AI Mage株式会社、アニメIPの監修業務をAIで効率化する「AI Mage - 監修システム」のβ版をリリース。併せてシードラウンドをクローズし、計1.7億円を調達
〜正式版の提供開始に先駆けて、先行利用いただけるパートナー企業を募集します〜

AI Mage株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:張 鑫、以下「AI Mage」)は、独自に開発したアニメ作品の理解に特化したAI「Anime General Intelligence」(以下、「AGI」) を活用し、アニメIPのライセンス監修業務を効率化する「AI Mage - 監修システム」(以下、「監修システム」)のβ版をリリースしたことをお知らせします。本リリースに伴い、正式版の提供開始に先駆けて、先行してβ版をお試しいただけるパートナー企業を社数限定で募集いたします。
併せて、株式会社ジェネシア・ベンチャーズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:田島 聡一)、Plug and Play Japan株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:ヴィンセント・フィリップ)および株式会社Headline Japan(本社:東京都渋谷区、代表取締役:島川 敏明)を引受先とする第三者割当増資により1.7億円の資金調達を実施しました。
調達した資金はプロダクト開発およびAI開発に充当し、「物語を通じて人々に希望と勇気を届ける」というビジョンの実現に向け、アニメ事業のDXのさらなる加速を目指します。
背景課題:ライセンス事業のスケールに必要となる監修業務の効率化
アニメのIP(知的財産)を用いた商品化やゲーム化、コラボレーション企画といった二次利用は、アニメ産業の収益の大きな柱です 。その展開には、原作の世界観やキャラクター設定との整合性等を確認する「監修」と呼ばれる作業が不可欠となります。
一般的に監修業務は、作品に長く関わる中で必要な情報がひととおり頭に入っている担当者が、経験と記憶に頼って実施している部分が大きく、属人化しやすいという課題があります 。また、監修物に対する受け渡し、管理、コメント等の作業が様々な業務ツール間で分断されており、全体の業務効率低下やノウハウの分散が生じています。
このような状況が、商品化のリードタイム長期化や監修業務のキャパシティ不足を引き起こし、ライセンス事業の拡大にとって大きなボトルネックとなってきました。結果として、世界中のアニメファンからの強いニーズに応えきれず、海賊版や転売市場に機会を奪われる一因となっています。
「AI Mage - 監修システム」の概要
AI Mageが提供する監修システムは、こうした監修業務の課題を解決するために開発されました。従来、様々な業務ツールに跨って行われてきた監修物へのコメントや修正指示を、プロダクト上で完結させることができます。また、AI Mageが独自に開発を進めてきたアニメオタクなAI、「AGI」が、参考資料の検索やパターン化された監修作業等をアシストすることで 、担当者の負荷を大幅に軽減し、ライセンス事業の拡大を支援します。
主な機能:
(1)監修タスクの一元管理
多様なファイル形式の監修物をまとめてアップロードし、プロダクト上で一元的にコメント等の監修タスクを実行・管理できます。
(2)AIによる参考資料の収集
監修物をチェックする際に参照すべき過去の作中シーンや設定資料等を、AIが自動で検索し、提案します。
(3)レビューポイントの設定とAIによる一次監修
監修時のチェック項目をレビューポイントとして事前に登録しておくことで、AIが一次監修を行います。レビューポイントはプロジェクトやチーム毎にカスタマイズ可能です。

「AI監修」というコンセプトはわかりやすい一方で、実際には汎用モデルのAPIを叩くだけでできることは極めて限定的です。AI Mageには、東京大学松尾研究室出身の張を中心に各分野に精通したAIエンジニアが多数参画しており、一部独自のモデル開発もしながら、タスクの種類に応じてどのようにAIを使い分けていくべきかを日々研究開発しております。また、AIによる判断が難しいタスクもきちんと見極めた上で、それらについてはUI / UX面の工夫により人間の判断をサポートする機能を実装しております。
本システムの開発にあたっては、複数の大手IPホルダー様にパートナー企業としてご協力いただいており、現場の監修担当者からフィードバックをもらいながら進めて参りました。パートナー企業の中にはこれまで独自に監修業務でのAI活用に挑戦してきた企業もいましたが、一緒に取組みを実施する中で、AI MageがもつAI開発に関する技術力と、それらをスムーズに業務フローに落とし込むためのUX構築力を高くご評価いただいております。
