チェコ・グランド・デザイン最優秀イラストレーター賞、受賞作品。世界で翻訳出版されているアート絵本『藍染めのアポレンカ』を求龍堂より出版。
伝統文化を守っていくことの大切さを伝えたい。京都と東京にてチェコの藍染を日本に伝える出版記念イベントを開催。
・本書は「伝統文化の継承」をテーマに、子どもから大人まで楽しめるアート絵本。
・原書は、チェコ共和国で出版され、世界各国で翻訳されている。原書とおなじ背継クロス装表紙の限定版も同時発売。
・チェコ・グランド・デザイン最優秀イラストレーター賞を受賞した秀逸の美しいブックデザイン。
・出版記念イベントとして染織ブランド・アトリエシムラ(京都・東京)で、展示会開催。
・伝統文化継承の大切さをわかりやすく伝えるストーリー。
ある村におじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは藍染め職人です。おばあさんはある日、森で赤い髪のお人形を見つけます。翌朝、起きてみると不思議なことに、お人形は人間の女の子になっていました。子供に恵まれなかったふたりは自分の娘として、女の子にアポレンカ(光明を持つ人の意味、伝統工芸の未来を照らす象徴)と名付け、たったひとりの職人となったおじいさんのみ知る藍染めの技を教えはじめます。ある時アポレンカは自分の本当の使命を悟り、藍染めを継ぐ決意をします。
・出版の背景
子供たちへ伝統文化継承について教える重要さ。
原書は、チェコ共和国で2020年10月に出版された。チェコでは現在通年操業する藍染め工房は2 軒しかない。著者は、ふたつの藍染め工房が残るチェコ・モラヴィア地方ホドニーン市の美術館で20年間、キュレーターとして教育普及を担当してきた。一般のみならず、子供たちへ伝統文化継承について教える重要さを認識し、絵本の出版を企画した。
・チェコ・グランド・デザイン最優秀イラストレーター賞、受賞作品。
挿絵担当の若いイラストレーターコンビは、2019 年、『チェーチェ、地下鉄ってこういうもの!』でチェコ文化省とチェコ国立文学記念館によるチェコで権威ある賞「最も美しい本賞」を児童文学の部門で受賞し、また同年のボローニャ国際絵本原画展に入選した。
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・駐日チェコ大使、染織の人間国宝から寄せられた本書へのメッセージ。
*志村ふくみ氏(染織家・人間国宝)からの本書の帯へのメッセージ
母から受け取ったバトンは藍という色だった。時は過ぎ、次の走者の姿が見えてくる。
今こそバトンを落とすことなく渡したい。チェコは何故か忘れがたい地であったが、その謎が解けた気がする。
*駐日チェコ共和国大使館 特命全権大使 マルチン・クルチャル氏から本書へのメッセージ(抜粋)
古くから伝わる藍染め技法は、日本とチェコのユニークで意外なつながりを示すものです。この技法はチェコで200年以上続くものであり、日本でも同様に、興味深く長い歴史があります。両国の藍染めを愛する人々の手によって、この詩的な工芸は継承され、発展し続けています。2018年、チェコ共和国を含む中欧5カ国が推薦を受け、防染ブロックプリントと藍染めの技法はユネスコ無形文化遺産に登録されました。(中略)現代社会に生きる私たちは画一化、自動化、そして絶え間ない加速化に晒されています。しかしながら専門家も一般の人々も、手仕事は今日でもなお多くの可能性を秘めていることを知っています。チェコの藍染めは現代社会に対し、見事に抵抗してみせています。藍染めがこれからも発展し続け、何代にもわたりその美しさを楽しむことができますように。絵本『藍染めのアポレンカ』がその一助になると信じています。
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◎ 商品情報
『藍染めのアポレンカ』
シリーズ:アート絵本
対象:小学生高学年〜大人
発売日:2023年11月10日(金)
発行:株式会社求龍堂
主な仕様:A4版変型(縦286×横229mm)、図版点数25点、48頁
普及本:上製本カバー帯掛け、定価(本体2,500円+税)
https://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/000000002188/
限定版:背継クロス装表紙、上製本カバー帯掛け、定価(本体3,800円+税)
https://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/000000002189/
