関東初!【純木造定温倉庫】篠崎運送倉庫 国内で二棟目完成
自社物流センター内に木造の定温倉庫を建設
※1 自社調べ、2023年9月時点、国内の営業倉庫登録状況を確認済
“既存物流センター内に木造の定温倉庫を建設”
当社行田物流センター※2(埼玉県行田市長野5-9-1)三階部分の常温倉庫一角に、木造の定温倉庫を建設し、倉庫内倉庫という新しい形の物流センターが誕生しました。広さは約272坪、玄米フレコンバックで約800トン分保管可能な施設です。また、埼玉県行田市は、消費地への利便性も良く、玄米等の穀物類を保管するのに適した立地となっています。
※2 床面積4,050坪三階建て(一階低温倉庫・二階三階常温倉庫)、主に米穀の保管及び流通加工を行う
◆純木造の倉庫を実現可能にした、建築技術の向上と木のぬくもり
従来の木造建築物は、梁で屋根を支えるのが一般的でした。営業倉庫のような大型建築物の建設となると、梁を支える柱が多く、保管スペースの確保が難しくなり、荷主様のニーズに応えにくい倉庫となってしまいます。それらの課題を解決できた背景として、「建築技術の向上」と「木材の性能活用」という二つのノウハウがあります。
橋梁(きょうりょう)建設の際に使われている『トラス構造』という技術を採用し、天井の強度を出して、耐久性の高い無柱空間の倉庫を実現することができました。
また、木造の強みとして、夏は涼しく・冬は暖かいという性能を最大限に活用できるよう、住宅建築で採用されている工法で断熱材を使用し、高断熱・高気密性を強化、家庭用エアコンの稼働のみで温度管理ができる、働く人たちにもやさしい快適な空間を造り上げることが出来ました。
◆物流施設における荷主様のニーズ多様化
2021年から現在にかけて「空調付物流施設」の需要が年々高まりを見せています。(参考:CBRE『物流施設の仕様に関する要件・要望の方向性』)これは、近年の大幅な気候変動に対応し、庫内の温度を一定に保ち、商品の品質を守るためでありますが、その反面、空調設備の稼働による二酸化炭素排出量の増加は避けられません。一方で、「環境性能」や「グリーンエネルギー」といった要件もまた、物流施設に求められています。これらの背景には、物流業界の二酸化炭素排出量削減という国をあげての課題がある為です。しかしながら、今後空調付施設が増えれば増えるほど、この理想の実現は遠のいてしまいます。このような相反する課題を抱える中、当社の木造定温倉庫は、木造による高い断熱性と、省エネルギーな家庭用エアコンの組み合わせにより、特別な設備を入れなくても二酸化炭素の排出量を大幅に削減することができます。加えて、複数台のエアコンで多方面から空気を冷やすことで、空気中の温度にムラがなく、質の高い温度管理が実現可能となります。すなわち、「温度管理による品質確保」と「二酸化炭素の排出量削減」= 荷主様のニーズと社会課題の解決、その両方に応えることが可能となるわけです。
◆これからの日本・地域貢献の為に当社ができること
「何かが犠牲になるうえでの環境貢献は成立しない」
犠牲の上で成り立つことは、その場しのぎにしかならず、何かの都合で簡単にくずれてしまいます。私たちが物流業に携わる中で実現可能な「環境貢献事業」ということが、私にとって重要な点でした。
国内初の木造定温倉庫建設は、その考えを具現化したものの第一歩と考えています。当社、岩手支店(岩手県北上市)での一棟目は、穀物物流の架け橋となるべく、『環境配慮型木造定温倉庫』のパイオニア企業として、唯一無二の存在になること。次いで、今回第二弾としてリリースした、埼玉県行田市での木造定温倉庫は、既存物流センターに、『倉庫内倉庫』という、新たな形での倉庫を提案することで、物流業≠脱炭素社会のイメージを覆すことができたと自負しております。共存することのできなかった両者が、ともに『環境貢献』という、日本のみならず全世界が抱える問題に対して、向き合うことが出来たのです。さらにこれらは、『三方良し』の考えにも通じるものがあり、売り手良し・買い手良し・世の中(世間)良しの原則論に基づいた取り組みだと考えています。今回、部材調達は、地域の材木店にご協力いただきました。これにより、地産地消として地域にお役立て出来たと思っております。
今後も、中小企業だからこそできる発想と、スピード感、そして当社の地の利(首都圏に近い埼玉、穀物の生産地である東北)を活かした、新時代の穀物物流をリードするトップランナーとして走り続けます。
(写真:株式会社篠崎運送倉庫 代表取締役社長 山岸優太)
〇山岸優太 登壇予定!
埼玉県SDGs官民連携プラットフォーム第8回シンポジウムを11月27日(月曜日)に開催します - 埼玉県 (saitama.lg.jp) (https://www.pref.saitama.lg.jp/a0102/news/page/news2023102402.html)
概要
【行田物流センター 概要】
名 称:株式会社篠崎運送倉庫 行田物流センター
所 在 地 :埼玉県行田市長野5-9-1
延床面積:4,050坪
倉庫に関するお問合せ:soumu@shinozaki.co.jp
【HIJ.株式会社 会社概要】
社 名:HIJ.株式会社
本 社:滋賀県犬上郡多賀町大字多賀字山之神1835-10
代 表:代表取締役 平塚 一弘
設 立:2020年4月7日
HP:https://www.hij-corp.jp
【株式会社篠崎運送倉庫 会社概要】
社 名:株式会社 篠崎運送倉庫
本 社:埼玉県鴻巣市広田467-1
代 表:代表取締役社長 山岸 優太
設 立:1969年1月13日
事業内容:倉庫業・貨物自動車運送事業・荷役梱包等の付帯事業 等
HP:https://shinozaki.co.jp/
【建設協力会社一覧】
社 名:有限会社オカトミ
本 社:埼玉県熊谷市原島1151-1
代 表:代表取締役 岡田好勝
設 立:1968年
事業内容:建築構法開発、建築工事一式請負、換気システム開発、環境測定、木工事業、コンサルティング
HP:https://www.delite.jp/index.html
社 名:有限会社長澤材木店
本 社:埼玉県熊谷市石原1182-2
代 表:代表取締役 長澤 元
設 立:1963年1月
事業内容:住宅資材の販売・木造住宅の設計、施工・エクステリア、外構の設計 等
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