病気や障害のある子どものきょうだい児支援シンポジウム~持続可能なきょうだい児支援、行政との連携について考える~を開催します
2024年2月23日(金・祝)かながわ県民センター2階ホールにて。申込者限定で、後日動画配信いたします。
主催の特定非営利活動法人スマイルオブキッズ(所在地:神奈川県横浜市南区、理事⻑:松尾忠雄)は、病気や障害のある子どもとその家族への支援活動を行っています。
本シンポジウムは2019年から毎年開催し、今回で5回目となりました。過去の開催では、様々な角度からきょうだい児支援の大切さについて学び、支援者同士のつながりを深めてきました。今回は、大切な活動を継続するため、「行政との連携」について考えます。
前半は、NPO法人しぶたね様の基調講演できょうだい児支援について学びます。後半は行政の委託事業としてのきょうだい児支援の事例紹介などから、連携のきっかけやその方法を知るパネルディスカッションを行います。
感染症拡大防止等のためオンライン開催が続いていましたが、今回は第1回目以来の対面による会場開催となります。
なお、2月22日(木)・23日(金・祝)同センターの1階展示場で「かながわボランティアフェスタ」を開催します。併せてご参加いただけましたら幸いです。
スマイルオブキッズが運営する「リラのいえきょうだい児保育」とは
スマイルオブキッズの事業内容は、神奈川県⽴こども医療センターの患者と家族のための滞在施設「リラのいえ」の運営、「リラのいえ きょうだい児保育」の運営、重症⼼⾝障がい児への⾳楽⽀援活動等です。
「リラのいえ」は、⾃宅を離れて、同センターを受診するお子さんとその家族のための滞在施設です。⾼度医療を受けるために⼊院しているお⼦さんの中には、親御さんが長時間付き添われている方もいます。夜間は⾯会時間外となり、特に遠方からいらっしゃる親御さんには宿泊する場所が必要です。そのようなご家族のため、安価で宿泊し利用者同士の交流もできる施設として、病院から徒歩5分の場所でリラのいえを開いています。
「リラのいえ」の施設内に、きょうだい児保育室があります。
横浜市内などの⾃宅から病院に通うご家族で、きょうだい児(治療を受ける⼦どもの兄弟・姉妹)の預け先が必要な方のための保育を実施しています。
病棟や病室には、きょうだい児は基本的に同伴することができません。急な⼊院・通院のために預け先を確保することは、気持ち的にも時間的にも余裕のない親御さんにとっては困難です。
また、きょうだい児は、さびしさや不安など複雑な気持ちを抱えていることがあると言われています。そのようなお子さん一人一人の気持ちを保育士が受けとめ、楽しい時間を過ごしながら親御さんの帰りを待つことができるようお預かりしています。
利⽤料⾦は1時間300円です。利⽤料⾦を低く抑えてご家族の負担を軽減し、不⾜する運営費⽤は寄付⾦や助成金でまかなっています。
コロナ禍で同センター内への⼊館が制限されたこともあり、利⽤者数は増加しています。2009年度以降の平均年間利⽤者数は約600名ですが、2022年度は996名でした。(2023年度は12月までの集計で約770名)
きょうだい児を取り巻く環境を知るためのシンポジウム開催
2009年に保育室が開設した頃は、きょうだい児にスポットが当たることはあまりなかったと言われています。しかし、リラのいえ開設(2008年)に携わった同センターの職員や当事者家族は、それぞれの経験からきょうだい児にもケアが必要なことや、どうしても病児が生活の中心にならざるを得ない親御さんの心情を切実に感じていました。そのため、開設の翌年からきょうだい児保育室を開いて、親子双方が安心できることを願って手厚い保育を続けてきました。
近年はきょうだい児支援の重要性も周知され、当法人の保育士からも、きょうだい児保育を卒業していった子ども達の気持ちや困りごとも知りたいという声が上がるようになりました。
そこで、2019年に保育士や滞在施設スタッフがきょうだい児支援に関する学びを深めて、広く社会にも周知することを目的として第1回のシンポジウムを開催しました。当日は204名の参加があり、きょうだい児に心寄せる方がたくさんいること、その関心の深さを目の当たりにしました。
以降、コロナ禍ではオンラインを併用し、毎年開催を継続しています。
第5回シンポジウムは、持続可能な支援であるために行政との連携について考えます
過去のシンポジウムでは、きょうだい児を取り巻く課題や必要な支援について理解を深めることから始まり、支援活動における担い手の発掘やネットワークづくりについて学んできました。また、当事者の会や支援活動を始める方は増えているものの、運営者が孤軍奮闘している現状があることも見えてきました。
大切な活動を続けていくためには、公的な補助を受けることもその一つの方法であると考えられます。
今回は、きょうだい児支援の重要性を伝えることと、この活動を途切れることなく続けるため行政と連携していくにはどうすれば良いか考えることを目的として企画いたしました。
