ピクシーダストテクノロジーズ 第三者割当増資により総額約38億4千6百万円の資金調達を実施
大型資金調達により波動制御技術の社会実装を加速
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:千代田区、代表取締役 落合陽一、村上泰一郎。以下「当社」といいます。)は、ベンチャーキャピタル、事業会社10社を引受先とした第三者割当増資の実施により、平成31年4月26日にシリーズBラウンドで総額約38億4千6百万円の資金調達を実施いたしましたので、お知らせいたします。
なお、当社は、平成31年3月29日に同日付けニュースリリースのとおり、商工組合中央金庫上野支店から総額10億円の期限一括償還型の融資契約を締結しており、同融資が全額実行された場合には、本第三者割当増資による調達額と併せて総額約48億4千6百万円の資金調達となります。
なお、当社は、平成31年3月29日に同日付けニュースリリースのとおり、商工組合中央金庫上野支店から総額10億円の期限一括償還型の融資契約を締結しており、同融資が全額実行された場合には、本第三者割当増資による調達額と併せて総額約48億4千6百万円の資金調達となります。
第三者割当増資による資金調達について
1.本資金調達の目的
当社は、当社独自の波動制御技術「HAGEN 波源」※をコアとして、デジタルファブリケーション、人工知能技術を用いたソリューションの共同開発等を行っております。この度の資金調達により、優秀な人材の獲得、研究開発の設備投資や知財戦略等の投資の拡充を行い、技術ポートフォリオの拡充及び事業パイプラインの推進を大きく加速させてまいります。
※ 音・光・電磁波等のあらゆる波動によって計測・制御する技術
2.本第三者割当増資の引受先
・株式会社INCJ(本社:東京都千代田区、代表取締役 勝又幹英)
・SBIインベストメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 川島克哉)が運営するSBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合
・凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 金子眞吾)
・SMBCベンチャーキャピタル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 石橋達史)が運営するSMBCベンチャーキャピタル4号投資事業有限責任組合
・NECキャピタルソリューション株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 今関智雄)と株式会社ベンチャーラボインベストメント(本社:東京都中央区、代表取締役 山中唯義)が共同運営する価値共創ベンチャー2号有限責任事業組合
・みずほキャピタル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 大町祐輔)が運営するみずほ成長支援第3号投資事業有限責任組合
・グローバル・ブレイン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 百合本安彦)が運営するKDDI新規事業育成3号投資事業有限責任組合
・合同会社K4Ventures(本社:大阪府大阪市北区、代表職務執行者 森本孝)
・第一生命保険株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 稲垣精二)
・株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員 山本敏博)
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
■ 会社概要
商号: ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
代表取締役: 落合 陽一、村上 泰一郎
所在地: 東京都千代田区神田須田町2-17-3 神田INビル2F
設立: 平成29年5月
資本金: 22億7915万6000円(令和元年5月23日現在)
URL: https://pixiedusttech.com/
■ ピクシーダストテクノロジーズが現在事業化を推進している技術・プロダクト例
① Pixie Dust
超音波フェーズドアレイを用いた3次元音響浮遊技術です。超音波で物体を浮かせることができることは従来から知られていましたが、その空間分布を制御することにより、浮かせた物体を自在に動かしたり従来とは異なる並び方で浮かせたりすることが可能です。
アプリケーションとしては、工場のなかでロボットアームを使わずに小さい部品を個別に持ち上げたり、医薬品や化粧水などの液滴をボトルまで搬送したりすることが考えられます。また、白い粒子を面状に配列することによって、空中に映像投影のためのスクリーンを設置するなど、エンタテインメントやアドバタイズメントへの応用可能性もあります。② Holographic Whisper
超⾳波の焦点をつくることで何もない空中から⾳を発⽣させる⾳響技術です。⾳の発⽣位置、再⽣する⾳声、ボリュームをうまく切り替えることで、誰に何をどこから聞かせるかを制御できます。
映像の中で注意を向けたい⽅向から⾳声を聞かせたり、イベント会場の特定の場所を通ったときのみ情報を届けたりと、視覚情報や位置情報と連動した没⼊感の⾼い演出が可能になります。また音量を絞ることによる特定の人物にだけ音声を届けることができます。これにより秘匿性の高い情報伝達や、周囲への音漏れに配慮したコミュニケーションなどが可能になります。さらに超音波焦点の位置を切り替えることにより、複数の人物にそれぞれ異なる音声を届けることもできます。
