遺伝子組み換え食品のイメージは改善傾向、若い世代ほど受容的

~遺伝子組み換え/ゲノム編集食品に対する消費者の意識調査~

バイテク情報普及会

バイテク情報普及会(東京都千代田区)は、全国の20代~50代の男女2,000人を対象に、「遺伝子組み換え食品/ゲノム編集食品」に対する意識調査を実施しました。

 

調査背景
日本でも遺伝子組み換え作物を原料とする食品は私たちの暮らしに深く浸透していますが、多くの消費者はそのような実態をご存知なく、それらの食品に対し漠然とした不安感を持っており、依然として受容意識が低いと言われています。そこでバイテク情報普及会は「遺伝子組み換え食品」に対する消費者意識を把握し、その受容意識の向上を目的とした調査を2021年12月に実施しました。また、2021年よりゲノム編集作物・魚の流通が開始したことを受け、「ゲノム編集食品」に対する意識についても併せて調査しました。

調査概要
  • アンケート調査(定量調査)
  • 調査対象者・規模:全国の20~50代の男女合計2,000人(各世代・性別ごと×250サンプル)
  • 調査方法:Web調査(楽天インサイト)
  • 調査時期:2021年12月上旬


主な調査結果
【1】遺伝子組み換え食品に対して良いイメージ、または何のイメージも持っていない人の合計は約半数若い世代ほど肯定・中立
遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っているかとの問いに「良い」または「どちらかといえば良い」と答えた人は全体の約12%、「特に何のイメージも持っていない」と回答した人は全体36%でした。年代別で見ると若年層であるほど遺伝子組み換え食品に対して良いイメージ、または何のイメージも持っていない人の割合が高い傾向がみられました。


・遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

グラフ1:遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。グラフ1:遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

また、遺伝子組み換え食品を必要なものだと思うかとの問いでも、「非常にそう思う」「そう思う」と回答した人は20代が一番多く、若年層であるほど遺伝子組み換え食品に肯定的な人の割合が高いことを示しました。

 

​・あなたは遺伝子組み換え食品を必要なものだと思いますか。

グラフ2:あなたは遺伝子組み換え食品を必要なものだと思いますか。グラフ2:あなたは遺伝子組み換え食品を必要なものだと思いますか。

【2】遺伝子組み換え食品に対するイメージは年々改善
当会が過去に実施した調査と比較すると、遺伝子組み換え食品に対して「怖い・悪い」イメージを持つ人の割合は減少傾向にあります。


​・遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

グラフ3:遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。グラフ3:遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

【3】​情報提供により遺伝子組み換え食品に対するイメージは全体の5割以上の人が向上
遺伝子組み換え食品に関するいくつかの情報を回答者に提示した後、あらためて遺伝子組み換え食品のイメージを確認したところ、情報提示前よりイメージが良くなったと約半数の人が回答しました。

提示した遺伝子組み換え食品の情報(一部)
  • 遺伝子はあらゆる生物の細胞の中に存在していますので、毎日食事をすることで、私たちも様々な生物の遺伝子を体内に取り入れています。
  • 遺伝子組み換え作物や食品には、各分野の専門家が参画する、国際基準に基づく国の審査が義務付けられており、この審査において安全性が確認され、政府に認可されたものだけが市場に流通します。
  • 遺伝子組み換え食品はこれまで安全に食べられてきた現在の作物や食品と同じくらい安全であるかどうかを基準として、安全性は評価されています。
  • 遺伝子組み換え食品は農作業による二酸化炭素の排出を減らし、農地拡大のための森林伐採を抑制するなど、持続可能な農業を可能にしています。 ほか

・これらの特徴を知って、あなたの「遺伝子組み換え食品」に対するイメージや考えは変化しましたか。

グラフ4:これらの特徴を知って、あなたの「遺伝子組み換え食品」に対するイメージや考えは変化しましたか。グラフ4:これらの特徴を知って、あなたの「遺伝子組み換え食品」に対するイメージや考えは変化しましたか。

 

また、「遺伝子組み換え食品は必要なものだと思うか」との問いに「非常にそう思う」「そう思う」と回答した人は情報提示前が2割(【1】のグラフ2参照)だったのに対し、情報提示後は約5割に増加しました。


・これらの特徴を知って、「遺伝子組み換え食品」は必要なものだと思いますか。

グラフ5:これらの特徴を知って、「遺伝子組み換え食品」は必要なものだと思いますか。グラフ5:これらの特徴を知って、「遺伝子組み換え食品」は必要なものだと思いますか。

【4】ゲノム編集食品について全く知らないと回答した人は約半数、良いイメージまたは何のイメージも持っていない人は全体の3分の2
ゲノム編集食品について全く知らないと回答した人は全体の約半数で、どのようなイメージを持っているかの問いには「良い(1.7%)」「どちらかといえば良い(6.6%)」、「特に何のイメージも持っていない(58.5%)」「どちらかといえば怖い・悪い(25.0%)」「怖い・悪い(8.4%)」でした。


・「ゲノム編集食品」についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

グラフ6:「ゲノム編集食品」についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。グラフ6:「ゲノム編集食品」についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

 

 

調査結果の詳細は以下URLよりPDF資料をダウンロードしてご覧ください。
「遺伝子組み換え/ゲノム編集食品に対する消費者の意識調査(2021年)」
https://cbijapan.com/wp-content/uploads/2022/03/2021_CBIJ_Consumer_Survey_on_GM.pdf

【その他本件に関するお問い合わせ】
バイテク情報普及会 事務局
お問い合わせ専用メール:secretariat@cbijapan.com
電話:03-3525-4805 

バイテク情報普及会(英名:Council for Biotechnology Information Japan、CBI Japan)は、植物科学やバイテク作物の開発企業で構成する国際組織「クロップライフ・インターナショナル(本部ブリュッセル)」傘下の任意団体で、2001年10月1日に設立されました。本会は持続可能な農業の実現や食料の安定供給への貢献を念頭に、サイエンスベースで透明性ある許認可システムの構築を支援するための活動や幅広いステークホルダーの皆様にバイオテクノロジーの重要性をご理解いただくための広報活動を行っています。
https://cbijapan.com

<バイテク情報普及会 会員会社>
コルテバ・アグリサイエンス日本株式会社、シンジェンタジャパン株式会社、ダウ・アグロサイエンス日本株式会社、バイエル クロップサイエンス株式会社、BASFジャパン株式会社(50音順)

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農林・水産その他
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業種
水産・農林業
本社所在地
東京都中央区新川1-3-21 BIZ SMART茅場町3階
電話番号
03-6868-8491
代表者名
事務局長 熊谷 善敏
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年10月