資金調達の目的と今後の展開
今回調達した資金は、AGIの開発および監修システムをはじめとした各種プロダクトのアップグレードに活用します。同時に、アニメ作品の世界観やルールを理解したAGIを活用してIPホルダーによる海外ライセンス展開の機会拡大を目指す、新たな事業モデルの検証を加速して参ります。これらに伴い、ビジネス、プロダクト両面で事業の成長を担う新メンバーを積極的に採用していきます。
また、監修システムのβ版リリースを踏まえ、正式版の提供開始に先駆けて、先行してβ版をお試しいただけるパートナー企業様を社数限定で募集いたします。今後は、β版をご利用いただいたパートナー企業様からのご意見に基づき、正式版リリースに向けたプロダクト改善のPDCAを更に加速して参ります。
ご興味をお持ちの企業様は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
パートナー企業/株主からのコメント
未踏アドバンスト事業統括PM KADOKAWA株式会社CEO 夏野剛氏のコメント
未踏アドバンスト事業の統括PMとして、代表の張さんとはAI Mage社の設立前から関わって来ました。東大松尾研究室の卒業生としての技術力はさることながら、張さんのアニメ業界への情熱と現場に入り込む姿勢には感銘を受けています。
今回同社がアプローチする「監修業務」は、日本のアニメ産業の成長にとって長年ボトルネックになってきた領域です。AI Mage社の構築する「アニメ作品を深く理解するAI」には、監修業務の効率化にとどまらず、日本が誇るIPを世界にライセンス展開していく上でのエンジンになることを大いに期待しています。
グリーエンターテインメント株式会社 執行役員 アニメ事業部長 宿輪浩介氏のコメント
代表の張さんとはAIMage設立間もない時期にお会いしました。
東京大学の松尾研究室を経て、未踏アドバンスト事業での採択など、AI分野において大きな実績に裏付けされた技術力はもちろんのこと、何よりもアニメに対する強い想いや業界への課題感に共感し、「監修業務」のAI活用の検証を進めてまいりました。
「監修業務」は非常に属人性が高い業務で、どうしても対応できる量に限界があります。
AI Mage社のシステムは、この属人性が高い「監修業務」を一般化し、その限界を高めてくれるものになっています。
Globalで大きな成長過程にあるアニメビジネスは、今後、世界中から様々な展開を求められていくと考えています。AI Mage社のシステムは、こうしたトレンドに合わせて、日本のアニメを世界に広げるために必要なツールになるものと期待しております。
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Principal 河野 優人氏のコメント
『鬼滅の刃 無限城編』や『チェンソーマン レゼ篇』の劇場版が世界的な大ヒットを記録しているように、日本の漫画やアニメはいまやグローバル市場で最も勢いのあるカルチャーの一つです。世界中の配信プラットフォームで視聴者が増え、グッズ・ゲーム・イベント・二次創作を通じた経済圏は年々拡大しています。同時に、OpenAIのSora2をはじめとする動画生成AIの登場により、誰もがクリエイターとしてコンテンツを生み出せる時代が訪れようとしています。AI生成コンテンツが溢れる未来において、本当に価値を持つものは何でしょうか。
私は、AIによって誰もがコンテンツを生成できる時代だからこそ、ストーリーやキャラクターを共有できる「二次創作の源泉」であるIPの価値は、大きく高まっていくと確信しています。そして、生成AIの登場によりIP権利侵害のリスクも急速に増大していますが、同時に、正規のライセンス利活用による収益最大化の機会もかつてないほど巨大化していくと考えています。
AI Mageは、この大きな構造変化の真っ只中で、独自AIプラットフォーム「AGI(Anime General Intelligence)」を基盤に、監修・許諾・ライセンスマッチングを一体化するという、最も重要な課題に挑戦しています。IPホルダーが資産価値を最大化し、クリエイターに正当に収益を還元できる構造を実現することは、日本の経済力とソフトパワーの中核であるアニメ・漫画産業を支える、次世代の「インフラ」を構築する挑戦です。
張さん、吉澤さん率いるAI Mageチームなら、グローバルな視座でトップタレントを巻き込み、国境を越えたライセンス流通の新たなスタンダードを築くことができると確信しています。
私たちジェネシアも全力で伴走してまいります!
