「分子をミル」創薬基盤技術を開発するモルミルが資金調達を実施
シードラウンド資金調達
■企業概要
モルミルは、細胞内の分子の状態が変化することが疾病の兆候であることに注目し、その原因となる分子の動きを捉えることができる各種基盤技術を開発しています。また、こうした創薬基盤技術を通じて、筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)を含む神経難病の治療薬開発を加速させる取り組みを進めています。これまでに、分析化学的手法と核磁気共鳴法(NMR)を融合させることで、分子の動きを捉える技術の開発を進めてきました。分子の動きを捉える技術で、これまで創薬標的とすることが難しかった分子に対する創薬を可能にしていくことを目指しています。治療法の無い病気に対して、薬の開発を通じて貢献して参ります。
■資金調達の目的と使途
今回調達した資金で、経営陣および研究開発体制の強化をおこないます。共同研究機関である奈良県立医科大学との連携を強化するため、共同研究講座[正式名称:分子動態創薬共同研究講座]を設置し、研究環境を充実させます。また、前回の資金調達から取り組んできた分子の動きを捉える技術を実際に創薬過程で活用できるように、さらに開発を進めます。さらに、事業会社や製薬企業との協業を通じた、収益化にも取り組みます。
■担当者コメント(リアルテックホールディングス株式会社)
創業当初の2022年6月頃よりモルミルの活動に伴走し、2022年11月の前回出資に引き続きご一緒させていただくことになりました。森社長の強い意志とお人柄もあり、取締役、社員だけでなくアカデミアの科学顧問が増え、研究開発を加速させるベースができました。現在取組んでいるスクリーニング技術が確立されることで神経変性疾患などでの画期的な創薬が実現されると期待しているとともに、その実現に向けて引き続き一緒に走っていけることをうれしく思います。
ファンド名称:リアルテックファンド4号投資事業有限責任組合
グロースマネージャー 高橋 宏之
■担当者コメント(三菱UFJキャピタル株式会社)
モルミルとの出会いは、2023年7月に開催されたHVC KYOTOの会場でした。モルミルは、同イベントでKRP賞を受賞、同年9月にはバイオテックグランプリで最優秀賞を受賞されました。分子動態評価技術に基づくモルミルの創薬基盤技術は、革新的な創薬への道を切り開くポテンシャルを秘めております。この度の投資検討では、モルミルが有する技術のみならず、科学顧問との有機的な連携による研究開発推進力とその可能性を評価しました。
ファンド名称:三菱UFJライフサイエンス4号投資事業有限責任組合
ライフサイエンス部 副部長 篠﨑 幹彦
■担当者コメント(池田泉州キャピタル株式会社)
弊社が開催する第200回池田泉州キャピタル勉強会(2023年3月)で講演を頂いて以降、様々なイベント等を通じてモルミルの事業についての理解を深めて参りました。治療法の無い病気に立ち向かうモルミルの取り組みは、人類にとって大きな希望となります。関西を創業地とする製薬企業が多く存在しており、モルミルとの事業シナジーが生まれることが期待されます。関西から日本の創薬を盛り上げていこうといったモルミルの姿勢・事業を応援して参ります。
ファンド名称:関西イノベーションネットワーク2号投資事業有限責任組合(愛称:イノベーションファンド25Next)
投資部 武川 敏也
■奈良県立医科大学 分子動態創薬共同研究講座からのメッセージ
この度、モルミルとの共同研究をさらに発展させるべく、奈良県立医科大学に共同研究講座を設立しました。モルミルの分子をミル技術は、ALSのみならず、アルツハイマー病やパーキンソン病といった難治性の神経変性疾患や筋疾患などの神経筋難病の治療薬開発に活用可能な基盤技術です。モルミルとの共同研究を重点研究と位置付け、さらに加速させることで、新規治療薬を心待ちにしている患者さんに一日も早くお薬を届けられるよう研究開発を進めて参ります。
教授(兼任) 杉江 和馬(脳神経内科学講座教授)
■KTX株式会社からのメッセージ
シードラウンドの資金調達の実施、おめでとうございます。前回の資金調達から1年半を経て、経営陣や科学顧問も増え、研究開発をしっかりと進めてきました。臨床現場のアンメットニーズを認識し、アカデミアシーズのポテンシャルを理解しているモルミルだからこそ切り拓ける未来があると思います。治療法を待つ患者さんに、一日も早く薬を届けられるよう、弊社も共に歩みを進めて参ります。
代表取締役社長 野田 太一
■モルミル株式会社について
設立年月:2022年6月
所在地:奈良県橿原市四条町840
代表者:森 英一朗
事業内容:創薬基盤技術、医薬品の開発
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