徳島県の「秘境」が新たなウェルネス拠点に――「雲隠れの里」プロジェクト始動

人口3人、交通手段ゼロの超限界集落。平家の落人伝説が残る絶景の地を、ヨガと自然で「癒し」の拠点へ。クラウドファンディング開始。

 NPO法人蝉谷の風(所在地:徳島県、代表:佐々木芽生)は、徳島県の山奥に広がる「消えゆく秘境」を再生する「雲隠れの里プロジェクト」を開始しました。

 本プロジェクトを発案・主導するのは、ニューヨークを拠点に『ハーブ&ドロシー』『おクジラさま』などを手がけてきたドキュメンタリー映画監督・佐々木芽生。取材で訪れ、自ら山里に暮らす中で「不便だからこそ得られる豊かさ」を体感し、この地をヨガや瞑想、アートを通じて心身を癒す「リトリート」として再生することを構想。地域の皆さんに「ぜひ実現して欲しい!」と背中を押して貰ったことで、プロジェクトの主導に至りました。かつて平家の落人が命をつないだ伝説を重ね、現代人が静けさの中で力を取り戻せる「雲隠れの里」を目指しています。

 本プロジェクトはクラウドファンディングサイト「READYFOR」にて、2025年9月10日から12月9日まで実施。第一目標は1,500万円で、神社の鳥居修繕、土地整備、ヨガデッキ建設などに活用されます。
▶︎クラウドファンディングURL:https://readyfor.jp/projects/kumogakure2025

プロジェクトの背景

 日本各地で過疎化が進み、山里が静かに姿を消そうとしています。国の推計では、2040年までに全国896の自治体が「消滅可能性都市」になる恐れがあるとされ、地域の文化や自然が失われる危機は目前に迫っています。徳島県のこの秘境も例外ではなく、住民はわずか3人。公共交通手段もなく、最寄りのスーパーまで車で90分。かつてのゆず畑や石垣は荒れ、鳥居も朽ちかけ、地域の誇りと景観が失われつつあります。

 こうした現状の中で「雲隠れの里」プロジェクトは立ち上がりました。観光地化ではなく、不便さこそを資源とし、静けさを守りながらヨガや瞑想、アートを通じて人々が心を整えられる拠点を育てる――。それは単なる集落再生ではなく、全国の過疎地域に希望を灯す新しいモデルを提示する挑戦でもあります。

   林業で栄え100人を超えた集落もほとんどが廃屋

        地域の皆様と佐々木芽生
     リノベーションを計画している住居

「雲隠れの里」とは 奇跡の秘境、800年前からの伝説の土地

 “四国のマチュピチュ”を彷彿とさせる壮大な景観を持ち、深い山々に抱かれた集落は、息をのむような美しさで訪れる人々を魅了し、日常を忘れさせるほどの非日常を提供します。約800年前、壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人がこの地にたどり着き、命をつないだという伝説がある場所です。集落のふもとには、樹齢千年近い御神木を擁する神社が静かに鎮座しています。

          里からの眺め
            集落空撮

 「雲隠れの里」について、応援メンバーや地域の方々と話し合った結果、具体的な地名を公表しないことにしました。「秘境」「雲隠れ」という魅力を守るため、地域の方々に迷惑をかけないため、ご理解のほど、よろしくお願いします。私たちは、このプロジェクトに心から共感してくださった方にだけ来ていただきたいと考えています。ご支援くださった方には、詳細を改めてご案内いたします。

プロジェクトの今後の展開

 私たちのビジョンは、この消滅寸前の山里を、現代人が心と体を深く整える「雲隠れの里」として再生することです。デジタルデトックス、ヨガ、瞑想、山歩きなどを通じて、自分自身と向き合う時間──そんなリトリート(ふだんの生活から少し離れて、自分と向き合う場)を提案します。