前半は、第1回のシンポジウムに登壇いただいたNPO法人しぶたね様より、きょうだい児支援について学ぶ基調講演をいただきます。後半は、横浜市の一時保育の取り組みや、神奈川県の委託事業で行うきょうだい児支援の事例紹介などから、連携のきっかけやその方法を知るパネルディスカッションを行います。
<登壇者プロフィール>
清田 悠代 氏/シブレッド 氏
(NPO法人しぶたね理事長/プログラムディレクター)
「しぶたね」は、心臓病の弟がいた清田(社会福祉士)が仲間と共に立ち上げた、病気のある子どものきょうだいのための団体で、ワークショップや病院内の活動、小冊子の作成、支援者向けの研修、講演、啓発などを通してきょうだいたちを応援しています。「シブレッド」はきょうだいのためのヒーロー「たねまき戦隊シブレンジャー」の”赤”です。
渡辺 将 氏
(横浜市こども青少年局保育対策等担当部長)
1999年、横浜市役所入庁。南区福祉保健課運営企画係長、同総務課庶務係長、こども青少年局保育対策課長などを経て、2023年4月から現職。2022年9月に全国初の取組として、希望する保育所に入所できなかった保留児童の詳細なデータ分析を行い公表する。保育を必要とする方が保育所等を利用できるよう、経験やデータに基づく受入れ枠の確保に取り組んでいる。
本多 貴子 氏
(認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト プログラムコーディネーター・看護師)
国立成育医療センターや千葉県立こども病院で看護師として勤務する傍ら、病気や障がいのある子どもたちのキャンプに携わる。その後、難病の子どもたちのための「そらぷちキッズキャンプ」に参画し、プログラムスタッフとして従事。アウトドアガイド資格を取得後、(株)今治.夢スポーツ「しまなみ野外学校」でキャンプナースに。2020年から「横浜こどもホスピスプロジェクト」のスタッフとなり現在に至る。
松島 より子
(リラのいえきょうだい児保育 施設長)
神奈川県立こども医療センターで治療を受ける子どもの家族が安心して病院へ通えるように、そのきょうだい児が楽しい時間を過ごせる「リラのいえきょうだい児保育」を、同センターから徒歩5分の場所で運営しています。2012年入職、2019年に初代施設長より引継ぎを受けて現職。
司会:藤木 和子 氏
全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会副会長
障害のある弟と育った「きょうだい」当事者として活動・発信。弁護士。手話通訳士。シブコト障害者のきょうだいのためのサイト共同運営者。聞こえないきょうだいを持つSODAソーダの会代表。横浜市「ヤングケアラー支援に関する検討会」委員等、政府や自治体のヤングケアラー支援、研修、啓発等に関わる。著書「『障害』ある人の『きょうだい』としての私」(岩波書店)。
第1回シンポジウム以来の会場開催。後日、録画配信を行います。
感染症拡大防止等のためオンライン開催が続いていましたが、今回は第1回目以来の対面による会場開催となります。福祉・医療関係者、NPOとの連携に関心のある行政関係者、きょうだい児ご自身やそのご家族、きょうだい児支援に関心のある方が一同に会して、きょうだい児支援の輪が広がる機会になりましたら幸いです。
なお、会場に出向くことができない方のため、シンポジウムの録画配信を行います。(*ライブ配信は行いません)
録画配信のみ希望の方も、下記フォームよりお申込みをお願いいたします。
<シンポジウム概要>
病気や障害のある子どもの「きょうだい児支援」シンポジウム
~持続可能なきょうだい児支援、行政との連携について考える~
◆日時:2024年2月23日(金・祝) 13:00開始 15:00終了
◆場所:かながわ県民センター2階ホール
交通アクセス - https://www.pref.kanagawa.jp/docs/u3x/cnt/f5681/access.html
◆参加費:無料
◆参加人数:100名(先着順)
◆主催:認定NPO法人スマイルオブキッズ
*公益財団法人小林製薬青い鳥財団の助成を受けて実施します。
▽申込フォーム
https://forms.gle/iUXFdh9bXhV4Z4Qp6
*申し込み締切:2月18日(日)
▽チラシPDFはこちらからご覧ください。
https://www.smileofkids.jp/user/news/262/_5z1fb6yb62zdloshg3scvg1253lhost.pdf
皆様のご来場をお待ちしております。
2月22日(木)・23日(金・祝)同センターの1階展示場で「かながわボランティアフェスタを開催しますので、こちらもぜひお立ち寄りください。
「神奈川ボランタリー活動推進金21」の支援を受けた団体が協力して実施するイベントです。参加する団体は20を超え、様々な形で行われているボランティアを知ることが出来ます。
各団体の展示ブースの他、ワークショップやオリジナルグッズの販売もあります。
▽詳細はこちらからご覧ください。
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