皆様にColibriを使いこなして頂くために徹底的にサポートします。

Colibriの運用が安定した後も、さらなる効果を生み出すためにサポート、機能改善を行い続けます。


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