③ SOUND HUG
抱きかかえることで⾳楽を視覚と触覚で感じられる球体型デバイスです。楽曲全体の⾳・特定の楽器の⾳をミックスして、球体に内蔵された振動スピーカーで再⽣することで⾳楽の振動を触覚で感じる事ができます。また、⾳楽に合わせて球体が発光する仕組みになっていて、振動だけでは伝わりづらい曲の旋律を視覚でも感じることができます。
SOUND HUG によって、⽿の⾃由・不⾃由にかかわらず、単に⽿で感じるだけではない、⾳楽を⾝体で楽しむという全く新しい⾳楽体験を提案しています。
④ Leaked Light Field
対象物体の表⾯に微細な⽳加⼯を施すことで⾃然な質感を持った素材にディスプレイとしての機能を付加する情報提⽰技術です。従来のガラスやプラスチックで表⾯が覆われたディスプレイでは⾰や⽊材などの素材の凹凸を持った質感を再現するには限界がありました。これらの質感を持った素材に対して微細な⽳加⼯を施し、光の通り道を作ることにより表⾯素材の質感を損ねずに情報の表⽰を可能にしました。
表⾯素材の選択の幅が広がることにより、ディスプレイを使⽤したプロダクトデザインの可能性が広がります。また、Leaked Light Fieldで作られたディスプレイでは、視点位置に応じて表⽰内容を動的に変更することができます。ディスプレイを右側から⾒ている⼈には時間を表⽰し、左側から⾒ている⼈には天気予報を表⽰するなど、同時に異なる情報を異なる⼈に提⽰することが可能です。この機能を応⽤して、裸眼での⽴体視も実現することが可能です。
⑤ xWheel
市販の車椅子に後付けで自動運転化ユニットを搭載することで、車椅子の利用者がボタンや音声操作で好きなときに好きな場所に行くことができるという車椅子の自動運転技術です。車椅子の利用者の利便性向上と介護士の移動介助に関わる負担軽減を目指しています。
近時、日本においては少子高齢化により介護の需要に対して介護士の人数が不足している状況です。介護の現場ではカメラを用いた見守り機能の強化やセンシング技術の導入によって、人手不足を解消しようとしています。xWheelでは介護現場での「移動」に着目しました。車椅子に搭載したセンサーと施設に設置したセンサーで車椅子の安全を2重3重に確認し、安全に走行します。
現在、介護施設において実証実験中で、現場の方々のご意見を反映させながら開発を進めています。
■ ピクシーダストテクノロジーズの経営理念
人類と計算機の共生ソフトウェア基盤を構築する
~計算機時代に適応した産業、文化、学問の更新~
現代に生きる私たちは日々スマートフォンに向かってタッチ操作をし、インターネットから得られた情報を、画面表示や音声情報として受け取っています。これからIoTが促進されていくなかで、コンピュータは私たちの身の回りにありふれたものになっていきます。そのような世の中においては、「人がコンピュータを使う」のではなく「コンピュータが形作る環境の中で人が暮らす」というビジョン(計算機自然、デジタルネイチャー)のもと、人とコンピュータの関係性について最適な均衡点を追求する必要があります。
たとえば、当社ではスマートフォンやタブレットでは解決することができない高齢化した現場や屋外での作業環境等で生じる様々な社会の課題を解決するために、当社独自の「HAGEN 波源」(波動制御技術)から生じる要素技術や応用技術を適用することによって、その解決に向けた研究開発を推進しています。
当社は、生活に溶け込むコンピュータ技術の開発を目指し、一方ではアカデミアとの連携を広げながら、他方では「現場」で生じる問題に耳を傾け、アカデミアで産まれた知を社会実装―リアルな課題をコンピュータテクノロジーで解決―していく好循環を体現してまいります。
■ 代表取締役略歴
落合陽一 Yoichi Ochiai
代表取締役CEO
2015年東京大学学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の短縮終了)。博士(学際情報学)。日本学術振興会特別研究員DC1、米国Microsoft ResearchでのResearch Internなどを経て、2015年から筑波大学図書館情報メディア系助教デジタルネイチャー研究室主宰。2017年から当社と筑波大学の特別共同研究事業「デジタルネイチャー推進戦略研究基盤」を筑波大学内に設立、准教授として着任。
専門はCG、HCI、VR、視・聴・触覚提示法、デジタルファブリケーション、自動運転や身体制御。World Technology Award 2015(IT Hardware)ほか受賞歴多数。
村上泰一郎 Taiichiro Murakami
代表取締役COO
東京大学工学部マテリアル工学科卒業後同大学院にてバイオマテリアルを専攻。修士(工学)。その後アクセンチュア戦略コンサルティング本部にてR&D戦略/デジタル化戦略/新規事業戦略等を中心にテクノロジーのビジネス化を支援。また、同社在職中にベンチャー技術の評価と大企業への橋渡しを行う新組織(Open Innovation Initiative)及びイノベーション拠点(Digital Hub)の立上げにも参画。外資系VCの日本支社立上げや技術ベンチャー支援等を行ったのち、当社にCOOとして参画。一般社団法人未踏のエグゼクティブアドバイザーも兼任。
■ 本件に関するお問い合わせ先
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 広報担当
お問合せ: https://pixiedusttech.com/contact/
以 上
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