経済再生大臣注目!医師らが挑む「田んぼDAO」で米の付加価値向上から就農人口増加を目指す【鳥取県江府町】
NFT認証にトークン発行、自然資本の価値を最大化する地方創生2.0経済モデルへ
医師や起業家らが、知識や技術を武器に、過疎化が進む江府町の「田んぼ再生」による地方創生2.0に挑む——。



天籟株式会社(本社:鳥取県江府町、代表取締役医師:桐村里紗)は、鳥取県江府町と農事組合法人宮市と連携し、新しい運営モデル「DAO(自律分散型組織)※1」を農業に応用した地方創生2.0プロジェクト「プラネタリーヘルス田んぼDAO※2」を2025年5月より始動しました。DAOメンバーが関与し、田んぼによる健康増進、環境再生、地域活性化を図りながら、米の付加価値向上と未利用資源のアップサイクルにより農家の収入増につなげて就農人口増加を図る試みです。
令和の米騒動に対して価格競争ではなく、付加価値向上による農業課題解決を目指します。
初期メンバーには、医師、看護師、起業家、土壌専門家、大学院生ら20名が参画。
第1回目の田植えイベントを2025年5月24日に実施し、渡米中の赤澤亮正経済再生担当大臣からの祝文が披露され、鳥取県農業振興局、鳥取県議会からの来賓とメンバーらがベテラン農家からの指導により手植えと機械植えを行いました。田植えイベント後の6月より、メンバーのうち1名が、農事組合法人の農作業サポートとして江府町に継続的に滞在することとなり、就農人口増加につながる関係人口増加につながりました。
NFT認証のDAOメンバーが田んぼの価値向上目指す
江府町に足を運び、田植えに参加したメンバーには、メンバーシップNFTを発行し、DAOメンバーとして認証の上、田植え作業に貢献したことに対してリワードトークンnichtone(ニッヒテーネ)(単位:NT)を発行しました。



メンバーは、リビングラボとなる25アールの田んぼの収穫見込みの米を事前に購入することで農家の安定収入につなげると同時に、DAOの仕組みによって田んぼへの関与権を購入して、農作業のみならず、自然資本としての田んぼの価値を最大化することを目指します。
今後、日常の管理は、農事組合法人が行い、メンバーは、作業をサポートすると共に、生産物としての米の分配のみならず、専門分野を活かしながら、廃棄されるはずの籾殻や雑草等の未利用資源のアップサイクルや農作業に関わることによるヘルスケア効果、農薬や化学肥料を低減した栽培による生物多様性への貢献などのインパクトを評価し、自らの関与する田んぼの価値を高めていきます。
【プロジェクト概要】
「田んぼDAOプロジェクト」は、プラネタリーヘルスの社会基盤をつくる「プラネタリーヘルスDAO」の第一弾として、環境再生・地域活性・自然資本の再評価を軸に地方創成2.0を目指し、リアルとオンライン上のDAOコミュニティを通じて田んぼに関与できる持続可能な農業を推進する取り組みです。
中心となるのは、江府町にある田んぼの維持・再生、そして自然資本としての価値の最大化。そこに、それぞれの専門性を持った都市住民が自律的に関わる新しい形の「みんなで運営する田んぼ」を構築します。
田んぼの価値を最大化することによって、社会的にも環境的にも農業の持続可能性と発展に貢献し、関係人口・就農人口策として、農家の収入増加と農業の付加価値向上を図ります。
GDPでは評価できない、自然資本に基づくGNP(Gross Natural Product:自然総生産※3)を新たな評価軸とするプラネタリーヘルスの経済、社会基盤をつくるための実証的実践が始まり、大きな国際目標実現への小さな一歩を踏み出しました。
今後、地球貢献に対して発行したNFT認証が個人や企業の信用となり、地球貢献に対するリワードトークンが流通する自然資本に基づいた環境再生型経済圏の構築を目指しています。
【今後のスケジュール】
フェーズ1(5月):DAOによる田んぼの管理運用実証実験
田植えの実施、水源の再生
参加者の関与(田植えや農作業に関与、地域との交流)
NFT、トークン発行の試験運用
土壌微生物分析と評価
フェーズ2(6月〜9月)
