Formlabsは新春から新製品ラッシュ!Form 3より造形スピードを最大40%向上したForm 3+およびForm 3B+の販売を開始
Formlabs株式会社(本社:東京都品川区北品川/代表者:ゼネラルマネージャー 長谷部 吉紀)は、本日1月5日(水)より、光造形(SLA)方式のフラッグシップ3Dプリンタ「Form 3」および「Form 3B」と比較して造形スピードを最大40%高速化できるアップグレードモデル「Form 3+」および「Form 3B+」の販売を開始、併せて造形物を従来よりも遥かに迅速に取り外すことができる「ビルドプラットフォーム2」を発売しましたことをお知らせいたします。
Formlabsの特許技術であるLow Force Stereotholigraphy(LFS)™技術を実装し、2019年に発売したForm 3およびForm 3Bは、デスクトップ型産業用光造形(SLA)方式として日本国内のみの累計実績として2,300台以上を販売して参りました。弊社製品の特徴である、スマートフォンのように購入後もソフトウェアアップデートにより機能向上を提供し続けてきた結果、LFS技術による3Dプリントは一つの完成形に到達したと考えております。この度のハードウェアのアップグレードによる「Form 3+」および「Form 3B+」の発売は、そのLFS技術を更に詳細にわたって向上するためのものと位置付けており、既存のForm 3およびForm 3Bユーザー様にも、本日リリースされるソフトウェアアップデートにより、新製品に準じた機能向上を体験いただくことが可能となっております。
従来のForm 3と価格は同じ。ではForm 3+は何が違う?
造形スピードが最大40%アップ
Form 3+は従来機のForm 3と、Form 3B+は従来機のForm 3Bと、販売価格は同じです。では技術面での違いはどこにあるのでしょう?
まず、ハードウェアの面ではLPU(Laser Processing Unit)の再設計による安定性向上、温度管理機能の向上による予熱時間の短縮、そしてLPU筐体とビルドプラットフォーム間の位置調整によって初期層の造形パフォーマンスが向上しています。また、ソフトウェアではレーザー出力を従来の120mWから180mWに高出力化し、ガルバノメーターと他の光学モジュールの動作を高速化する等のアップグレードが施された結果、最大40%の造形スピード向上を実現しています。また、LPUの安定性向上は、各層毎の位置精度を更に向上させており、造形物の表面品質も更に向上しています。
※2022年1月7日:お詫びと訂正
ハードウェア上のレーザー出力値250mWを、従来機Form 3ではソフトウェアにより120mWにて制御・稼働しておりましたが、これを新たなソフトウェア制御にて180mWに向上しております。
造形後の後処理も、更に高速化+省力化
Formlabsは更なるユーザーエクスペリエンス向上のため、3Dプリントに付きものとなっている後処理にもイノベーションをご用意しています。
造形後のビルドプラットフォームからの取り外しは、従来はヘラ状のリムーバルツール等によって削り取るように行っていましたが、これは造形物を傷つけないよう細心の注意を要する作業であり、労力と時間もかかる上、ツールの扱い方によっては負傷リスクも伴う作業となっていました。今回Form 3+と併せて新発売となるビルドプラットフォーム2では、下の画像のように両端のハンドルを操作することで造形面が湾曲し、一瞬にして造形物を取り外すことが可能になりました。シンプルですが、画期的。これはクイックリリーステクノロジー(Quick Release Technology)としてFormlabsが特許を取得しています。
次なるユーザーエクスペリエンス向上策は、これも取り外しに時間と労力を要するサポート材。これにはサポート材と造形物の接点を可能な限り小さくする「ライトタッチサポート」をソフトウェアレベルで実装。手でひと捻りするだけで、簡単・迅速にサポート材の取り外しが可能となっています。
※ライトタッチサポートの取り外し。除去したい部分を掴み、ひと捻りすれば、瞬時に取り外すことができる。なるべく造形物との接点に近い所に力点を置くように掴むのがきれいに取り外すコツ。