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◎求龍堂について
* 求龍堂は1923年創業、今年でちょうど100年を迎えた美術書出版社です。社名の求龍(きゅうりゅう)はフランス語の「CURIEUX」からとったもので、「芸術的あるいは知的好奇心を求める」「常に新しきを求める」ことを意味し、名付け親は画家の梅原龍三郎です。東洋の「龍」に理想を求め、時代という雲間を縦横無尽に飛び交いながら、伝統美からアート絵本まで、常に新たな美の泉を発掘すべく出版の旅を続けています。
*著者プロフィール*
*作ロマナ・コシュトコヴァー/ブルノ・マサリク大学で美術史とミュゼオロジーを学んだのち、ホドニーン市美術館内にある子どもアトリエの設立に尽力する。美術に親しむことを目的とした教材も手掛け、その活動はチェコ国内でよく知られている。
*絵ヴェロニカ・ヴルコヴァー/ブルノ工科大学美術学部マルチメディア学科にて学ぶ。水墨画に興味を持ち、中国へ留学して伝統的な絵画技法に触れた。以来水彩による繊細で詩的な表現をつづけている。シュラーメクとの合作で手掛けた作品は高い評価を得ている。
*絵ヤン・シュラーメク/ブルノ工科大学美術学部にて学び、現在、同大ビデオ学科にて教鞭をとるほか、アーティスト、イラストレーターとしても活躍し、ロンドン、ニューヨークなど国外のギャラリーでも作品を発表している。
*訳小川里枝(チェコ工芸研究家、ヴィオルカ主宰)/成城大学大学院文学研究科美学美術史専攻博士課程前期修了。高崎市美術館で「ボヘミアガラスの100年展」を学芸員として担当後、4年間プラハに滞在。チェコの工芸や文化を日本に紹介している。チェコ芸術研究家、ヴィオルカ主宰。
*帯志村ふくみ(染織家・随筆家 紬織の重要無形文化財保持者〈人間国宝〉)/1924年滋賀県生まれ。染織家。植物染料を使った紬織で1990年に重要無形文化財保持者(人間国宝)、1993年に文化功労者、2004年に近江八幡名誉市民となる。
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◎関連イベント
『藍染めのアポレンカ』出版記念 チェコの藍染め展を開催
https://www.atelier-shimura.jp/blogs/news/czech_indigo
絵本『藍染めのアポレンカ』の出版を記念して、伝統的なチェコの藍染めを日本に紹介するブランド・ヴィオルカの動植物がモチーフとなった可憐な12種類の布をメートル売りで展示販売会を京都と東京のアトリエシムラで開催。深い紺色に鮮やかな白のコントラストが美しい藍染めの布地は、インド藍と凸版の木型を使った型染め技法で作られる。ヴィソチナ地方の街、オルシェニツェに現存するチェコ最古の藍染め工房、ダンジンゲル工房で制作。
また絵本本文の額装や、チェコの民族衣装のエプロン、チェコ藍染めの着物や帯も展示。
主催 アトリエシムラ、ヴィオルカ、株式会社求龍堂
【京都展】
日時 2023年11月17日(金)〜12月5日(火)12:00~18:00 ※水曜・木曜定休、祝日は営業
会場 アトリエシムラ Shop & Gallery 京都本店
〒600-8018 京都府京都市下京区河原町通四条下ル市之町251-2 壽ビルディング2F
小川里枝(ヴィオルカ主宰)在廊日 11月17日(金)〜19日(日)
京都展へのお問い合わせ tel : 075-585-5953 mail : info@ateliershimura.co.jp
【東京展】
日時 2024年1月19日(金)〜1月21日(日)11:00~17:00 ※水曜・木曜定休
会場 アトリエシムラ Shop & Gallery 東京・成城
〒157-0066 東京都世田谷区成城2-20-7
小川里枝(ヴィオルカ主宰)在廊日 1月21日(日)
東京展へのお問い合わせ tel : 03-6411-1215 mail : info@ateliershimura.co.jp
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★本書籍に全般に関するお問い合わせ先
求龍堂 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-23文藝春秋新館1階 TEL:03-3239-3381
編集担当/三宅奈穂美 miyake2@kyuryudo.co.jp
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