【独自技術】CVD-SiC製品「Mirror Beta®」のグローバル展開を開始
~世界最高水準の厚膜CVD-SiC技術で光学産業に革新を~
株式会社東海エンジニアリングサービス(本社:愛知県名古屋市、以下TES)は、独自開発した化学蒸着法(CVD)による炭化ケイ素(SiC)製品の商標「Mirror Beta®」を国内外で登録し、グローバル展開を本格的に開始することをお知らせします。
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革新的な技術開発の背景
TESは、国の開発支援プログラム「サポイン事業」などを活用し、CVD法によるSiC製造技術の開発を進めてきました。従来のCVD法による皮膜層は数十μm程度の厚みが限界とされてきましたが、当社は独自開発の装置により、7mmまでの厚膜形成を可能にする画期的な技術を確立しました。
世界最高水準の技術的特長
本技術により製造されるCVD-SiCは、二つの革新的な特長を有しています。第一に、7mmという世界最高水準の厚膜形成を達成しました。第二に、独自の装置とプロセス開発により、厚膜形成時でも結晶粒径を微細に制御することに成功。これにより、光学用途に最適な緻密でより均一な結晶構造を実現しており、この特長は、多刃工具による切削実験でも実証されています(坂井田未来, et al. "PCD 工具による CVD-SiC の鏡面切削 CVD-SiC の粒径の影響." 精密工学会学術講演会講演論文集 公益社団法人精密工学会. 2023.)。
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グローバル展開と商標戦略
世界各国からの需要の高まりを受け、アジアや欧州への輸出を開始しています。製品の信頼性と品質を保証するため、超精密なミラー面が実現できる立方晶(βタイプ)結晶という特長を示す「Mirror Beta®」という商標を、日本をはじめ、米国、EU諸国、中国、韓国、台湾など主要国で登録を進めています。
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今後の展開
超精密な鏡面が要求される光学部品として関連産業分野のニーズに対応できる供給体制を整えました。今後、グローバル市場での「Mirror Beta®」ブランドの確立を目指してまいります。
会社概要
社名:株式会社東海エンジニアリングサービス
京都工場:京都府京都市南区吉祥院宮ノ西町31
岐阜工場:岐阜県各務原市須衛町2-71
事業内容:光学非球面ガラスレンズの試作・金型加工及び金型材料の製造と販売
本件に関する問い合わせ先
株式会社東海エンジニアリングサービス
担当:井口祐介
※企業問い合わせフォームからお問い合わせください。
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