【調査レポート】企業が“本当に困っている”法務課題とは?日常の負担と致命的ダメージのギャップが判明

最多の日常負担は「契約関連」。しかし致命傷となるのは「労働問題」と「債権未回収」

弁護士法人グレイス

■ 調査の背景

企業経営において法務リスクへの対応は避けて通れない課題です。「法務トラブル対応が大きな負担になっている」「もし大きな訴訟に発展したらどうしよう」と不安を抱える企業も少なくありません。

企業を取り巻く法務リスクが多様化する中、限られた社内リソースでどこから手を付けるべきか頭を悩ませている企業の実態を可視化するため、弁護士法人グレイスでは顧問契約企業を対象に「企業が“本当に困っている”法務課題」に関する実態調査を実施いたしました。 


■ 調査結果のトピックス

日常業務の重荷: 1位は「契約書の審査・作成(56票)」。次いで労務トラブル対応、社内規程整備と続き、日常的な予防法務への業務負荷が目立つ結果に。

致命的なダメージ: 1位は「問題社員への対応・不当解雇トラブル(52票)」。日常の負担とは異なり、「労働問題」や「売掛金の未回収や損害賠償請求」が企業を揺るがす事象に発展しやすいことが判明。

業種別リスクと自力対応の罠: 医療・福祉は「労務」、建設業は「債権回収」など業種で致命的となる分野が異なる。また、トラブル発生時に「自力で対応する」企業が43社存在し、初動対応を誤るリスクが浮き彫りに。


■ 調査結果詳細

1. 日常業務の負担は「予防法務」に集中

日々の業務で負担が大きい領域の1位は「契約書の審査・作成(56票)」、次いで「労務トラブル対応(55票)」「社内規程の整備(48票)」となりました。取引や雇用が発生するたびに生じる、専門知識を要するルーティンワークが実務担当者の「重荷」として認識されています。

2. 企業の「致命的ダメージ」と業種特有のリスク

過去に最もダメージが大きかったと感じるトラブルは、「問題社員への対応・不当解雇をめぐるトラブル(52票)」が他を圧倒しました。2位は「売掛金の未回収・倒産による資金繰りの悪化(30票)」でした。日常の負担(契約関連等)と、実際の致命的なダメージ(ヒト・カネの問題)には明確なギャップが存在することが明らかになりました。

業種別に見ると、医療・福祉業界は「労務トラブル」が致命傷になりやすく、建設業では「債権未回収」が即座に経営危機に直結するなど、ビジネスモデルがリスクに色濃く反映されています。

3. 業種特有のリスクと「自力対応」の危険性

トラブル発生時の対応の1位は「顧問弁護士に相談する(107票)」ですが、「自力で対応する(43票)」企業も多く、「まずは自分たちで」という初動の自己判断が、かえって致命的なダメージを招く危険性が示唆されました。

また、「AIを参考にしている」という回答もありました。複雑な法律の解釈や最新の判例については、誤情報を出力するケースもあり、特に法的トラブルの初動対応において、AIの誤った情報に基づいた判断は大きなリスクを伴うことを認識しておく必要があります。

■ 考察:自社の「特有リスク」を把握し、専門家との連携による早期解決を

今回の調査から、日常業務の負担と実際に企業を脅かす致命的リスクにはズレがあり、さらに業種ごとに注意すべきポイントが異なることが明らかになりました。「まだ弁護士に言うほどではない」という自力対応は、事態を訴訟や倒産リスクへと悪化させる可能性もあります。

企業は自社特有のリスクを正確に把握し、事前の予防体制構築と、有事の際に迅速にエスカレーションできる専門家を確保しておくことが重要です。

▼本アンケートに関する詳細なレポート記事はこちら

https://www.kotegawa-law.com/column/11651/


■ 調査概要

調査期間: 2026年4月24日〜5月8日 

回答社数: 120社 

調査方法: アンケートの回答をチャットで依頼 

調査実施者: 弁護士法人グレイス


■ 弁護士法人グレイスについて

弁護士法人グレイスは、東京都を本拠地とし、鹿児島、神戸、福岡、熊本、長崎に拠点を展開する法律事務所です。750社以上の企業と顧問契約を締結しており、労働問題、契約書・債権回収・損害賠償請求などの取引をめぐる紛争や、不動産の取引に関する紛争、横領・着服・背任等不正行為、法人破産、M&Aや事業承継などを幅広く対応しております。

初回相談は無料で御対応いたします。

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