(株)LivEQuality大家さん、第3回のインパクトボンドを発行。累計5.9億円の資金調達を実施

シングルマザーの課題を「住まい」から解決へ。インパクトボンドの累計発行額2億円を突破。低価格で気持ちのよい住宅と社会とのつながりを届ける「日本版アフォーダブルハウジング」の拡大を進めます。

株式会社LivEQuality大家さん

シングルマザーの課題を「住まい」から解決する株式会社LivEQuality大家さん(読み:リブクオリティおおやさん)(愛知県名古屋市。代表取締役社長:岡本拓也)は、第3回のインパクトボンド(私募社債)の発行を完了しました。
「ソーシャル大家」として、一部の部屋をシングルマザー支援に活用する住宅取得を目的に、前回の資金調達とあわせて、累計約5.9億円を調達しました。インパクトボンドの累計発行額は2.1億円になりました。

LivEQuality大家さんとは

シングルマザーの課題を「住まい」から解決する会社です。

世帯数120万世帯、相対的貧困率48%、平均世帯月収23万円。深刻な現状に直面する母子家庭。その起点には「住まいの問題」があります。

DVや離婚で住まいを失ったシングルマザーは、住まいを支援の前提とする「住所主義」の行政から、支援を受けられない場合が多いです。しかし、保育園に子どもを預けられなければ、働けない。仕事がないから、家を借りられないという「負のスパイラル」に陥ります。

しかし、公営住宅は高倍率で入居が困難。低額の住まいはアクセスが悪いか、老朽化が進んでいるものばかりです。日本では、シングルマザーが尊厳を保ちながら、経済的に自立する基盤となる住居が行き届いていません。

そこで「住まい」から、シングルマザーの課題を解決するのが、LivEQuality大家さんです。まず、テナントや一般入居者が求める「都市部の好立地のビル」を購入。老朽化が進んでいる部分を、修繕やリフォームによりメンテナンス。物件の質を高めビル全体の収益性を担保しつつ、一部を相場以下で貸し出すのが「ソーシャル大家」のビジネスモデルです。この仕組みで、就業機会にアクセスしやすく、清潔で便利な個室を、シングルマザーへ低賃料で届けることを実現しています。

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LivEQualityの「3法人合同事業スキーム」について

 LivEQualityは、株式会社LivEQuality大家さん、認定NPO法人LivEQuality HUB、千年建設株式会社の3法人を軸としたシングルマザー居住支援事業です。

・資金調達により物件を取得し、管理する「不動産運用会社」

・行政手続きから地域とのつながり構築まで支援する「NPO法人」

・取得した物件をリフォームし、入居者の尊厳を保つ清潔な住居を維持する「建設会社」

LivEQualityは2021年3月より千年建設株式会社単独で事業を開始し、住まいによる課題解決を本質化するため、3法人でそれぞれの強みを活かす合同事業スキームに発展しました。

現在までに受け入れた母子は27世帯66人。4分の1は外国籍で、LivEQualityはDV避難下での転入、保育園の申込等の行政手続きの同行から、地域とのつながりの構築まで支援。「就業機会にアクセスしやすく、清潔で便利な個室」と「伴走型支援」により、入居後、半年以上経過したシングルマザーの就業率は83%。LivEQualityによる支援で、シングルマザーは就業、生活再建、離婚手続き完了など、自立に向けた道を歩んでいます。

資金調達の目的

当社はアフォーダブルハウジングを活用する住宅の取得、運用をとおして社会課題を解決することを目的としています。

※「アフォーダブルハウジング」とは

就業機会を得やすいアクセスのよい物件や清潔さや利便性について一定の品質が保たれているなどの良好な環境において住居費を負担しても、十分に食費等の生活費を賄える水準に家賃を設定した住宅を意味します。

今回インパクトボンドにより調達した資金を用い、新たな物件を取得し、名古屋市を中心にシングルマザーへ安価で良質な都市型の住まいを届けます。

 LivEQualityの行うアフォーダブルハウジングの先行事例は米国のBreaking Ground(旧Common Ground)や英国のResonanceをはじめ、欧米諸国には存在します。税制優遇等制度によって、普及を後押しする仕組みにより、同領域は不動産市場として市場が成立しています。LivEQualityは、日本での普及に向けて、アフォーダブルハウジングの事例を生み出していきます。

