支援者も相談者も“迷っている”身元保証の現場を可視化する「身元保証に関する支援情報ガイドブック」神奈川県版を無料配布開始
「身元保証に関する支援情報ガイドブック」神奈川県で無料配布を開始
高齢化と単身高齢者の増加が進む現代日本において、「身元保証」の重要性が高まっています。株式会社OurPlan(本社:東京都、代表取締役:岩崎寛樹)は、2025年6月、「身元保証に関する支援情報ガイドブック」の神奈川県版を発行し、県内の医療・福祉機関への無料配布を開始しました。本冊子は、地域包括支援センターやケアマネージャー、医療機関などが現場で直面する「身元保証」に関する情報不足の課題を解決するために制作されたものです。
本冊子は、神奈川県内の民間身元保証事業者を掲載し、相談支援に活用できる実用的な構成としています。掲載に費用はかからず、ウェブ上でも同様の情報を確認できるようになっています。なお、配布はすべての施設に一律で行っているわけではなく、希望する施設からの問い合わせを受けて送付しています。
※掲載を希望されない事業者、およびインターネット検索等で確認できない事業者等は掲載対象外としています。

身寄りのない高齢者に求められる「身元保証」とは何か
「身元保証」とは、本人に代わって連絡先となる人や、一定の責任を負う人を指します。
具体的には、次のような場面で求められることが多くなっています。
・病院への入院時(緊急連絡先、支払い責任、退院手続きなど)
・高齢者施設への入所時(支払い・トラブル時の対応)
・賃貸住宅の契約時(家賃滞納や夜間トラブルの対応)
・死後事務(葬儀、遺品整理、住民票抹消など)
かつては家族や親族が当然のように担っていた役割ですが、近年は「頼れる家族がいない」「子どもに迷惑をかけたくない」といった理由から、第三者に依頼する“身元保証の外部化”が進んでいます。

身元保証の事業者が必要な人が増え、選び方に悩む時代に
高齢化により、身寄りのない高齢者が急増する中、入院・入所・賃貸・死後事務などで求められる「身元保証」の必要性が高まっています。
民間の身元保証事業者も増えてきましたが、現場や本人・家族からは以下のような悩みの声が寄せられています:
「どの事業者が信頼できるのか分からない」
「地域にどんな選択肢があるのか調べるのが大変」
「料金や対応範囲に大きな差があるのに、比較する手段がない」
こうした中、制度の外にある身元保証に関する相談が、地域包括支援センターやケアマネージャー、病院の相談員にまで及んでおり、“支援する人を支えるインフラ”の欠如が課題となっていました。

現場で“すぐ使える”、生活者にも“伝わる”情報設計
「身元保証に関する支援情報ガイドブック」は、地域包括支援センター、ケアマネージャー、医療相談員など現場で日々相談を受けている方々が、迷わず案内に使える実用的な構成となっています。また、支援を受ける側である高齢者本人やそのご家族が、自宅に持ち帰って落ち着いて比較・検討できるツールとしても設計されています。
主な特徴は以下の通りです:
① 地域単位での掲載(神奈川県版)
神奈川県内で確認可能な民間の身元保証事業者について、ウェブ検索などで客観的に確認できる範囲を徹底調査し、一覧化しました。ただし、掲載を希望されない事業者、またはウェブ上に情報が存在しない事業者については掲載しておりません。
②中立・非営利での編集
本ガイドブックは、基本掲載の料金・広告料を一切徴収せずに運営しており、掲載順・掲載表現にも恣意性がないよう徹底しています。特定の企業や団体を推薦・斡旋するものではなく、選択肢の“地図”として公平に情報提供することを目的としています。
③ 紙冊子とウェブのハイブリッド構成
冊子版は持ち運びや面談時の説明資料に便利なA4サイズ。加えて、ウェブ版では同じ情報をオンラインでも確認可能で、URLを共有したり、必要なページのみ印刷するなど柔軟な使い方が可能です。
ウェブ版は随時更新されており、事業者の追加・変更にも対応しています。


代表メッセージ(株式会社OurPlan代表取締役・岩崎洸樹)
日本では今、家族だけでは支えきれない“老い”が当たり前になりつつあります。
それにもかかわらず、「入院するには保証人が必要」「施設に入るにも連絡先がないと断られる」「賃貸住宅を借りられない」といった、“家族がいることを前提とした制度”が社会の前提に残ったままです。
身元保証という仕組みは、本来、誰もが安心して生き、最期まで自分らしく暮らすための社会的セーフティネットになるべきものです。
しかし現実には、「どこに頼めばいいのか分からない」「どんなサービスがあるか見えない」という情報の壁が、支援者にも当事者にも立ちはだかっています。私たちは、この“情報格差”こそが次の孤立を生み出すと考えています。だからこそ、身元保証という見えにくい仕組みを、誰もが比較できるかたちで“見える化”し、支援者と本人・家族の間に情報の橋を架けたい。ガイドブックはその第一歩です。制度のすき間を埋め、誰も取り残されない社会の実現に向けて、これからも現場と向き合い続けます。
今後の展開とお願い:配布は希望制、他地域展開も視野に
現在は神奈川県内での配布・運用に限定していますが、各所からの反響を受けて、今後は他都道府県への展開も検討中です。
また、冊子の配布はすべての医療・介護・福祉施設に一律で行っているわけではありません。必要とされる現場へ優先的に届けるため、希望される施設の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
https://corp.ourplan.jp/contact
【サービス名】身元保証のけんさく
【サービスURL】https://m-kensaku.jp/
【運営会社】株式会社OurPlan
【本件に関するお問い合わせ】広報担当:info@ourplan.co.jp
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