「近視性網脈絡膜萎縮患者に対するヒト(同種)皮下脂肪組織由来間葉系幹細胞シート(PAL-222)」における共同研究開発契約締結について
本疾患に関しては、現在、既存治療法が確立されていない重篤な疾患であり、最終的に社会的失明(※2)に至るとされております。ファーマバイオでは、細胞自身が産生する細胞外マトリックス成分のみで構成される独自の細胞シート製造技術を用いて、再生医療等製品であるPAL-222を開発するとともに本疾患の治療法に関する研究を重ね、現在、臨床治験フェーズ(第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験(PAMyCA試験))に入っております。
また、エイツーヘルスケアにおいては、従来の臨床開発支援業務のみならず新しい手法での臨床開発支援方法を模索しておりました。この度、エイツーヘルスケアが「Pipeline Accelerator」として、これまで培ってきた国内外における再生医療等製品の豊富な開発経験をもとに技術評価を進めることにより、PAL-222はイノベーションによるアンメットメディカルニーズの解決を可能とする開発価値の高い製品であるとの結論に達しました。加えて、PAL-222の製品技術は、日本国内に限らず海外においても先例のない革新的な治療方法の一端を担うことを期待しております。
両社は、2016年5月に「業務提携契約書」を締結しており、今回の共同研究開発契約の締結を通じ、本疾患の治療をお待ち頂いている患者様に一日でも早くお届けできるよう、尽力して参ります。
(※1)PAL-222について
PAL-222は、名古屋市立大学大学院医学研究科の視覚科学分野 安川 力教授の独自技術である、世界初の細胞自身が産生する細胞外マトリックス成分のみから構成されるブルッフ膜様構造を伴う細胞シート作成方法を用い、ファーマバイオが応用して開発した内因性の足場構造を伴う間葉系幹細胞シートです。細胞懸濁液の移植と比較して、①細胞生着率向上 ②(視機能改善、維持につながる)移植細胞の機能発揮 ③合併症リスク軽減等の可能性をもつとともに、間葉系幹細胞の特性から、同種拒絶反応を起こしにくく、種々の成長ホルモン、サイトカインを分泌することにより、周囲の組織機能の保護効果を有することが期待されます。
本年より、名古屋市立大学病院において第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験(PAMyCA試験)を開始しております(https://www.pharmabio.co.jp/news/view/43)。
(※2)日常生活に支障をきたすレベルの失明(日本では矯正視力0.02以下)
【図:PAL-222の位置付けについて】
【ファーマバイオ概要】
2010年10月に有限会社より移行して設立、主たる事業として、再⽣医療等製品の開発、 細胞医薬品に関する製造プロセス開発および製造受託、細胞の微⽣物安全性試験等、各種受託試験・検査業務を実施。他社に先駆けて2011年より再生医療等製品の開発製造受託事業を開始、グローバル企業を含め、GMP/GCTPに準拠した業務を受託。確固たる製造ノウハウを軸に、品質の高い受託製造サービスのみならず新たな再生医療等製品の開発に取り組んでいる。
ファーマバイオ株式会社:https://www.pharmabio.co.jp
【エイツーヘルスケア概要】
2003年7月、エイツーヘルスケアの前身となる㈱ACRONETとして分社独立。東京・大阪に約1,100名を擁する業界大手のCRO(主に治験を製薬企業より受託し実施する業種)として、これまでに数多くの薬剤の開発に携わっている。従来からの生活習慣病領域に加え、抗癌剤領域・中枢神経系領域・呼吸器領域・ワクチン領域・再生医療等製品の開発を得意とすると共に、臨床試験の効率化に向けてRBM、eSource Data、eSubmission、Decentralized Clinical Trial等の様々な先進的なソリューションを導入推進。また、伊藤忠商事の100%子会社であり、同グループのヘルスケア事業の中核をなす事業会社として位置づけられている。
エイツーヘルスケア株式会社:http://www.a2healthcare.com
【本件に関するお問い合わせ先】
ファーマバイオ株式会社
プロジェクト推進部
E-mail:ir_admin@pharmabio.co.jp
エイツーヘルスケア株式会社
ビジネス・ディベロップメント本部 次世代事業推進部
E-mail: marke@a2healthcare.com
プレスリリースPDFダウンロード
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