福祉事業の未来を切り拓く。プロテック（札幌）、日本財団主催『就労支援フォーラムNIPPON 2024』プレゼンテーションに登壇

～「作れるもの」をつくるだけの作業からの脱却。福祉事業所との連携強化を進めるECサイト「Omusubi」の立ち上げについて課題意識や展望を発信いたしました。～

fun-plusホールディングス株式会社

2024年12月26日 13時15分

　福祉事業所向けの会計システム開発・サポートを行い、38年間にわたる経験を持つプロテック株式会社（本社：北海道札幌市代表取締役：小松麻衣）は、福祉事業所が生産した製品を販売するECサイト「Omusubi」を立ち上げ、このたび、運営責任者の小松麻衣が、2024年12月14日（土）に東京で開催された日本財団主催の「就労支援フォーラムNIPPON 2024」https://hataraku-nippon.jp/ 「プレゼンテーション枠」に登壇したことをお知らせいたします。

2024年9月開設のECサイト「Omusubi（おむすび）」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　札幌市内の9つの就労継続支援事業所が生産した約50種類の商品を取り扱っています

■プロテック株式会社代表取締役・社会福祉法人恵正会代表理事　小松麻衣　登壇内容　～福祉事業所と社会をつなぐECサイト「Omusubi」の立ち上げと、　その背景にある課題意識、そして今後の展開について

【挑戦への想い】

　当社は38年間、福祉事業所向けの会計システム開発・サポートを行ってきました。その中で、授産事業収入の少なさ、煩雑な書類業務、支援員の過重労働といった課題を目の当たりにし、「システムの枠を超えて何かできることはないか」という課題意識を持つようになりました。また、経営の難しさから手放そうとしていた北海道恵庭市の社会福祉法人を事業承継した経験も、私たちを大きく突き動かすきっかけとなりました。現場で利用者の方々と話す中で、「人並みに稼げるようになり、自分で働いたお金で趣味を楽しみたい」「モノづくりをしていても社会に取り残されてるような気持ちがする。もっと商品を買ってくれるお客さんとのつながりを感じてみたい」という切実な声を聞き、自分たちの得意分野であるデジタル運用で貢献できないかと考え、ECサイト「Omusubi」の立ち上げに至りました。これがプロジェクトの始まりです。

　いざやると決め、福祉事業所が抱える課題をさらに深堀していくと、「事業所で作っている商品は、消費者が本当に買いたい商品なのかわからない」「せっかく作っても、どうやって売っていけば良いかわからずに在庫が積み上がってしまう」「”福祉の商品だから”と言われ、価格交渉に立つことができない」という3点が見えてきました。「Omusubi」では、これらの課題に対し、ECサイトに自然流入してくるお客様の行動データを分析し、それを商品開発に生かすといった具体的なアプローチを行っています。売れていない商品については、リブランディングや新たな商品の開発提案も行います。消費者の声を反映し、パッケージングやデザインも改良し、商品の価値向上に取り組んでいます。

　2024年9月1日のサイトオープンと同時に、認知度向上のためのイベント出店やプレスリリースの積極的な発信を行ってきました。おかげさまで、下記メディアにも取り上げていただくなど、社会的な反響も得ています。

メディア掲載：北海道新聞に取材掲載いただきました (2024年9月4日) - 就労支援施設の商品、オンラインストアで販売　札幌のソフト会社「障害者の賃上げにつなげたい」/ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1058957/https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1058957/

メディア掲載：コミュニティFM 三角山放送局「耳をすませば」にて、代表の小松麻衣が生出演いたしました(2024年10月16日) / https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1058957/https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1058957/

　私たちが目指す未来は、福祉事業所で働く人たちの工賃が向上していくことです。利用者（障がい者）の「社会とつながりたい」「工賃を増やしたい」という願いを実現することこそが本気の就労支援だと考えています。その先に、事業所や利用者が地域社会を支える一員として認知され、「苦手」と「得意」を活かして就労人口として必要とされること、そしてECサイトの運営そのものを就労事業として確立していくことを目指しています。

　福祉事業所では利用者の機能訓練として手先の細かな作業が行われており、様々な良品が生み出されています。私たちが果たすべき役割は、その一つ一つの品質の高さや一点モノとしての価値を消費者に知ってもらい「売れる商品」として市場と繋ぐことです。このＥＣサイトを起点として、今後、より多くの福祉事業所が、少しでも商品の販路拡大に挑戦しやすくなればとの思いがあります。

この覚悟と本気度を改めて社内外に発信することで、全国各地で福祉の課題に向き合う人々との連携が生まれることを期待しています。