代表の佐々木自身、長年ヨガを実践、2年前に指導者の資格を取得し、地元の方々に無料でヨガを教え始めました。4人から始まったクラスは、今では登録者が50人近くとなり周辺人口約900人の地としては驚くほど高い参加率で、ヨガやウェルネスが地域に根づきつつあります。将来はこの里が、訪れる人と地元の人がヨガなどの体験を通じて交流し、出会う場となることを願っています。

 「雲隠れの里プロジェクト」は、一度に完成するものではありません。壮大な構想を段階的に形にしていく計画であり、今回のクラウドファンディングはその第一歩です。皆様からいただいた尊いご支援で、取り組みを以下の1、2、3のステップごとに進めてまいります。まずリトリートゾーンの整備(ヨガデッキや「雲隠れの家」)に加え、この里の象徴である神社の鳥居の再建に活用させていただきます。

 ここから始まる小さな一歩が、やがて大きな未来を育むと信じています。

私たちがめざす「雲隠れ」とは

 現代人がオンとオフを切り替えるためのスイッチのような場所です。

荷物を置いたら、まずは携帯電話をオフに。コーヒーを片手にただ景色を眺め、ひとりの時間を過ごす。夜は電気を消して、月明かりと星空の下で仲間と語り合う。そんな時間を重ねることで、この谷が、「雲隠れの里」として、訪れる人の心にそっと寄り添えたらと思っています。詳しくはこちらをご覧ください。https://readyfor.jp/projects/kumogakure2025

代表より

          

佐々木芽生

ドキュメンタリー映画監督・プロデューサー/著者/ヨガ&瞑想指導者

なぜ人はこんな遠くて不便な場所に住むのだろう――初めて訪れたときの疑問は、やがて暮らすうちに「不便だからこその豊かさ」への気づきへと変わりました。手間や時間をかけることで、人と自然の営みが深く結び直されていくことを、この地が教えてくれたのです。

「雲隠れの里プロジェクト」は、私自身の体験から生まれました。地元の方々や仲間とともに、山奥の過疎地に眠る未来の可能性を呼び覚まし、この谷を訪れる人が心の奥の静けさに出会える場所として次代へつないでいきたいと願っています。

このビジョンの実現に、ぜひ皆さまのお力をお貸しください。

クラウドファンディングサイト

https://readyfor.jp/projects/kumogakure2025

代表 佐々木芽生

ドキュメンタリー映画監督・プロデューサー/著者/ヨガ&瞑想指導者
約30年間ニューヨークを拠点に活動し、NHK「おはよう日本」などでキャスター、リポーターを務めた後、独立して製作会社を設立。2010年『ハーブ&ドロシー』で監督デビューし、日米で異例のロングラン上映を記録。続く『おクジラさま』とともに国際映画祭で数々の賞を受賞した。

映画制作をきっかけに訪れた徳島の山間部に魅了され移住を決意。平家の落人伝説が残る秘境を再生するために、NPO法人「蝉谷の風」を設立。現代人が心身を整える「雲隠れの里」として再建する活動を進めている。限界集落への移住と価値観の変化、そして谷の再生を記録する新作ドキュメンタリーを製作中。

NPO法人 蝉谷の風「雲隠れの里」プロジェクト

「雲隠れの里」プロジェクトは、徳島県南西部の山奥にある消滅寸前の集落を再生することを目的に発足。不便さや立地的な遠さに宿る本質的な豊かさを見直し、ヨガや瞑想、アートを通じて、人々が心身を整え、地域とつながる場を創出することを目指す。廃屋の再生、神社やゆず畑・杉林の整備、オフグリッドのインフラ構築を進めながら、国内外の人々が滞在・交流できる拠点づくりを行う。過疎地再生の新たなモデルを提示することを目指す。

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会社概要

URL
https://www.semitani.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
徳島県那賀郡那賀町木頭和無田字ニシノミヤ22番地2
電話番号
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代表者名
佐々木芽生
上場
未上場
資本金
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設立
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