「Fleacia」が対話型AIで仕様提案のスピードを飛躍的に向上
膨大な製品資料をAIが瞬時に検索、自然な対話で営業・Webユーザーの質問に即対応
フューチャーアーティザン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:田中剛)は、B2B製造業向け顧客接点DXソリューション「Fleacia(フリーシア)」シリーズに、新たな機能として自然言語により最適な製品仕様を提案する対話型AI機能を追加しました。本機能は、技術資料・営業資料・過去のトラブル情報など、社内に蓄積された情報をリアルタイムに検索・参照できる環境を実現します。従来は、膨大な時間を要していた複雑な製品構成ルールの設計を効率的に整理し、短期間でCPQ(Configuration, Price, Quote)システムの構築を可能とします。
これにより、営業担当者やWebサイト上のユーザーは、顧客からの曖昧な要求や漠然とした用途相談に対しても、自然言語ベースで最適なオプションを迅速かつ適切に選定できるようになり、提案の精度とスピードが飛躍的に向上します。これまで設計部門が都度対応せざるを得なかった負担を軽減し、営業と設計の双方が付加価値の高い業務に集中できる環境を実現します。

開発の背景
製造業における製品の仕様選定は、高度な専門知識と膨大な資料の理解を要する非常に複雑なプロセスです。特に、構成が複雑でオプションが多岐にわたる製品の場合、CPQツールに必要なルールの整備や反映に、多大な工数と時間を要していました。
実際には、1機種あたり数千ページに及ぶ技術資料の内容をルール化するには、半年から1年を要するケースもあり、CPQの本格的な活用までに長い準備時間が必要になるという課題が存在していました。また、製品提案時に営業からの技術的な問い合わせが頻繁に発生し、その度に設計部門が対応を迫られ、結果として営業と設計リソースの双方に過剰な負荷がかかるという構造的な問題も存在しています。
こうした背景を踏まえ、当社では「膨大な既存資料をAIがそのまま取り込み、ルール整備なしで即活用できる仕組み」と「自然言語による質問に対して、AIが技術情報を理解・抽出し、適切な仕様やオプションを提案する機能」の開発に至りました。
提供価値と機能
本機能は、RAG(Retrieval-Augmented Generation)※1を活用し、製造業における複雑な仕様選定業務を支援し、業務効率と提案品質の向上を実現することを目的としています。主な提供価値と機能は以下のとおりです。
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過去の技術資産の活用
営業資料、技術資料、過去のトラブル情報など、既存の膨大なドキュメントをそのままAIに取り込んで活用が可能です。情報の整備やルール設計にかかる工数を大幅に削減します。
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自然言語による直感的な検索
「カーボンニュートラルに対応するオプションを教えて」「メンテナンス頻度を減らしたい」など専門用語や検索キーを意識せず、自然な言葉で質問が可能です。AIが質問の意図を正確に理解し、最適な仕様・オプション・参考情報を提示します。
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選定画面へのガイド
AIの回答結果から、関連する仕様やオプション選択ページへ直接遷移できるハイパーリンクを提供。スムーズな仕様確定や見積業務を実現します。
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チャット形式による対話での深掘り
回答に対し、「もっと詳しく知りたい」「類似の製品はある?」など、追加質問にもチャット形式での対話が可能。顧客や営業担当者が、自身の理解度や関心に応じて、段階的かつ柔軟に情報を深堀りできます。

※1 RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)とは、膨大なデータベースから関連情報を検索(Retrieval)し、その情報をもとに文章を生成(Generation)する技術です。これにより、最新かつ正確な情報に基づいた回答が可能になります。
想定される効果
従来、ルール化が困難であった複雑な仕様も、AIが技術文書などのドキュメントから直接活用し、整備なしでCPQに組み込みが可能になりました。これにより、営業担当者、設計担当者、エンドユーザーというそれぞれの立場の方々に、以下のような具体的な価値をご実感いただけます。
営業担当者にとっての価値
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顧客の曖昧なニーズに対しても最適なオプションをAIが迅速に特定。見積作成のリードタイムを大幅に短縮できます。
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膨大な営業資料を都度確認する必要がなく、顧客の目の前でスピーディーに提案が可能になります。
設計担当者にとっての価値
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営業からの技術的な問い合わせ等の対応工数が減少し、設計本来の業務に専念できる環境を創出します。
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複雑な仕様およびルール整備にかかる工数を大幅に削減し、製品リリースまでの時間を大幅に短縮できます。
エンドユーザーにとっての価値
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Web上で自身の自然な言葉による検索が可能となり、自身のニーズに合った仕様やオプションに素早くたどり着けます。
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必要な製品情報や技術情報を効率的に取得でき、製品検討・導入判断がよりスピーディーに進みます。
今後の展望
フューチャーアーティザンは、AIをはじめとする先端技術の実用化と現場への定着に取り組んでいます。今後は、営業の提案活動における情報提供支援からさらに高度化し、顧客要求仕様書からの情報抽出、類似要求に基づいた過去の提案実績や図面データ活用による推奨提案の自動生成機能開発を進めてまいります。これにより、製品仕様が複雑でバリエーションも膨大なために、「Fleacia」の導入に時間を要していた業界や企業への展開を加速。現場の業務負担を軽減しながら、提案活動の質とスピードを飛躍的に高めることを目指します。
なお、販売計画としましては、今後3年間で100件以上の導入を目標に、現場に寄り添った価値提供を継続的に積み重ねてまいります。
■Fleaciaについて
「Fleacia」シリーズは、B2B製造業のお客様に特化したマーケティング・営業DXソリューションです。複雑な製品を扱う企業でも、製品情報サイト、CPQ(仕様確定・見積支援)ツール、さらにはB2Bコマースの構築まで、一貫して支援します。
サービス詳細はこちら:https://fleacia.jp/fleacia-copilot
■IT導入補助金2025 ITツールに登録
このたび経済産業省が推進する「IT導入補助金2025」において、当社が提供するCPQツール「Fleacia CPQ(フリーシア シーピーキュー)」および、B2B製造業向け製品サイト構築支援ツール「Fleacia Product Selector(フリーシア プロダクト セレクター)」が、IT導入補助金対象ツールとして認定されました。
「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者の生産性向上、業務効率化、DX推進を目的としたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する経済産業省の制度です。交付が決定されると、全額の1/2以内(5万円以上~150万円未満)が補助されます。
詳細はこちら:https://it-shien.smrj.go.jp/
フューチャーアーティザン株式会社
1972 年に創立したコンサルティング&システムインテグレータです。
製造業のDX推進、ESG経営の実現、そして持続可能な社会の構築に向けてお客様へ最適なITをデザインし、課題解決と付加価値を高めるコンサルティングおよびシステム・サービスを提供しております。
※2017年にフューチャー株式会社のグループ企業になりました。
※2025年に株式会社ワイ・ディ・シーから社名を変更しました。
会社名 :フューチャーアーティザン株式会社
所在地 :〒141-0032 東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー
代表取締役社長 :田中 剛
創業/設立 :1972年3月/2000年1月
資本金 :2億5000万円
事業概要 :・情報通信システムに関するコンサルティングおよび設計、開発
・機器およびソフトウェアのライセンス販売、インストール、保守、運用 サポート
・インターネットを用いた通信と情報サービスの提供、運営
URL :https://www.future-artisan.co.jp/
お問合せ先
E-mail:info@future-artisan.co.jp | マーケティング部
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