リブクオリティインパクトボンドの概要

 インパクトボンドは、LivEQuality事業にて、アフォーダブルハウジングに活用する住宅の取得のための資金調達として発行されます。

 インパクトボンドは、一般的な事業運営のために発行する社債と比べて、流動性、金利などのファイナンシャルリターンが限定。一方で、投資を通じて実現される入居者の生活再建などの社会的インパクト(ソーシャルリターン)の最大化を図るように設計されています。

調達方法

私募社債

発行額

金80,000,000円

発行日

2025年1月31日

資金使途

LivEQuality事業にかかるプロジェクト(主にソーシャル大家事業)に関連する不動産の取得、建築、修繕等

インパクト投資家のコメント

岡田 吉弘様(LIFT合同会社 代表社員)

複数のスタートアップでの事業開発や株式公開業務、Googleでの日本市場拡販、上場企業グループでの経営等を経て、現在はデジタルマーケティング支援のLIFTを運営。長年パートナーを務めるSVP東京を通じた社会起業家への伴走のほか、ベンチャー・フィランソロピーと経済性の両立をテーマに、社会性・公共性の高い企業や団体へのナレッジトランスファーや、マーケティング支援を実施中。

【コメント】

住まいをめぐる課題は、建築や不動産のハード面の解決だけでなく、生活する人々を支えるソフト面の拡充も同時に必要です。それぞれ別々のプレイヤーが担っているこれらの役割を接続し、営利と非営利の知見を融合させることで初めて支援できる状況がたくさんあります。そのことを、私は粘り強く現場に寄り添うLivEQualityチームの皆さんに教えられました。この活動を日本にアフォーダブルハウジングが根付くための重要なベンチマークとするべく、インパクトボンドに賛同させていただきます。


福島 保様

1971年福武書店(現ベネッセコーポレーション)入社。通信教育事業、支社長、事業開発室長などを経て取締役。2007年ベネッセコーポレーション社長兼教育事業カンパニー長。2009年ベネッセグループのホールディングス化により、ベネッセホールディングス社長。2014年退任。その後、起業家支援、(株)eumo 顧問など。

【コメント】

第一回のインパクトボンドに続いて、第三回にも参加させていただきました。

一回目の後、着実に住いの提供の実態が積み上がっていることやインパクトボンドの応援者も増えています。また一緒に活動しているNPO法人LivEQuality HUBにおける入居希望者への相談対応、入居後も含めての寄り添い方も素晴らしいです。入居者のみならず行政や学校関係者などからの信頼も高まっています。社会課題の解決に証にインパクトを持って前進している実感です。

安心して生活するために欠かせない住まい、お母さんはもとより、私にとってのテーマである子供の安定と未来のためにも応援します。


細川 兼嗣様

株式会社三菱UFJイノベーション・パートナーズのジェネラルカウンセル。国内外の先進的なスタートアップへの出資に関する法務を担当。モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所コーポレート部門のパートナーを経て現職。プロボノ活動としては、社会的な課題の解決に取り組む事業に対して経営支援を行っているSVP東京のパートナーを務める。また、一般財団法人五常等複数法人の監事や理事を務める。慶應義塾大学法科大学院法務研究科の非常勤講師。

【コメント】

「住まいは人権である」という考えがあるように、社会の弱者に先ず住居を提供・保証することによって解決できる社会課題は多々あると思います。只、不動産を活用した活動に共通する課題がスケーラビリティ。その中、LivEQuality大家さんは、「エクイティ(公平性)」を考慮した不動産管理と斬新な資金調達スキームを組み合わせ、大きくスケールする可能性を持つモデルを作り上げた、と思います。


森生 明様(グロービス経営大学院 教授)

日本興業銀行(現みずほ銀行)、ゴールドマンサックスでのM&Aアドバイザリー業務を経て独立。過去に西村あさひ法律事務所やスタートアップ企業の経営アドバイザー、現在は経営大学院や企業研修でファイナンス講師を務める。

【コメント】

グロービスでファイナンス講師をしている身で岡本さんと知り合いました。資本主義が人々を幸せにする仕組みとして機能しているかに疑念が生じがちな時代、不動産xファイナンスでソーシャル課題解決を、というLivEQuality大家さんのコンセプトに大きな可能性を感じました。