本新製品の開発背景
私たちFormlabsは、これまで世界で累計90,000台を超える3Dプリンタを販売し、その全てのプリンタに対して購入後にもスペックアップを体感いただけるよう、ソフトウェアアップデートを通して進化させ続けています。2019年のForm 3およびForm 3B発売時に実装された、弾力あるレジンタンクとリニア動作のLPUによる独自技術LFSは数多くのソフトウェアアップデートを経て、造形品質の面でもスピードの面でも、そしてユーザーエクスペリエンスの面でも既に1つのマイルストーンに到達しました。しかし、どんなものにも改善の余地は必ずあります。今回のForm 3+による機能向上、そして特にビルドプラットフォーム2やライトタッチサポートによる後処理の省力化・迅速化はきっと、その登場を予測していた方はごくわずかではないでしょうか。一見シンプルなことではありますが、これはFormlabsが常に、誰もが簡単に、どんなものでも作れる世界を実現すべく、ステップ・バイ・ステップで日々歩んできた結果です。
CEO マックス・ロボフスキーのコメント
FormlabsのFounder兼CEOのマックス・ロボフスキーは、本新製品の発売に際して以下のコメントを発表しています。
Formlabsは産業用のデスクトップ型3Dプリンタ市場を創り出し、Form 3は世界でベストセラーとなりました。今回のForm 3+は、ユーザーの皆さまが発案したアイデアをできるだけ早く、しかも簡単に形にできるよう開発したものです。また、ビルドプラットフォーム2を使えば造形後の作業が飛躍的にシンプルなものとなり、ワークフロー全体の効率化も図ることができます。3Dプリンタの導入率は、いかに使いやすく、いかに簡単・迅速に後処理ができ、いかに幅広い用途に活用できるかにかかっています。Formlabsの製品はすべて、誰もが簡単に扱えることを最重要視して設計しています。更にレベルアップした3Dプリント体験を是非、お楽しみください!
Form 3+にも対応する新たな材料も同時発売
最後になりますが、Formlabsは本日2022年1月5日、Form 3+とForm 3B+、そしてビルドプラットフォーム2と共に、機械メーカー様にとって3Dプリントの有用性を更に一歩前進させる静電気散逸性材料、ESDレジンも販売を開始しています。ESDレジンに関しては、別のプレスリリースをご用意していますので、詳細はそちらをご確認ください。
Formlabsについて
Formlabsは米国マサチューセッツ州サマービルに本社を置き、ノースカロライナ州、ドイツ、日本、中国、シンガポール、ハンガリー等に拠点を置く、「誰もが簡単にものづくりができる世界に」をミッションに掲げる産業用3Dプリンタメーカーです。創業者マックス・ロボフスキーらがMIT(マサチューセッツ工科大学)在学中に創業し、2016年には日本での販売を開始。フォーチュン500にリストアップされる全メーカーが導入しているデスクトップ型3Dプリンタとして話題となり、創業から成長に至るストーリーはNetflixの3Dプリンタ業界のドキュメンタリー「Print The Legend」でも大きく取り上げられており、昨年2021年9月には、創業10周年を迎えました。
Formlabs製3Dプリンタは、スマートフォンのようにソフトウェアアップデートで機能を向上し続けるため、ユーザー様は購入後にも製品の進化を体感いただけます。これまで光造形方式をデスクトップ型に小型化し、独自のLFS(Low Force Stereotholigraphy™)技術でその光造形方式の精度を更に1つ上のステージに押し上げ、更に粉末飛散やスペース、価格等の課題が多かった粉末焼結積層(SLS)方式3DプリンタもFuse 1として小型化し、粉末飛散を防いで材料の再利用をも可能にする専用後処理機Fuse Siftも開発しました。私たちはこれからも、ものづくりの裾野を広げ、誰もが簡単にデジタルなものづくりに挑戦できる世界を造り続けて参ります。
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