インドネシア共和国において開発している自社水力発電所6.200kWの建設工事が完了し、試運転を開始いたしました。
現在、各最終点検、試運転を開始、10月中旬には商業稼働開始の予定です。
本水力発電事業はグループ会社である特別目的会社 PT. Optima Tirta Energy(以下OTE社)を事業主体として実施しており、NiX グループが取り組む海外水力発電事業では初めての自社水力発電所となります。
■トンガル水力発電事業について
トンガル水力発電所は、スマトラ島の西スマトラ州西パサマン県パダン市から約200kmの地点、トンガル川流域に位置しており、発電した電力を今後25年間、インドネシア国営電力会社PT. PLN(以下、PLN)へ売電します。本事業は、各種権利取得や PLN との売電契約締結など、2013 年以来インドネシア企業単独で開発を進めておりましたが、技術面や資金面での問題から、プロジェクトが行き詰まっていた中、NiXグループのインドネシア現地法人PT. NiX Indonesia Consulting(以下、NIC)及びNiX JAPANによる技術最適化及びプロジェクト資金支援を経て、問題を解消し、事業化した案件となります。
2019年 11月に、NiXグループのシンガポール持株会社 NiX Holdings Singapore Pte., Ltdを通し、事業主体であるOTE社の株式を実質75%(議決権ベース)取得しており、マジョリティとしてインドネシア現地法人のNICが中心となって発電所の建設工事を進め、NiXグループがオーナーエンジニアリングとして工事施工管理を行うことで事業費削減及びリスク低減を図ってまいりました。さらには、本事業に建設DXを積極的に取り入れ、設計、施工管理においてBIM/CIM技術の3Dモデルや4Dモデルを活用し、プロジェクトの管理情報(時間、機材、人工等)を付加してモデリングし、スケジュールに沿った施工手順のシミュレーションを作成しました。これにより実現可能な工程か、安全を考慮した施工が可能であるかを具体的に可視化することができ、設計から施工管理まで一貫した情報を施工会社と共有することで、工事管理の効率化と工事品質の向上を可能にしました。
【トンガル発電所諸元】
事業実施場所 | インドネシア西スマトラ州西パサマン県 |
対象河川 | トンガル川 |
発電出力 | 6,200 kW |
発電形式 | 流れ込み式、設計流量16㎥/秒、有効落差44.4m |
設備 | 3,100 kW(横軸フランシス型水車)×2基 |
年間売電量 | 38.73 GWh(インドネシア一般家庭46,000軒分) |
総事業費 | 約15億円 |
想定GHG排出削減量 | 18,319 tCO2/年 |
■NiX グループのエネルギー事業、海外事業への取り組み
NiXグループは、これまでインドネシアにおいて水力、太陽光発電事業、EVビジネスといったエネルギー事業に加え、投資事業としてLPG販売事業を行っております。
※稼働電源総出力:JV事業も100%換算。
【トンガル水力発電所 位置図】
【トンガル水力発電所 工事写真】
取水堰
取水口
沈砂池
ヘッドポンド
導水路
水圧鉄管
発電所建屋
発電所内部
■NiX JAPAN株式会社 概要
・事業内容:社会インフラ整備の計画設計をはじめとしたインフラ技術サービス事業、DXサービス事業、エネルギー事業など幅広い業務を⼿掛ける。
・設⽴:1979年4⽉25⽇
・所在地 :(本社)富⼭県富⼭市奥⽥新町1番23号
(東京本社)東京都千代⽥区東神⽥⼆丁⽬5-12
・代表者:代表取締役社⻑ 市森 友明
・URL:https://www.nix-japan.co.jp/
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