安渕 聖司様(アクサ生命保険株式会社 代表取締役社長兼CEO)

三菱商事、投資ファンド、外資系投資銀行を経て2009年から2016年までGEキャピタル・ジャパン社長兼CEO、2017年ビザ・ジャパン社長、2019年から現職。経済同友会幹事・社会のDEI推進委員会共同委員長。学校法人至善館理事、ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ理事、学校法人UWC-ISAK ファウンダーなど、多くのNPO等を支援。一方、歌舞伎・文楽・落語・相撲の長年の贔屓筋。

【コメント】

この度、インパクトボンドというツールを通じて、LivEQualityの目指す社会作りを、他の仲間たちと一緒に後押しできることを大変嬉しく思います。

社会の中で、弱い立場にあることが多いシングル・マザーのご家庭に「安心して住める場所」を提供することは、希望そのものであり、ご本人たちのみならず、私たち応援団にも、大きなエネルギーを与えてくれます。


渡邉淳事務所合同会社 代表社員 渡邉淳様

公認会計士。IPO(株式公開)に関連する業務を監査法人、証券会社、IPOコンサルタント、事業会社CFOなどさまざまな立場で経験。株式会社エランでは、当初は外部コンサルタントの立場から、その後同社に取締役CFOとして参画し、東証マザーズ市場IPO、東証一部への上場市場変更や経営基盤の確立に尽力。 現在は、ビジネスコーチや経営顧問、社外役員、エンジェル投資家などの立場で上場企業や上場を目指す企業などの経営に関与。

【コメント】

「所得が低い・仕事をしていないからアパートを借りられない」、「住まいがないと仕事が見つからない」という負の連鎖を断ち切るための一助になれればと思い、出資をいたしました。将来的には我が国においても、米国ニューヨーク市のような、低所得者向け住宅供給者への助成金支給や税の減免などの公的プログラムが整備されていくことを期待しますが、このLivEQuality大家さんが「インパクト投資の活用によるアフォーダブルハウジング」の成功事例を積み上げていき、大きなムーブメントが起こる未来が楽しみです。

株式会社LivEQuality大家さん 代表取締役社長 岡本拓也のコメント

現代の世の中は、様々な意味で転換期を迎えています。世界中で分断と格差が拡がり、インフレや社会不安が増大しています。コロナ禍でダブつき行き場を失った資金の投機化と、資金の出し手による更なる短期志向が、そういった世の中を助長していると感じています。

 

そんな中、LivEQualityインパクト・ボンドを引き受けて下さったインパクト投資家の皆さんの想いと行動は、未来の希望そのものです。このような「忍耐強い投資家(Patient Capitalist)」の存在は、未来を照らす光です。

 

我々は志高く忍耐強い投資家の皆さまと共に、LivEQuality事業を通じて困難な状況にあるシングルマザー母子の未来を照らし、もって社会のリスク志向のマインドセットを覆してゆきたい、そう考えています。

 

最後に、同じビジョンを共有し、行動して下さったインパクト投資家の皆さんに敬意を表し、マハトマ・ガンジーの言葉を結びの一言とさせていただきます。

 

 “Be the change that you wish to see in the world. (あなたが見たいと願う変化に、あなた自身がなりなさい)” マハトマ・ガンジー

問合せ先

メールアドレス:lq_ooya_info@livequality.co.jp(中村)

電話番号:052-661-0081(千年建設株式会社内)

URL:https://livequality.co.jp/ooya

会社概要

会社名:株式会社LivEQuality大家さん

所在地:愛知県名古屋市熱田区千年1丁目11番3号

設立:2022年11月

資本金:1億円

代表取締役:岡本拓也

取締役:宮崎真理子、須田元雄(公認会計士)

監査役:溝渕雅男(弁護士)

事業内容:シングルマザー向け住宅の調達と提供(アフォーダブルハウジング)

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会社概要

株式会社LivEQuality大家さん

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URL
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業種
不動産業
本社所在地
愛知県名古屋市熱田区 千年1丁目11番3号
電話番号
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代表者名
岡本拓也
上場
未上場
資本金
-
設立
2022年11月