【世界初】セメント製造の脱炭素化へ、セメントキルンにおける「商業規模」でのアンモニア混焼を開始。熱エネルギー代替率30%を目指す
山口工場でサプライチェーンを構築。2050年のカーボンニュートラル達成に向けた重要な一歩
UBE三菱セメント(本社:東京都千代田区、社長:平野 和人、以下「当社」)は、セメント製造時のCO₂排出削減を目指し、山口工場 宇部地区(山口県宇部市)にてアンモニアを熱エネルギー源として使用する世界初※1・商業規模での実証試験を開始しました。本試験はセメントキルン(焼成炉)※2と仮焼炉※3において、石炭に代わりアンモニアを熱エネルギー源として混焼させるものです。アンモニアは燃焼時にCO₂を排出しない次世代エネルギー源として世界的に注目されています。当社はアンモニア燃焼実験やシミュレーションを重ね、セメント製造工程で使用する石炭の熱量比30%をアンモニアに代替することを目指しています。
■進捗:実験室から『商業プラント』へ。熱エネルギー代替率30%への挑戦
当社は2023年より実機設備を用いた混焼試験に着手し、実証試験用のアンモニアの供給体制を含めたインフラ構築を進めてきました。2025年に設備工事を完了し、現在、世界初となるセメント製造の実機設備を用いた商業規模での実証フェーズに入っています。これまでにセメントキルンにて石炭の熱量比30%をアンモニアで代替する目途を得ており、仮焼炉についても同じく30%代替に向けた試験を進行中です。

■技術:燃焼制御の難題をクリア。廃棄物活用とのハイブリッド
アンモニアは混焼率を増やすとバーナ火炎温度が低下して十分なクリンカ焼成が行われないこと、燃焼排ガス中のNOx(窒素酸化物)排出量が増加してしまうといった懸念があります。当社は小型燃焼炉を使用したアンモニア燃焼実験や熱流体解析ソフトウェアを用いたシミュレーションを重ね、最適な燃焼制御技術を確立しました。今後はセメントキルンおよび仮焼炉にて、アンモニアだけでなく、廃プラスチック等の廃棄物リサイクル燃料も併用しながら、安定的に高品質なセメントを製造する運転ノウハウを蓄積していきます。
■展望:2030年、そして2050年へ。業界のトップランナーとして
当社の中期経営戦略 「Infinity with Will 2025」では、地球温暖化対策をグループの最重要課題と位置づけています。本プロジェクトに加え、原料由来のCO₂回収・直接利用・貯留(CCUS)事業や、カーボネーション(CO₂固定化)建材の開発、水素とCO₂からメタンを合成するメタネーション、それを燃料として使う為の技術開発などを行っています。当社はこれからもカーボンニュートラル実現の為の新規技術に挑戦し、業界トップランナーとなるべく引き続き脱炭素・循環型社会の発展に貢献していきます。

※ 1 2026年1月時点、当社調べ
※ 2 石炭や廃棄物等を熱エネルギー源として、石灰石や粘土等の調合原料を1450℃の高温で
焼成し、セメントの中間製品であるクリンカを製造する焼成炉
※3 セメントキルンでの焼成の前工程として、石炭や廃棄物等を熱エネルギー源として調合原料
を900℃程度に加熱し、原料中の石灰石の脱炭酸反応を進行させる炉
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