巨匠・山田洋次監督の幻の名著が47年ぶりに復刊―映画づくりの真髄を語った貴重な一冊『映画をつくる 新装版』が10月15日に発売。
株式会社大月書店(本社:東京都文京区)はこのたび、『映画をつくる 新装版』を2025年10月15日に発売します。

映画界の巨匠が語る創作の真髄 47年ぶりの復刊で甦る映画づくりの原点
本書は1978年に刊行された同名書籍の新装復刊で、「男はつらいよ」シリーズをはじめ数々の名作を手がけた山田洋次監督が、映画づくりの哲学と実践を率直に語った貴重な一冊です。
ぼくが生まれて初めてカチンコなるものを手にしたのは1954年、思えば遥か昔のことです(本書「前書き」より)
初監督から17年後、シリーズ『男はつらいよ』を年に2本撮影するなかで『幸福の黄色いハンカチ』をつくっていた40代後半の山田監督が語った映画への思い――。1978年に刊行、90年代半ばまで版を重ねた文庫をこのたび、新装版への前書き、クロード・ルブラン氏(『山田洋次が見てきた日本』著者[原著2021年刊(フランス)、邦訳2024年、小社刊])による解説、本年11月公開予定の『TOKYOタクシー』までを含む全監督作品一覧の資料を付して、新たな装いで復刊します。「映画をつくるという仕事は、対象を愛すること」と語る山田監督。世代や時代を超えてなお観客を惹きつける、その背景を説くヒントが凝縮されています。
【目次】
はじめに――新装版に寄せて
※山田洋次による書き下ろし
Ⅰ 映画と私――映画について思うこと
映画界にはいって ~松竹にはいった頃/『二階の他人』から『馬鹿まるだし』へ/『男はつらいよ』の誕生
映画との出会い ~「路傍の石」の強烈な印象/新しい発見
映画とは ~芸術は人を楽しませるもの/中学時代の体験/いわゆる娯楽映画について/今日の文化のあり方
映画とリアリズムについて ~落語と浪花節/リアリズムの流れ
「おかしさ」について ~五〇円食堂での体験/生活感覚と笑い
観客とつくり手との共感 ~ゆたかな想像力への信頼/肌のぬくもり/「寅さん」への共感/人を大事にする/現実の認識と映画
「寅さん」とアメリカ人 ~アメリカ人の共感/自国をみつめた映画
チャップリンについて
Ⅱ 素材と脚本――モチーフと技術
衝動の力 ~どうしてもつくりたい気持ち/『家族』の場合/『男はつらいよ』の場合/『幸福の黄色いハンカチ』の場合/撮りたい映画/『同胞』の場合
脚本について ~「砂の器」の脚本/技術のもの真似/「無法松の一生」の例/感性の大切さ
Ⅲ 映画づくりの現場――スタッフと俳優と監督と
私の演出 ~舞台も映画も同じ/できないコンテ
監督とスタッフ ~心のかようスタッフ/スタッフの努力
「寅さん」のチーム ~私の仲間たち/リアルな演技
演出家と俳優 ~俳優の生い立ち、素性/演出家の責任
渥美清さんのこと ~私心を去る/天賦の才ということ/寅さんと私たち
あとがき
山田洋次への手引き(解説=クロード・ルブラン)
※『山田洋次が見てきた日本』著者による書き下ろし
監督作品一覧
※最新作『TOKYOタクシー』までの歴代監督作品一覧
著者プロフィール
1931年生まれ、大阪府出身。54年、東京大学法学部卒。
同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。
69年『男はつらいよ』シリーズ開始(2019年までに全50作)。他の代表作に『家族』(1970年)、『幸福の黄色いハンカチ』(77年)、『たそがれ清兵衛』(2002年)、『家族はつらいよ』(16年)など。2025年11月には倍賞千恵子・木村拓哉共演の最新作『TOKYOタクシー』が公開予定。08年より日本藝術院会員、12年に文化勲章を受章、14年に東京都名誉都民顕彰。
書籍情報
書名:『映画をつくる 新装版』
発売:2025年10月15日
判型:四六判・ハードカバー
ページ数:204ページ
定価:2,000円(税別)
ISBN:978-4-272-61248-2
<Amazon> https://www.amazon.co.jp/dp/4272612484
<楽天ブックス> https://books.rakuten.co.jp/rb/18368841/
出版社情報
株式会社大月書店
〒113-0033 東京都文京区本郷2-27-16 大学通信教育ビル2F
ホームページ:www.otsukishoten.co.jp
X:x.com/otsukishoten
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