ディスカッション
効果検証(参加者の関与度、持続可能性)
トークンとインセンティブシステムの最適化
参加者・農家・自治体からのフィードバック収集
フェーズ3(10月〜12月)
稲刈り
未利用資源の活用検証
持続可能なDAO運営モデルの検証
次年度以降の拡大計画策定
※1 DAO(ダオ=Decentralized Autonomous Organization(自律分散型組織)とは、参加者がルールに基づき共同運営する新しい自律的組織形態です。ブロックチェーン技術を用いたオンライン上のコミュニティで、自律的な意思決定ができる仕組みを活用しています。
※2 プラネタリーヘルス(Planetary Health)とは、2015年に“The Lancet”において提唱された、国際的に推進される最も包括的なヘルスケア概念で、人の健康と社会・地球の健康を一体と捉え、その全体の健全性を実現していくものです。SDGs達成への包括的アプローチであり、国際的に掲げられたネイチャーポジティブを包含します。江府町と天籟株式会社は、連携協定をもとにプラネタリーヘルスを推進しています。桐村里紗医師が代表を務める一般社団法人プラネタリーヘルスイニシアティブは、国内においてプラネタリーヘルスの社会実装を牽引しています。
※3 GNP(Gross Natural Product:自然総生産)とは、従来のGDP(国内総生産)では評価されにくい自然資本および生態系サービスの価値を経済指標として統合的に可視化する新たな概念として、(一社)プラネタリーヘルスイニシアティブが提唱しています。
プラネタリーヘルスアクション行動基準1.0の根幹を成す「地方の自然資本を活かし、流域単位での再生を促進するネイチャーポジティブ経済」への転換を測定する指標として、単なる「産業的生産活動の総和」ではなく、人と自然の相互再生によって得られる、自然の再生、健康やウェルビーイング、地域活性化などの実質的豊かさを可視化・評価することを目指しています。
【運営会社概要】
社名:天籟株式会社(テンライ)
本社所在地:鳥取県日野郡江府町江尾420
代表取締役医師:桐村里紗
事業内容: プラネタリーヘルス社会実装事業・行政委託事業 他
設立:2018年2月23日
ホームページ:https://tenrai.co
問い合わせ:i@tenrai.co
【自治体概要】
鳥取県江府町
中国地方最高峰「大山(だいせん)」の麓、南側「奥大山」に位置する、人口最小の鳥取県の人口最小の町です(推計人口2,349人 2025年5月1日)。
町の資源は、奥大山の豊かなブナ林が育む水であり、天然水の採水地になっています。
おいしい”水”を育む豊かな自然環境と、奥大山の雄大な自然景観を背景として周囲と調和した農村風景や美しい街並み景観に恵まれた地域です。
「美しい自然景観に抱かれた、おいしい水を育む3000人の楽しいまち」という将来の希望の姿を実現するために、「水のふるさとSDGs宣言」を掲げ、全国に先駆けて「プラネタリーヘルス」を社会実装するローカルエリアとして、新たなチャレンジに積極的に取り組んでいます。
江府町役場住所:〒689-4401 鳥取県日野郡江府町大字江尾1717番地1
ホームページ:https://www.town-kofu.jp/
問い合わせ:(産業建設課)TEL 0859-75-6610/0859-75-3306
【協力団体概要】
法人名:一般社団法人プラネタリーヘルスイニシアティブ(PHI)
事務所:100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目3番1号新東京ビルヂング4階Regenerative Community Tokyo内
事業内容: プラネタリーヘルスの普及及び実践的学びの共有・社会実装推進 他
設立年月日:2025年5月14日
ホームページ:https://phi.or.jp
お問い合わせ info@phi.or.jp
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