Plug and Play Japan株式会社 相馬 由健氏のコメント
張CEOと初めてお会いした2024年7月から、お会いする度に想像以上のご進捗と成長スピードに感銘を受けておりました。
日本の成長戦略上も重要とされ、ポテンシャルが大きいアニメ産業は、徐々に技術によるデジタル化が進みつつあるとの見方もされている一方で、変革のハードルが高い業界の一つでもあると我々は認識しています。
そのような環境におけるAI Mage社の着実な進捗は、深い業務理解に基づいた高い品質のプロダクト開発のみならず、パッション溢れる張CEO率いるチームとしての総合力が高く評価されている何よりの表れです。
非常に大きなチャレンジではありますが、AI Mage社とともに心を燃やし、当社の世界各国にまたがる拠点を活用したグローバルな事業展開をはじめ、あらゆるサポートをさせていただきます。
株式会社Headline Japan Investor 川田 祐嘉氏のコメント
この度はAI Mage社のシードラウンドに参加させていただき、大変嬉しく思います。
日本のアニメは世界中で愛されていますが、その制作現場はいまだ分断的で、DX化の遅れなど多くの課題を抱えています。そうした中で、業界の本質的な変革を進めていくには、アニメ制作者やローカルパートナーを真に巻き込む力が不可欠です。
AI Mage社は、まさにその点において際立っています。張さんの誠実な姿勢と圧倒的な知識量に裏打ちされたアニメへの敬意が、業界のトップクリエイターたちとの確かなパートナーシップを築き上げています。
「AIで日本のアニメ業界を脅かすのではなく、支え、還元したい」という信念に、私たちは深く共感し、全力でご一緒させていただきます。
会社概要/ AI Mage株式会社
代表取締役 張 鑫(ツァン・シン) のコメント
日本の文化を象徴するアニメ業界は、過酷な労働環境や深刻な人材不足といった構造的課題に直面しており、抜本的な改革が強く求められています。一方で、海外では日本アニメへの関心が急速に高まり、需要に対して供給が追いつかない状況が続いています。その結果、海賊版の流通や転売が拡大し、国内のIPホルダーにとって大きな機会損失が生まれています。
こうした状況の中で、素晴らしい作品を生み出す現場に価値が正しく還元される世界を実現することは、私たちが掲げる「物語を通じて人々に希望と勇気を届ける」というミッションを持続的に達成していくために不可欠だと考えています。
もちろん、多くの先人たちが長年取り組んできた難題であり、変革のハードルが高い業界であることは重々承知しています。それでもなお、私たちは、現場の知恵と努力を尊重しつつ、業界の皆さまと伴走する形で、できることから挑戦していきます。そして、AI Mageのソリューションを通じて業界が一歩でも前に進むきっかけを作れたなら、これ以上の喜びはありません。
改めて、現在、私たちを支えてくださっている業界関係者の皆さま、そしてこのチャレンジに共に挑んでくださった投資家の皆さまに、心より感謝申し上げます。
AI Mageは、アニメ作品の理解に特化し、まるで魔術師(Mage)のように必要な情報を自在に見つけ出す“アニメオタクのAI”――「Anime General Intelligence(AGI)」を開発し、アニメ業界の多様な業務を効率化するソリューションを提供しています。現在は、この「AGI」をさらに活用し、アニメ作品の二次利用に伴う監修業務を効率化するSaaSのリリース準備を進めています。
今後も私たちは活動を通じて、日本のアニメ産業が持つポテンシャルを最大限に引き出し、そこから生まれる素晴らしい作品が、より広く世界中のアニメファンへ届く未来を目指してまいります。
一緒にアニメ業界を良くしていく仲間を募集しています!
AI Mageでは、私たちと志を共にし、AIの力をレバレッジして日本のアニメ産業の更なる成長を後押ししていく仲間を募集しています!ご興味のある方は、LinkedInでフォローまたはメッセージをお待ちしております。
https://www.linkedin.com/company/ai-mage/
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AI Mage株式会社 について
会社名:AI Mage株式会社(エーアイメイジ)
所在地:東京都渋谷区道玄坂一丁目10番8号
代表者:代表取締役 張 鑫(ツァン・シン)
設立:2024年3月
事業内容:アニメ制作・監修業務の効率化SaaSの開発・提供
URL:https://ai-mage.jp/
本件に関するお問い合わせ先
AI Mage株式会社 担当 村越
E-mail:info@ai-mage.jp
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